従順ならざる唯一の日本人 「白州次郎」

2007年09月13日

白州次郎:従順ならざる唯一の日本人

 今年、NHKのその時歴史が動いたで、敗戦後の国体保持や、吉田内閣の下で産業育成、貿易振興に奔走した白州次郎が紹介され、私も改めて土曜日から白州次郎のことを書いた本を読んでみました。

 明治の末期のから大正デモクラシーの好景気中で、イギリスに留学し、ジェントルマンの気質を培い、家系は儒教の教えが深く浸透している人物と思います。父の事業の成功により実現したケンブリッジ留学の中で、東洋の金持ち青年が「島流し」と後に語る、留学生活で、英国で教育を受けながら、学問の難しさにぶつかりながら、師友にもまれ、成長した様子がわかります。
そのエピソードに、現代の日本の教育がなおざりにしている、「実学」の考え方がケンブリッジの学問で重要視されていたことがわかります。

(本文より)
 トムソンという物理者の講義で試験が有り、懸命に勉強して試験に臨むのですが、意外と点数が低かった。理由は、「君の答案には、自分自身の考えが一つも無い」と答案に記してあった。次の試験では、自分の意見をしっかり書いたら、点数が良かった。・・(中略)

 物事を自分で考え、見識し、言葉に出し行動を起すことは、世界共通の学問の基本である言うことが、このことでわかります。

 また白州氏のスマートさは、騎士道から来ている生き方(ジェントルマン)、物事や私利私欲にこだわらない潔さ、清潔さは、日本の武士道につながるものがあります。仕事を終えたら、さっと身を引き、田舎で百姓をしている不思議な人で、このような日本人といえば、横井小楠が敬慕した、熊沢盤山(江戸中期)と言う儒学者を思い出します。
 熊沢盤山は、藩の宰相の地位に在るときは、素晴らしい業績を上げるが、用が無くなったと思いきや、田舎に引きこもり、晴栽雨読の生活をひょうひょうとしている生き方だったそうです。

 江戸期には、この粋な生き方を教える本も有り、安岡正篤氏が現代語に訳している「酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)」を読んでみるに、田舎に隠居しながらも、国の行く末を常に検証し、いざ出番が来ると難なく仕事をこなして、また引っ込んでしまう生き方を表したものです。
 明治維新で言えば、勝海舟もその一人かもしれません。勝海舟の父も風流人で、酔古堂剣掃の中の言葉を引用しては、自分の生き方を表現したと言われています。
 白州次郎の父も、儒学を学んだ祖父に大きく影響を受け、世界恐慌後は事業を辞め、晩年は阿蘇山の麓で隠居生活をしたと伝えられています。

 白州次郎の生き方は、日本の武士道とイギリスの騎士道に影響を受け、ケンブリッジで培った学問と人脈から、戦後日本の復興の基礎を短期間で成しえたのだと思いました。
 「従順ならざる唯一の日本人、白州次郎」は、素晴らしい家庭教育とケンブリッジ留学で、人となりを育てられ、多様な経験から創り上げた日本人だったと感じます。このようなリーダーが育つ、日本の教育であって欲しいと願います。

*参考資料:青柳恵介著「風の男 白州次郎」
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 17:57Comments(0)偉人

公害被害者救済に奔走した2人のリーダー

2007年09月13日

田中正造氏と、川本輝夫代表

今日地元紙に投稿した文です。 (2006年12月23日)
足尾鉱毒公害、水俣病公害で、被害者救済に奔走したリーダーのことについて書きました。ご一読頂ければ幸いです。


「投稿文」

・田中正造氏と、川本輝夫代表
 ~公害被害者救済に奔走した2人のリーダー~

 ふと手に取った熊本のミニコミ誌の記事に、水俣病救済活動で奔走した川本輝夫氏のことが載っていました。じっくり読み、川本氏の哲学と言うか、生き様に頭を垂れる思いを感じました。

 今月17日に、明治時期の公害と言える足尾鉱毒事件で、命を捧げて戦った田中正造氏のドキュメンタリー映画の上映が、足尾鉱毒被害地域以外で、それも九州の熊本で開催されました。寒空の中に、400名を越える方に鑑賞をして頂きました。

 映画鑑賞後に、「良かった」「こんな企画が熊本に大事」「子供に見せたくて来ました」「明治以来、日本社会は変らんね」との感想をもらいました。偶然にも17日は、川辺川ダム問題で開催された利水事業中心の事業で「川辺川にダムは似合わん」集会が開催された日でした。

