哲人政治家の要素、「至誠」、「斡旋の才」、「抜本塞源論」
2010年06月19日
哲人政治家の要素、「至誠」、「斡旋の才」、「抜本塞源論」
~山中の賊を破るは易し、心中の賊を破るは難し。~
曽国藩は、中国史上でも稀にみる偉人であり、政治家であった。偉人の条件に大事なものは、至誠であり、徳ある人と思います。この至誠の人格は、後世に足るまで不滅の光を放つ。古今東西にそうそう哲人政治家は現れない。
曽国藩に匹敵する宰相と言えば、三国志時代の「蜀」の諸葛亮(孔明)、他数名しか思いつかない。哲人政治家とは、どんなじんぶつだろうか。
幕末の動乱に中で、命を落とした志士の一人に、真木和泉がいる。真木は、「斡旋の才」ということを説いています。故安岡正篤先生の言葉を集めた「安岡正篤 一日一言」に、真木の教示が説明したりました。
(本文から)
斡旋は人(事)を愛するがゆえにその人(事)によかれと世話をし、とりはからうことである。これは、大事なことで、斡旋の才のある人間はひとかども人物といってよい。政治家はこの才を本領とするものだが、必ず徳を相持つ必要がある。さもないと今の活動家のよいうに、とかく利権屋に堕(だ)してしまう。
(以上、「安岡正篤 一日一言」)
諸葛亮こと諸葛孔明は、劉備が三顧の礼を持って迎えた政治家ですが、ナンバー2として、王を助け、王子を育てた名宰相です。安岡先生は、曽国藩をそれに匹敵する政治家と評価しています。曽国藩もまた、晩年は内乱の鎮圧する日々でした。
この二人のことを学んでいて、ふと、陽明学の始祖「王陽明」を思い出しました。
王陽明は、官僚であり、軍人であり、儒教の先生でもありました。若いときから、艱難辛苦を味わい、政敵から命を狙われながらも、着実に地方統治の実績を残して行きます。
人とは、むなしい性からか、人の名声を好みません。王陽明は、名声が上がれば、上がるほど、命を危険を感じ、地位を自分から退き、学問生活に打ち込みますが、時代がそうさせません。諸葛孔明どうように、戦地の帰りに命を落とします。
至誠とは、なにか?
王陽明は、「抜本塞源論」という理念を行き着きます。簡略に説明すると、「我欲は、素から絶たなければダメ」と言う考え方です。
「山中の賊(ぞく)を破るは易し、心中の賊を破るは難し」
>心中の賊を破るは難し
心中の賊とは、私利私欲のことです。他人の自慢したいとか、何か見せびらかしたいとか、奢(おご)り昂ぶりの気持ちとか、そういうものを全部「心中の賊」と説明しています。
現代の政治家は、色々な思い、夢をもって始めは、挑戦しているのだと思います。しかし、世襲化とか、地位が長くなると、良からぬ思いが湧き起こります。この良からぬ思い(欲)を、素から絶つのが抜本塞源です。欲に蓋をするのが、良心(至誠)と思います。
哲人政治家とは、生涯を通して民のため、王のため、身命を使い、一生を費やした人たちのことと考えます。
幕末・維新の動乱で亡くなった多くの志士たちは、自分の至誠から、民のため、王のため、身命を使い日本を守るために奔走したのだと思います。だから、明治維新が実現しただと思います。
*参考資料:安岡正泰編「安岡正篤 一日一言」
深澤賢治著「陽明学のすすめ(Ⅰ)」
~山中の賊を破るは易し、心中の賊を破るは難し。~
曽国藩は、中国史上でも稀にみる偉人であり、政治家であった。偉人の条件に大事なものは、至誠であり、徳ある人と思います。この至誠の人格は、後世に足るまで不滅の光を放つ。古今東西にそうそう哲人政治家は現れない。
曽国藩に匹敵する宰相と言えば、三国志時代の「蜀」の諸葛亮(孔明)、他数名しか思いつかない。哲人政治家とは、どんなじんぶつだろうか。
幕末の動乱に中で、命を落とした志士の一人に、真木和泉がいる。真木は、「斡旋の才」ということを説いています。故安岡正篤先生の言葉を集めた「安岡正篤 一日一言」に、真木の教示が説明したりました。
(本文から)
斡旋は人(事)を愛するがゆえにその人(事)によかれと世話をし、とりはからうことである。これは、大事なことで、斡旋の才のある人間はひとかども人物といってよい。政治家はこの才を本領とするものだが、必ず徳を相持つ必要がある。さもないと今の活動家のよいうに、とかく利権屋に堕(だ)してしまう。
(以上、「安岡正篤 一日一言」)
諸葛亮こと諸葛孔明は、劉備が三顧の礼を持って迎えた政治家ですが、ナンバー2として、王を助け、王子を育てた名宰相です。安岡先生は、曽国藩をそれに匹敵する政治家と評価しています。曽国藩もまた、晩年は内乱の鎮圧する日々でした。
この二人のことを学んでいて、ふと、陽明学の始祖「王陽明」を思い出しました。
王陽明は、官僚であり、軍人であり、儒教の先生でもありました。若いときから、艱難辛苦を味わい、政敵から命を狙われながらも、着実に地方統治の実績を残して行きます。
人とは、むなしい性からか、人の名声を好みません。王陽明は、名声が上がれば、上がるほど、命を危険を感じ、地位を自分から退き、学問生活に打ち込みますが、時代がそうさせません。諸葛孔明どうように、戦地の帰りに命を落とします。
至誠とは、なにか?
