いろんなお話を聴かせていただいた中村青史先生のご逝去を知り、生前の姿を思い出します。

2023年08月23日


いろんなお話を聴かせていただいた中村青史先生のご逝去を知り、生前の姿を思い出します。

私の中村先生との縁は、私がお手伝いしていた九州東海大学の故高宗昭敏教授と中村先生との交流やイベント等でお会いしてきました。高宗先生が病を患い、さらにコロナ禍で、歴史顕彰活動が出来ない状況から、お会いすることが無くなりました。

徳富蘇峰、徳富蘆花に関する研究会で、お話をされる和やかで優しい語り口を懐かしく思い出します。

ここ数日読む、『人間の建設』に、徳富蘆花のことが記されていました。ロシアまで出向き、トルストイに面会した話です。

批評家の小林秀雄と哲学者の岡潔との対談録『人間の建設』から、

岡)トルストイは人としてたいへん偉いですか。

小林)偉いです。

岡)徳富蘆花は会って感心して帰ってきましたね。

小林)私はモスクワへ行って、トルストイの家を見ましたが、感動しました。『アンナ・カレーニナ』を書いた部屋です。岡さんは「コサック」という作品をお読みですか。

岡)ええ、読みました。

小林)あれは青春時代の作ですが、トルストイの方向はあれでもう決まってしまっているのです。(中略)
(以上、『人間の建設』より)

作家や研究者は、作家本人に会い、またかつて住んでいた歴史の現場に出向き、そこで感じたことを糧に、いろんな話を組み立てているのか、と知らされます。

>徳富蘆花は(トルストイに)会って感心して帰ってきましたね。

ジャーナリストである徳富蘆花のとてもリアルな話しですね。

中村青史先生も、徳富蘇峰・蘆花が生まれ育った水俣でのことやジャーナリストとして活躍したこと、熊本での歴史的な役割等にも深く調べて語られていました。ほんと私がまだ30代後半に出会うのですが、何度もお会いし、お話をしたことを思い出します。

しかし、徳富蘆花の言動に、小林秀雄や岡潔も関心を持っていたことを知り、中村先生が、熊本の偉人顕彰をやられたことをまた学びたくなりました。

コロナ禍で一時休止した徳富蘇峰・蘆花の研究、顕彰が再開し、これからも後世に継続されていくことを願いつつ、中村青史先生のご冥福をお祈りいたします。
  

<仲間づくりと自分>人間は若いころからあまり変わらない考え方、生き方をしている。

2023年08月22日

<仲間づくりと自分>人間は若いころからあまり変わらない考え方、生き方をしている。

(長文です。お時間ある時にお読みください。)

今朝は、朝ウォーキングのお休み(週休3日)ですが、やはり目覚めは同じ時間になります。歳でしょうか。

50代後半ころから、私の両親も含め、指導を受けた先輩方が、この世からあの世へ旅立たれる人がおられるようなった。寂しいことですが、これは世の常の流れでもあります。

その先輩方を見る中で、中年ころからしか分かりませんが、生き方の方向が定まっているなぁ、と振り返ります。

はたして私は、どうだろうか?

今朝の読書は、批評家の小林秀雄氏と哲学者の岡潔氏の対談録『人間の建設』から長い引用ですが、

(以下、『人間の建設』より)

小林)ドストエフスキーは自分で「白痴」が一番好きなんです。私も好きです。ドストエフスキーをよく見ますと、初めに方向が決まって、死ぬまでほかのことはしていません。おもしろいことですね。いろいろ作家を見ていますと、大体二十代で方向が決まって、それからあとはほかのことを考えていませんね。考えられないに違いない。そういう人は正直だから自分の身丈(みのたけ)にあったことしか考えようとしないのですな。精神を集中しているとか何とかいうことではなく、ほかのことを考える暇がない。その赴くままに歩いているんですね。ぼくはそう思うのです。岡さんも二十代にそういうことをおやりになって、方向は変わっていないでしょう。

岡)変えられませんよ。

小林)ぼくらも不思議なことだが、振りかえってみますと、二十代でこれはと思ったことは変えていませんね。それを一歩も出ていないのです。ただそれを少し詳しくしているだけですね。(中略)
(以上、『人間の建設』より転載)

私の変わった経験としたら、高校3年のクラス会の幹事を20代でやっていました。それも10年近くやりましたか?、幹事を別の人に変わったら、いつの間にか開催されなくなりました。

私の30代は、建築士事務所の独立、子育てと、あっという間に終わっていました。しかしそんな中でも、市民活動には参加して、人の縁を広げていた時代でもありました。

40歳を境に始めたのが、同業種交流から始まった異業種交流会の主催でした。3年の準備期間を経て本格的に動き出したのは42歳の時でした。

今振り返るに、私は、いつも仲間づくりをやっていたような気がしています。

異業種交流会「四季の会」をやっていたころ、40歳を前にした男女がよく私に「野口さんは、何をしたい、何になりたいのですか?」と聞いていました。私は、「「熊本の野口です」と言えるように、県内だけでなく、県外にもたくさんの知人友人がいるようになりたいですね」というようなことを語っていました。40代半ばには、年間100人以上、冗談ですが「7年間で1千人くらい会いたいですね」と言えるほど動いてました。