 今回の田中正造の映画は、谷中村の廃村100年を記念してできた映画です。今も足尾鉱毒被害発生から100年を過ぎた渡良瀬川の流域では、復旧事業が続けられています。また自然に再生できない山を、ボランティが苗と土を担ぎ上げて、植林活動も続けられています。田中正造の映画は、明治の重金属公害の怖さを知る意義ある映画と思います。

 熊本は、水俣病と言う世界でも類を見ない大きな公害の地です。今も解決へ向けて企業、県、国が今も努力していますが、社会の賛同を未だに得ることはできずに混沌としています。水俣病公式確認から50年の道のりを振り返るに、患者の先頭にたち、人権を最優先に救済運動に奔走した川本輝夫氏は、企業責任を訴え続けました。
 足尾鉱毒事件の救済活動で天皇直訴までやった田中正造氏と重なって見えてきます。二人の共通点は、地域住民への向けられた優しさからの行動と思います。

 このような良心(=優しさ)を持つ、「志」有る市民活動家を育て、次世代を持続可能な社会を実現するために、足尾鉱毒や水俣病の教訓を語り続ぎ、次世代に繋げて行くことが重要と思っています。

  

Posted by ノグチ(noguchi) at 17:55Comments(0)環境

開かれた信頼自立社会へ動きが始まっている②

2007年09月13日

開かれた信頼自立社会へ動きが始まっている②

・目指すべきはビジョンの定着と制度的社会関係資本の革新
この根本問題の解決には、「変化への対応能力の高い社会」をつくるビジョンが 欠かせない。目指すべき経済社会の新しいソフトインフラ(制度的社会関係資本) は、本来の市場機能発揮に必須の要件であって、旧い関連諸制度はその任に堪え ないことを、より多くの市民によって、よりはっきりと認識することである。

図表4 サッカーの要素に沿って分解してみた日本の経済社会の要素
   サッカーの要素           問題ある日本の「市場」の要素
1.共通のルール        縦割りの関連法令、諸規制、行政指導、業界慣行
                       (ソフトインフラ)
2.フェアなA級レフェリー     官庁・業界団体組織(ソフトインフラ)
3.リーダーたる監督      業界団体ボスと社長
4.設備の完備した競技場    縦割りの閉じた取引慣行と取引所など(ソフトインフラ)
  と関連インフラ                     
5.プロの選手などのチームメンバー 業界団体、業者など
6.応援団と観客       (安心保障型の団体に属する)顧客ほか
7.観衆(観客)        受益者(顧客・消費者)

国と地方の財政、税制、年金等社会保障制度、教育制度、医療制度、農業関連制 度、金融資本市場、雇用労働市場のインフラなどが、新しいビジョンの下で新た に再構成され安定的に維持されて、その恩恵が国民に広く行き渡るよう、根本的 な制度の構造改革が必要である。新しいルールと公正なレフェリーが市場に備わ って初めて、企業と勤労者はイノベーションによって競争力を増すことができる のである。 それらの実現の成否が、日本再生の鍵となる。

・ビジョンなき破壊を避ける道
 劣化した制度的社会関係資本の失敗した場合の社会への影響(機会費用の大き さ)についての危機感を、市民の間に広げ共有したい。
 しかし、旧い制度的社会関係資本がいまだに頑強に居座りつづけていられる理 由の一つは、新たなビジョンに基づく制度インフラの設計図がいまだに提示され ていないこと。従って、ビジョンなき破壊を避ける道は、代替的なグランドデザ インを提示して旧制度の創造的破壊が可能であることを示すことでしか開けない であろう。新たなビジョンに基づく新たな制度の体系をグランドデザインとして 提示し、その設計図をもとに新たな標準装備としての横串的なルールと制度の実 現が可能であることを市民各位に示し納得を得る以外にない。それは政府内部の 力だけではできない。それを行うことが、志と専門的な知見と市場実務経験を有 する人々の次の課題であり責務であろう。
・・・・・・・・・(以上、転載)・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 私は、上記の意見からも感じるのですが、現在の社会で行われている事業や生 活の意味で最も大事なことは、次世代の社会を担う子どもたちの育成にあると思 います。既得権益とか、抵抗勢力という負のイメージを持つ、旧体制の分野の方 たちも、この日本、或いはそれぞれの地域、世界の次世代、次々世代をどう育成 し、人々が、個々それぞれが自己実現できる社会環境を創れるように、真剣に人 材に育成に力を注ぐことが最も重要と思います。