王陽明は、「抜本塞源論」という理念を行き着きます。簡略に説明すると、「我欲は、素から絶たなければダメ」と言う考え方です。
「山中の賊(ぞく)を破るは易し、心中の賊を破るは難し」
>心中の賊を破るは難し
心中の賊とは、私利私欲のことです。他人の自慢したいとか、何か見せびらかしたいとか、奢(おご)り昂ぶりの気持ちとか、そういうものを全部「心中の賊」と説明しています。
現代の政治家は、色々な思い、夢をもって始めは、挑戦しているのだと思います。しかし、世襲化とか、地位が長くなると、良からぬ思いが湧き起こります。この良からぬ思い(欲)を、素から絶つのが抜本塞源です。欲に蓋をするのが、良心(至誠)と思います。
哲人政治家とは、生涯を通して民のため、王のため、身命を使い、一生を費やした人たちのことと考えます。
幕末・維新の動乱で亡くなった多くの志士たちは、自分の至誠から、民のため、王のため、身命を使い日本を守るために奔走したのだと思います。だから、明治維新が実現しただと思います。
*参考資料:安岡正泰編「安岡正篤 一日一言」
深澤賢治著「陽明学のすすめ(Ⅰ)」
<阿久根市>市議に日当制「年収」40万、市長また専決
2010年06月19日
<阿久根市>市議に日当制「年収」40万、市長また専決
■市議に日当制、「年収」40万…阿久根市長また専決
(読売新聞 - 06月19日 07:35)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1248080&media_id=20
・市議、日額1万円の日当制を導入
>今回、竹原市長は日額1万円の日当制を導入し、定例会や各委員会などに出席するごとに支給すると決めた。年間出席日数は平均約40日。ボーナスもなくなるため、市議の年収は40万円程度になるとみられる。施行日は7月1日。
>議員報酬の日当制は福島県矢祭町が導入している。
今回の方針は、明快ですね。
市議会がどう反応するか、見ものです。
ただ、矢祭町議会は、議会で議論し決定したのに比べ、市議会の議論なしに実施されたのは、残念な気がします。
・市民税、固定資産税をそれぞれ引き下げる
>市税条例や手数料条例の2条例も改正した。
>来年4月から、法人市民税の税率を現行の14・7%から12・3%に、固定資産税の市税分の税率を1・4%から1・2%にそれぞれ引き下げる。
>税収の減額幅は年間計約1億6000万円になる見込み。
・住民票の交付手数料などを引き下げ
>さらに、今年8月からは、住民票の交付手数料などを現行の300円から200円に引き下げる。
テレビでは、議会の紛糾ばかりが取り上げられますが、議会の審議内容、あるいは市民の本音も取材して欲しいと思います。
・阿久根市は、九州新幹線の駅が無い
阿久根市は、九州新幹線の駅が無く、旧鹿児島本線の出水駅、川内駅と違った道を歩むことになりました。新幹線効果と言われる、支店機能の駅が両駅に移り、駅前を中心とした商店街が、疲弊し、産業の集積もうまく行っていないと思います。
市民税、固定資産税、手数料の減額は、市民の取ってはありがたいし、必要な施策と思います。
・阿久根駅前商店街の疲弊
昨夏、所用で阿久根駅前商店街を通る機会があったのですが、土曜日にシャッターが閉まり、空き地も増えていました。確実に、鉄道の本線がオレンジ鉄道から、新幹線に移ったと感じる風景でした。
阿久根市は、生活者の町を目指し、行政も議会も変革の時期にあるのだと思います。
・地方自治体の厳しさ
今回も、強権発動のように映る報道ですが、地方自治体の厳しさをもっと都市市民が知り、どんな地方活性化策が必要か、考えることが必要と思います。国会議員も、だんだん都市市民化して、地方の現状を知らないようにも思えます。
・国会議員が、都市市民化
中には、足しげく地方回りをする国会議員もいますが、そのような議論は国会では、あまりなされないのが現状です。菅首相が、山口にお里帰りをされたようですが、「地方が在って国がある」の政治思想を、国民が再認識することも必要と思います。
論議を飛ばす、阿久根市ですが、見方を変えれば、地方再生の挑戦者なのかもしれません。
<専決処分>
専決処分には179条と180条の二種類がある。