その動きをまとめたのが40代の活動記録の本『仲間づくり まちづくり』です。50歳の時に自費出版しました。

ネット活動は、メールマガジン、ブログ、mixi、Twitter、Facebook、LINE、Instagram、等々もやってきました。

流石に60代なってからは、動きがノロマになっていますが、人に会うという志向は今でも変わっていないし、仲間づくりは楽しい時間を与えてくれています。

振り返るに、私の活動の基本は、高校3年のクラス会の幹事が、私の方向を決めているのかもしれないなぁ、と思います。

今年の夏も終わりそうなので、そろそろ建築士仲間との飲み会、坂本龍馬を好きな人たちとの飲み会、やる時期に来ているなぁ、とワクワクします。

朝から、長くなりました。最後まで、駄文をお読みいただきありがとうございます。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 05:30Comments(0)マイライフ私の意見市民活動

<うつ病・認知症>50〜75歳の心身をどう維持するのか?、学び・書き・歩く。

2023年08月15日

<うつ病・認知症>50〜75歳の心身をどう維持するのか?、学び・書き・歩く。

〜五木寛之著『林住期』より〜

>ボケてしまえばうつ病は起こらない。うつ病はボケより手前に待ちかまえている怪物だ。そして、第三の人生、すなわち五十歳から七十五歳までの二十五年において、もっともおちいりやすい難病である。
>初老性のうつ病、などと気軽にいう。しかし、本当のうつ病はそんな月並みな成人病とはちがう。真の人生の危機を体感するおそろしい友なのだ。
(以上、本より)

>ボケてしまえばうつ病は起こらない。

なんか怖い話です。

私の父は、母が脳梗塞で倒れ入院した。パートナーが家から突然に居なくなり、また私たちも仕事で平日は家に居ないので、お昼はひとりぼっちになった。寂しさから落ち込み、うつ病の症状が出てきた。

そんな生活が3ヶ月ほど続いたころ、「年金手帳が無くなった」騒動が起こった。私が持ち出した、との父からの指摘でした。実は、私は父たちの年金手帳なるものを一度も見たことが無いので、父との口喧嘩となりました。

周りのすすめもあり、父に精神科を受診してもらった。結果は、アルツハイマー病性認知症と診断され、かなり進行している話を聞いた。父、83歳半ばのことでした。

長生きすれば、半分の人は、認知症を患うとの話も聞く、こわい病と思います。

父は、まだらうつ病から、認知症に進行していきました。亡くなる前には、家族の顔を分からなくなりました。

うつ病

認知症

>初老性のうつ病、などと気軽にいう。

本人はわからない認知症は、実は日常生活を一緒にしている家族も気づきにくい。しかし、自らの状態を受け入れ、残る能力や感性を大事に生きる生き方があることを、新聞等の話題て知る機会があった。

五木寛之さんは、

>ボケないために、また脳力アップのためにと、せっせと脳トレにはげんでいるうちに、ストンと"うつの谷間"におちこんでしまう危険性頑張って大きい。記憶力や反射神経の衰えを自覚すればするほど、人はうつに接近していくのである。
(以上、『林住期』より)

私に、中国古典の学びを導かれた先輩は、身体の衰えはありましたが、認知症(ボケ)にはなられなかった。学びを深める行為は、認知症を抑える。

100キロウォークの3回目に出ようと思うきっかけは、初めて参加した第19回行橋別府100キロウォークのオープニングの時に紹介された88歳のウォーカーの話に聞き入りました。アナウンスは「86歳まで完歩したが、87歳は完歩できなかったので、また参加された」の内容でした。ウォーキングは、身体の体調維持になる。

人間、何か目標がないと継続しないものです。ネットを利用したコメント作成は、社会活動を指導していただいた大先輩から「読むだけではダメです、毎日書きなさい」の指摘から、2002年6月から毎日欠かすことなく駄文を書い続けてきました。

うつ病と認知症の予防に効果があるかは別として、学びと運動を習慣化することで、朝から気分よくご飯も美味しい、晴栽雨読の実践も体力・気力維持に役立つように思います。

古典を学び、日々書くことを21年、歩くことを11年続けてきました。後半生は、どうなるかは不明ですが、ラジオを聴きながらの週休3日のウォーキングを続けたいと思います。

長々と書きました。最後までお読みいただきありがとうございます♪  

Posted by ノグチ(noguchi) at 06:14Comments(0)マイライフ哲学、人生健康生きがい