 私の師匠に一人で、科学者でもある逸見先生は、「人間は、命と知恵をつなぐ借り物(レンタル)」と表現されました。人が生きることは、我と公のバランスに今 後は、地域社会を担う子供たちの育成に今の大人たち全員で協力して行くことが 大切に思います。

 二松学舎大学の創始者の三島中州先哲は、「心、肝、頭、技」を教育の基幹に据 えて明治の世に多くの人材を輩出されました。社会的な世界も、自然環境の地球 も大きな転換点にあります。日本社会も、経済の隆盛に驕ることなく、身近な若 い世代に思いを伝えて行かなければならなと感じています。

*この社会関係資本について調べているのですが、北部イタリアの自治や企業運 営に興味を持っています。信頼という言葉と人々の関わり合いを重要視して生活があるように思います。日本の向こう三軒両隣の身近な交流から見直しをして行くことが早道かもしれません。
 それと、地域を越えた信頼のネットワークが、足元の活動に大きな力になると北部イタリアの事業を見ていて感じます。イタリアの自治体は、2千人~200万人の都市まである多様が、個性的なデザイン都市を作ったのかもしれません。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 17:47Comments(0)まちづくり

日本全体の長期債務残高1154兆 円 (現在)

2007年09月13日

日本全体の長期債務残高(概算値)1154兆 5467億 円 (現在)


日本経済が破綻するまで動きつづける

リアルタイム財政赤字カウンタ
http://ueno.cool.ne.jp/gakuten/network/fin.html


JavaScriptを使ったリアルタイム財政赤字カウンタです。今現在の日本政府の抱える長期債務残高(概算値)をリアルタイムで表示しています。
お知らせ NEW!

Yahoo! JAPANの12月25日付新着情報「今日のオススメ」にて御紹介いただきました。そのため、多数の方に御覧いただき御意見を頂戴しました。ありがとうございます。
数値を1998年12月現在の大蔵省資料を元に更新しました。(ここ1年でもずいぶん増えていたようです!)


1154兆 5467億 円 (現在)
表示形態を選択下さい

(地方含む)日本全体の長期債務残高総額
上記国民一人当たり
普通国債残高
上記国民一人当たり


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 11:21Comments(0)政治問題(国)

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 番外編

2007年09月13日

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 番外編

 小泉内閣の経済財政政策・金融担当特命大臣の竹中平蔵氏は、ブッシュ政権第1期の大統領経済諮問委員会委員長やアメリカ財務省財務次官とも親しい。
「日本の財務省はアメリカの財務1課だ」とか、外務省はアメリカ国務省の1部局になっていると揶揄されています。
 今や外務省内でも、チャイナ・スクールやロシア・スクール、ジャーマン・スクールは一掃され、アメリカ・スクールのみになったといわれます。

 小泉首相は、世界最大の軍事力と経済力を持つアメリカがいざとなったらアメリカは日本を庇護してくれると考えているのかもしれませんが、とんでもない幻想です。巨大ハリケーン・カトリーナから自国の州に住む国民すら守らないブッシュ政権が、「51番目の州」=日本を守ることなどあり得ないのです。

 アメリカの要求を拒否できず、アメリカのいいように日本が改造されていくのを指をくわえて黙って見ているだけでいいのでしょうか?

 「いまの日本はどこかが異常である。自分たちの国をどうするか、自分の頭で自律的に考えようとする意欲を衰えさせる病がどこかで深く潜行している」。

*関岡英之著:拒否できない日本~アメリカの日本改造が進んでいる~(文春新書)より


昭和の先哲の言葉(木内信胤語録より)
・「経済成長」必要だったが、今や経済だけでなく、社会・環境等々、全体との調和が必要な所まで来ている。 (平成元年5月89歳)

・今は無駄をいっぱいしている。石油も半分で暮らせと言われれば、そうできない筈はないのに、今人間は頭が悪くなっているから、それが分からないでいる。 (平成2年11月91歳)

・総合的見地で考えてる奴がいない。総合的態度が必要です。今の人は「そこは私の専門外だから分からない」という態度です。これが駄目なんです。 (平成4年4月92歳)

・アメリカは、金持ちが大統領になったって駄目です。つまり思想がなけりゃ駄目です。今のアメリカを救う思想が生まれてきたかどうかが問題なんです。 (平成4年5月92歳)

・今の経済学は、落第である。落第の由縁は、数字に片寄っているからである。思想がなくなって、数字ばかりになったから駄目。
(平成4年5月92歳)