1.179条 主に議会が機能しない事態への対処を目的として首長が独自の判断で処理する為にある。次の議会で承認を求める必要がある。ただし議会の招集は首長の権限である為、延々と議会を開かなければ理論的には専決処分が有効のままとなる。
2.180条 主にスピーディーな運営の為に決議までの時間を省略する為にある。予め議決で決められた事項に関しては首長が自由に処分出来る。179条と違い議会には報告するだけで良く、承認を求める必要は無い。
*専決処分とは、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%82%E6%B1%BA%E5%87%A6%E5%88%86
■市議に日当制、「年収」40万…阿久根市長また専決
(読売新聞 - 06月19日 07:35)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1248080&media_id=20
・市議、日額1万円の日当制を導入
>今回、竹原市長は日額1万円の日当制を導入し、定例会や各委員会などに出席するごとに支給すると決めた。年間出席日数は平均約40日。ボーナスもなくなるため、市議の年収は40万円程度になるとみられる。施行日は7月1日。
>議員報酬の日当制は福島県矢祭町が導入している。
今回の方針は、明快ですね。
市議会がどう反応するか、見ものです。
ただ、矢祭町議会は、議会で議論し決定したのに比べ、市議会の議論なしに実施されたのは、残念な気がします。
・市民税、固定資産税をそれぞれ引き下げる
>市税条例や手数料条例の2条例も改正した。
>来年4月から、法人市民税の税率を現行の14・7%から12・3%に、固定資産税の市税分の税率を1・4%から1・2%にそれぞれ引き下げる。
>税収の減額幅は年間計約1億6000万円になる見込み。
・住民票の交付手数料などを引き下げ
>さらに、今年8月からは、住民票の交付手数料などを現行の300円から200円に引き下げる。
テレビでは、議会の紛糾ばかりが取り上げられますが、議会の審議内容、あるいは市民の本音も取材して欲しいと思います。
・阿久根市は、九州新幹線の駅が無い
阿久根市は、九州新幹線の駅が無く、旧鹿児島本線の出水駅、川内駅と違った道を歩むことになりました。新幹線効果と言われる、支店機能の駅が両駅に移り、駅前を中心とした商店街が、疲弊し、産業の集積もうまく行っていないと思います。
市民税、固定資産税、手数料の減額は、市民の取ってはありがたいし、必要な施策と思います。
・阿久根駅前商店街の疲弊
昨夏、所用で阿久根駅前商店街を通る機会があったのですが、土曜日にシャッターが閉まり、空き地も増えていました。確実に、鉄道の本線がオレンジ鉄道から、新幹線に移ったと感じる風景でした。
阿久根市は、生活者の町を目指し、行政も議会も変革の時期にあるのだと思います。
・地方自治体の厳しさ
今回も、強権発動のように映る報道ですが、地方自治体の厳しさをもっと都市市民が知り、どんな地方活性化策が必要か、考えることが必要と思います。国会議員も、だんだん都市市民化して、地方の現状を知らないようにも思えます。
・国会議員が、都市市民化
中には、足しげく地方回りをする国会議員もいますが、そのような議論は国会では、あまりなされないのが現状です。菅首相が、山口にお里帰りをされたようですが、「地方が在って国がある」の政治思想を、国民が再認識することも必要と思います。
論議を飛ばす、阿久根市ですが、見方を変えれば、地方再生の挑戦者なのかもしれません。
<専決処分>
専決処分には179条と180条の二種類がある。
1.179条 主に議会が機能しない事態への対処を目的として首長が独自の判断で処理する為にある。次の議会で承認を求める必要がある。ただし議会の招集は首長の権限である為、延々と議会を開かなければ理論的には専決処分が有効のままとなる。
2.180条 主にスピーディーな運営の為に決議までの時間を省略する為にある。予め議決で決められた事項に関しては首長が自由に処分出来る。179条と違い議会には報告するだけで良く、承認を求める必要は無い。
*専決処分とは、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%82%E6%B1%BA%E5%87%A6%E5%88%86