・人間の心というものはね、悟るのはあっという間です。悟ってすぐに行動に移るのは時間がかかる。スマートな人は、あくる日から行動できる。 (平成4年6月92歳)

・今の不況は、とても良いと思う。何故なら、真面目な生き方に日本人が立ち戻る良いチャンスです。今の世の中で、不況は悪くないと思っている人はかなり多い。 (平成4年11月93歳)

・経済とは、人間の行為です。人間の心です。数字だけで説明しようとするのは駄目です。心を取り入れた経済学でなければいけません。 (平成4年11月93歳)

・世界のうちで、一番こんなに良いところはない。鎖国が出来るような国に住んでいることは、素晴らしいと考えて下さい。(平成4年12月93歳)

・日本が資源小国というのは大嘘。海が資源中の資源です。たまたま今の時代の石油がないというだけ。 (平成5年3月93歳)

・生きてゆく上で、人間としてものを考えなければならない。その為には、専門は持たなければいけないが、専門は卒業しないといけない。ものをちゃんと考えるためには、専門をもってはいけない。総合の立場に立たないと駄目。 (平成5年5月93歳)

*深澤賢治の世界より、木内信胤語録の抜粋
 http://www.saturn.sannet.ne.jp/fukazawa-k/index.htm
 木内信胤氏は、戦後の吉田茂首相、池田隼人首相、佐藤栄作首相の経済指南役だった方でです。私が指導を受けているNPOフューチャー500理事長の木内孝氏の父に当ります。
 今、木内信胤先生がお元気でしたら日本の現状をどう評価し、どんな指導をされるか考えます。みなさんも自分で家族の行く末と同じように、地域や国、世界のことを考え続けることが必要と思います。専門分野だけでなく、総合的に考える試みをして頂ければ幸いです。

シリーズ「2010年問題(日本の財政破綻)」について報告は終了ます。

財部誠一 オフィシャルホームページ [借金時計]
http://www.takarabe-hrj.co.jp/clock/


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 11:14Comments(0)政治問題(国)

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №4

2007年09月13日

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №4

4.毎年米国からの年次改革要望書、日本の審議会は茶番

 アメリカ政府が毎年10月に日本政府に突きつけてくる『日本政府への米国政府の年次改革要望書』をご存知でしょうか?
 日本の産業分野ごと、日本政府に対する規制緩和や構造改革などの要求事項が書き並べられ、これを読めば数年後の日本を正確に予測できると言われているそうです。この『要望書』は、バックナンバーを含めて在日アメリカ大使館のホームページで公表し、内容がどれだけ実現したのかを「成果」として毎年連邦議会で報告しているとのことです。

 1994年以降の『要望書』で、アメリカ側が日本に要求したもののうち、既に法改正や制度改正が行われた主なものは、「持ち株会社解禁」「NTT分離・分割」、「金融監督庁設置」、「時価会計」、「大規模小売店舗法の廃止」、「確定拠出年金制度」、「法科大学院」などで、いずれもアメリカ企業の日本市場への参入条件を有利にするものです。日本政府、政治家や官僚たちです。『拒否できない日本』は驚くべきその実態を暴露しています。

 このような問題を指摘する本の中で、「マス・メディアに公表されずに、政府間合意がなされ、決められたシナリオにそって審議会の答申が作くられ、法改正までしてしまうとなれば、国の審議会や国会での審議は茶番ということになりかねません。日本の構造改革がアメリカの要望で、日本の審議会制度などを利用して構造的に行われていることになる。」と指摘しています。郵貯の改革も同じで、アメリカの要求から成立したと考えられます。

 郵貯・簡保に眠る350兆円近い莫大な資金を、外資が食い荒らすため着々と要求してきているのです。小泉内閣の3年間の間に、邦銀の90%、製造業の70%、そして東京のホテルのほとんどが米国資本傘下となったと言われています。

*参考資料サイト、ネバダレポート 
http://www.ihope.jp/nevada.htm


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:04Comments(0)社会問題

首相辞任!「世の中が乱れる3つの前兆」(曾国藩)

2007年09月13日

首相辞任!「世の中が乱れる3つの前兆」(曾国藩)

・首相が緊急会見 辞意の理由は
 http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=294473&media_id=2

 遅すぎた感の辞任だったように思います。やはりと思う気持ちと、信念が見えないままの辞任劇、少々政治家3代目としての輝きが光らずに、終わったように感じています。

「美しい国」で登場した安倍政権は、「仲良し内閣」と批評され、政治と金の曖昧さで、辞任が続いた農相の頼りなさ、国民と政権の乖離が大きな原因と感じます。
 2日前から、電通四代目社長の訓示(現社訓)の「電通『鬼十則』」を再度読んでいます。何度読んでも、心を奮い起こす本と思いますが、その冒頭の部分に、清朝末期の哲人宰相「曾国藩(そうこくはん)」の言葉が掲載されています。


(以下、本文より転載)
 清朝末期、イギリスとアヘン戦争を戦った曾国藩は、世の中の乱れる前兆として必ず、次に三つのことが起きると警告している。

一、何ごとによらず、白黒がわからなくなる。
二、善良な人々が、ますます遠慮がちになり、くだらぬ奴らが、いよいよでたらめをやる。
三、問題が深刻なると、あれももっとも、これも無理からぬと、何でも容認してしまい、どっちつかずの痛からず、かゆからず、というような、わけのわからなぬことをしてしまう。

 曾国藩の指摘通り、世の中が乱れる時の特徴が、最近の若者を取り囲む環境に現れている。此処彼処に規範がなくなっているのだ。原理原則がどこにもないことが、大きな原因である。
 学校も家庭も教師も親も、だれもきちっとした原理原則を教えてくれないのである。
 はっきり言えば、自由と平等の悪しき習慣以外のなにものでもない。曾国藩の指摘通り、なにもかもあやふやの風潮が、今日の堕落の全てを作っている。・・・
*引用文献:植田正也著「電通『鬼十則』」


 あいまいな政権と、色々批評され続けて終わった安倍政権と、あいまいの辞意表明と、自民党の国民の現況を無視した、記者会見の内容も含め、このようなリーダーを送り出す国民にも責任の一端が在るように思います。

 電通『鬼十則』の第5章に、「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは」と言う訓示があります。仕事とは、初志の意気込みを保ち続ける事が必要と思います。
 所信表明とあまりにも無感情な辞意表明、「無責任」と言われてもしかたないように思います。日本は、2010年問題を控え、国政の低迷が日本の信用を右肩下がりの傾向のまま当分続き、都市経済の好況感と裏腹に、地方の低迷が長くなって行くように感じます。
 真の世界から憧れを持つ「美しい日本」になるのは、いつになるか分かりませんが、希望だけは持ち続けて行きたいと思います。

*2010年問題「日本の財政破綻」
 ネバダレポート http://www.ihope.jp/nevada.htm
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 06:56Comments(0)政治問題(国)

テロ報復より、平和の希求を(9・11から6年)

2007年09月12日

テロ報復より、平和の希求を(9・11から6年)

 9・11から六年が経ちますが、航空機がビルに激突する風景が蘇ります。私はテロの十日後にロスでの仕事があり、家族も友人たちもアメリカ行きを心配しましたが、長い時間をかけた約束で、施主と一緒に韓国経由でロスへ向いました。

 ロス空港は、日本人や東洋系の人たちの検問は厳しく無く、しかし中東域の人や中東便の乗客は、手荷物、身元調査を厳しく調べていました。また国軍か州兵かは不明ですが、銃を持った兵士も空港内に数名居て、ロスがこれですからニューヨークは相当厳しかったと思います。空港を出ると、星条旗を立てた車が走っていたり、戦費を募るTシャツを路傍で販売したりと、戦争が近いと感じました。

 仕事は、家一軒分の建材の調達、西海岸地域は混乱も無く一週間で終了。でも仕事を終え帰国の飛行機に乗る時は、テロのビル倒壊風景を思い出し緊張しました。空港は、戒厳令が布かれ見送り者が入れず、一人で片言の英語を使いやっと飛行に乗り込みました。空港の監視が、到着時より厳しかったのを思い出します。

 昨日で六年が過ぎたのかと思う反面、イラク戦争、アフガン紛争共に解決の糸口が見えず、アメリカも世界も苦悩しています。九月十二日の新聞に、テロで父を亡くした十七才の少女が「私たちの世代がこれから(世界を)変えていく」と語ったとありました。狭くなった地球の利権をめぐり、多くの国がいがみ合っています。拳ばかりを振りかざし戦っても解決はしない。少女の言葉の「私たち世代が解決する」と言う意識を一人ひとりが持つ事が重要と思います。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・緒方貞子「コミュ」
http://mixi.jp/list_bbs.pl?id=922572
シリーズ「2010年問題(日本の財政破綻)」について報告 №3
3.郵貯改革で国の借金帳消し、資金はアメリカ市場へ
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・論語の言葉
 http://mixi.jp/list_bbs.pl?id=2476660
「評価を悩むより、認められるように務める」

・菜根譚
http://mixi.jp/list_bbs.pl?id=2310909
第四十五話 感謝を期待するな 
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・木内孝氏の言葉
~これから必要な人物に求められる3要素
 「先見性」、「魅力・磁力」、「(逃げない)責任」~

今日の首相辞任は、3つの要素の徹底がなかったように思います。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 18:40Comments(0)平和

開かれた信頼自立社会へ動きが始まっている①

2007年09月12日

開かれた信頼自立社会へ動きが始まっている①

・・(以下、内閣府のHPから転載)・・・・・・・・・・・・・・・
 新しい日本を造るための社会関係資本・『開かれた信頼自律社会』構築のために
・始めに
 情報と知識が社会変革の中で、社会発展の鍵を握るのは新たな社会の価値体系 であり、これこそが国民のパワーとプライドの源泉となる。10年、20年先を 視野に入れ、新しい日本を支えるアイディンティティ・哲学・理念・価値を深く 考えて整理・確立することが今必要。

(1)理念・規範としての「開かれた信頼」、
(2)「変化への対応力の高い、サッカー型ゲームに強い経済社会」創造へのビ
  ジョン、
(3)「縦割りを超えた機能横断的な制度インフラ」の構築が必要と指摘した。
それら理念とビジョンとソフトインフラの戦略的構築を提言し、社会関係資本 [2](Social Capital)の横溢した日本社会の創造を呼びかけている。 なお、感覚的に理解を得られやすいサッカーとの対比を通じた説明を試みている。

・日本には新しい社会の枠組みが必要 経済社会の再生へ向けて、日本を根っこから変えることにつながる太い流れはま だ現れない。今の日本は従来の社会の仕組「安心保障型の社会の枠組み」や「コ ンセンサス重視と事前調整型の政策・経営意思決定の仕組み」を見直すことと、 日本社会にはコンピュータで言う統合OS(オペレーティングシステム)に当た る枠組みが必要である。

・新しい日本のビジョン
それは一言でいえば「サッカー型ゲームに強い社会」である。攻めと守りが順序 良く入れ替わり、サッカーはいつどこから球が飛んでくるか分からない。選手の 個々人の技と迅速さと体力、選手間の瞬間の情報交換がものをいう。
 監督の選手配置とチーム育成の戦略と指導力、明確で公正なルール、A級レフ ェリー、競技場などのシステムに当たる広義のソフトインフラ、そしてレベルの 高い選手と応援団。そしてその社会のビジョンとは、上から与えられるものでは なく、自らの意志で「変化への対応力の高い、サッカー型ゲームに強い社会」を 造ろうと、自立した企業者や勤労者が考えイノベーターとして実践する、洞察力 (先見性)としてのビジョンである。(図表1)
図表1(日本の経済社会のイノベーションに必要な6つの基本要件)
   「サッカー」        「日本の経済社会」
 1.ルール          法制度とルール(ソフトインフラ)
 2.レフェリー        政府・規制組織(ソフトインフラ)
 3.監督           会社や国のリーダー
 4.競技場などのインフラ   市場インフラ(ソフトインフラ)
 5.選手           企業者・勤労者(社会の主体)
 6.応援団と観客       国民全員

・新しい政府の役割
サッカー型ゲームを戦える強い経済社会を目指し、政府は、各省の都合(縦割り) でなく、国民市民本位のサービスの提供者、また市場機能の信頼回復と強化と高 質化を達成するための支援者として、「全体最適」を目指し、制度と組織と政策過 程の根本的変革を実現する必要がある。つまり、
 ①裁量行政から、統合された市場ルール整備へ、
 ②業界をとりまとめ、管理する役から、国民と市場のための公正なA級レフ ェリーへ、
 ③縦割りの産業政策と業界育成から、国民と市民のための横串の通ったサー ビス提
  供と各市場に不可欠の横断的なソフトインフラ作りへ、 という思い切った役割の転換が必要である。リーダーの実行力が不可欠。

・安心保障型社会と開かれた信頼自立社会 
これからの日本に必要なことは「開かれた信頼自立社会」これを従来の安心保障 型社会と対比してみるとその概念がより明確になる。

・開かれた信頼自立社会の基礎となる社会関係資本
 これからの日本には、新たな理念と規範の定着と、新たなビジョンの提示と市 民各位への共感の広がりが不可欠である。日本は、今後は目に見えない社会関係 資本の充実へ、考え方の軸足を戦略的に移して行くことが重要となる。
 社会関係資本は「糊(glue)」に例えられる。いま、安心保障型社会の崩壊と共 に縮み失われかけている集団の枠組みの中における「閉じた信頼」を、新たな理 念の下で「開かれた信頼」として再構築し、人々の間の関係を取り結び、様々な共 同体社会と市場経済のネットワークを重層的につなぐための新しい「糊」として 回復し、21世紀の日本社会に横溢させなければならない。

・居座る旧来の社会経済体制
 新しい時代に必要な社会関係資本を社会に根付かせるに当たって、旧来の社会 経済体制・システム(制度的社会関係資本)が、それを阻害しているところがあ り、特に認識すべきは、各種法令や縦割りの官庁による経済的及び社会的規制や 行政指導など、旧体制下の制度的社会関係資本の多くが依然固い殻のなかで崩壊 せず残っていることである。例えば、下記を想起したい。

(1)護送船団体制が崩壊し金融ビッグバンが既に始まっているなか、縦割り に替わるべき横串の機能横断的な法規制」が実現していない。その基礎となる (他人のために仕事をする者にとっての信頼の原則とも言うべき)受託者責任 原則(Fiduciary Duty)が明確に定義されていないこと。

(2)従来の「企業を通じた雇用保証」が急速に形骸化しつつある現在、雇 用労働市場で当然確立されていなければならない「労働市場を通じた雇用機 会の保障機能」を担保することのできる包括的労働法制の不存在。

(3)国と地方の財政、税制、公的年金など社会保障制度における、時代と 社会の変化に適応できない制度体系の陳腐化と、制度への信頼維持に不可欠 の規律の欠如ないし揺らぎ。

現在日本において支配的な縦割りが自体硬直化してしまっているが故にその変 革には膨大なエネルギーとコストが必要とされる。国民が、その弊害のため、
機会費用を既に負担していることも忘れるべきではない。 新たな制度インフラ構築のための基礎となるべき(サッカー型ゲームに強い 日本を作ろうという)ビジョンがこれまで明確でなかったこととも関係がある ように思われる。

・社会関係資本の、縮み現象と劣化現象の同時進行
今の日本の問題は、閉ざされた集団の枠組みにおける「信頼」が縮み失われて ゆく一方で、旧来の社会経済の枠組みを支えてきた制度インフラが耐用年数を 過ぎ時代に合わなくなって、さらに社会全体の信頼が縮むという悪循環を招い ていることである。  「縮み」と「劣化」の同時進行とマイナス方向への相互影響の深刻化によっ て、社会の最も基本的な部分でのバランスが失われることで、問題を複雑にし、 その解決をより困難にしているのである。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 13:00Comments(0)政治問題(国)

1972年、米国での渓谷開発をめぐる訴訟

2007年09月12日

自然の権利 
~1972年、米国での渓谷開発をめぐる訴訟~

 熊本日日新聞(2005.5.2)の朝刊の「私と憲法」のコラムの中にあった「自然の権利」と言う言葉に目が留まりました。

 動植物や自然そのものに、法的な権利を認める考え方のことで、自然物が権利回復や損害賠償などを求めて訴訟を起こすことができるとし、法廷では人間が主張を代弁する。1972年に実際にアメリカであった訴訟の報告でから考え方が理解できます。訴訟は、渓谷開発をめぐるもので、渓谷自体に訴えの資格を与える支持者がきっかけになった。

 日本でも、アマミノクロウサギを原告にして奄美大島のゴルフ開発許可の取り消し訴訟や諫早干拓事業で住民がムツゴロウや諫早湾を原告加えて事業差し止め訴訟などがあるとが、権利が認められた判決はないとのことでした。

 未来世代からの願いに対して、現代社会の活動の結果にどう責任を取るか、考えるきっかけになればと思って書いてみました。現実の判決は、未来の人たちの代弁者でしかないので、答えを出せずにいるようです。


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 12:58Comments(0)環境

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №3

2007年09月12日

シリーズ「2010年問題(日本の財政破綻)」について報告 №3

3.郵貯改革で国の借金帳消し、資金はアメリカ市場へ

 2008年には、98年に小渕内閣が発行した10年国債償還のために、134兆円の借換債を発行しなければならず、これに新しく発行する(毎年の赤字)国債を加えれば、180兆円近い国債が買い手を探すことになります。

 日本国債の国際評価は、先進国の中では最低、日本の1.5倍の面積で人口が171万人(2002年)のアフリカの小国、ボツワナ共和国より低いのです。ボツワナは、ダイアモンド資源があり、資源のない借金大国日本より評価が高いのは、当然なのです。
 「構造改革」以前に、郵政の預金や保険を使い放題使い、利権を貪ってきた政治家、官僚、ゼネコンなどの責任を問わない。その本質は、「民営化して、市場原理の名の下に国の借金の責任を放棄してしまおう」ということになりません。

また、民営化推進論者は、「郵貯・簡保のお金が市場に出ることで経済が活性化する」と言いますが、ほとんどの資金はアメリカに流れ、アメリカ経済を活性化することは間違いないと考えます。資金需要の無い(超低金利の)日本では「郵政民営化バブル」が起きるだけそうです。

 「郵貯や簡保に預けておけば安心だ」と安穏としていた国民すべてに、本当の意味での自己責任が問われることを意味しています。「古い自民党をぶっ壊す」という小泉首相の発言は、利権分配型の下で安穏としてきた「古い国民の意識もぶっ壊す」と言っていることなのです。


*参考資料サイト、ネバダレポート 
 http://www.ihope.jp/nevada.htm


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 12:16Comments(0)政治問題(国)

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №2

2007年09月11日

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №2

今日の生活が明日も続く時代が、ずーっと在るのでしょうか?
60年前の日本は、GHQの統制化で、銀行から最大引き出せるのは、国民一人(家族で)500円でした。更に食料統制もありました。

「今日の続きは、明日続かない心配をする時代です」

<「2010年問題(日本の財政破綻)」について報告> №2

2.郵貯・簡保の財務の現状と国債の関係

 まず日本の郵便貯金(郵貯)と簡易保険(簡保)の資金残高合計は345兆円、日本人の個人金融資産の四分の一を占めています。
 その郵貯の現状は、酷いもので2004年7月末時点で、郵貯・簡保の345兆円の内、郵貯98兆円、簡保53兆円を合わせて151兆円、実に総資産の44%が国債に投資され、郵貯に限れば、国債・地方債と財政投融資制への預託金をすべて合わせれば、資産の実に90%が国や公的機関の借金の原資となっているになるそうです。政官財の癒着のなかで利権ばら撒きの原資となって来ました。

 郵貯・簡保の莫大な資金は、財政投融資制度を通じて非効率な特殊法人に流れ、道路公団や政府系金融機関といった特殊法人が、採算性のない事業に湯水のように投資して来たのです。
 民営化されてもその仕組みは変わらず、特殊法人が郵貯・簡保マネーに支えられているという構造は未だ何も変わっていません。さらに深刻なのは、膨らみ続ける国の借金の大部分を、郵貯・簡保が支えているという問題(現実)です。

 税収と国債で支える国家予算80兆円の他に、各省庁が持っている予算が220兆円を支えているの郵貯・簡保マネーとテレビも取り上げています。毎日、国の借金は、毎分6400万円増え続けています。どうやって返済するのですか、心配でなりません。政治家、官僚、地方行政は、責任をを感じない(取らない)のでしょうか?

 そして、それを見逃して来た国民の責任についても考える時期(期限)にあると思います。

*参考資料サイト、ネバダレポート 
 http://www.ihope.jp/nevada.htm


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 20:47Comments(0)政治問題(国)

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №1

2007年09月11日

シリーズ「2010年問題(日本の財政破綻)」について報告 №1
今日から、4日間はシリーズで書きます。数日前、先輩から来たメールから調べたものを報告します。
 話題は「経済大国の日本の倒産まで、後5年!」と言う文字に緊張しました。2007年問題を通り越し、2010年に日本に起こる財政金融危機のことです。下記の項目を4日連続で書きます。

「項目」
1.ネバダレポート・IMF日本管理プログラム
2.郵貯・簡保の財務の現状と国債の関係
3.郵貯改革で国の借金帳消し、資金はアメリカ市場へ
4.毎年米国からの年次改革要望書、日本の審議会は茶番


1.ネバダレポート・IMF日本管理プログラム
 東京の尊敬する方から、メールが届きました。その内容は、5年後の日本の財政破綻とIMFの日本管理プログラムついての講演の報告でした。
 今、国の借金は781兆円、それに地方の借金を合わせると1000兆円を突破しました。更に国は、毎分6400万円借金を増やしています。世界から、国の状況を見て何も声を上げない国民の様子から、債の評価は下がるばかりです。「あんな国は、信用できない」と言われてもしかたないのが現状です。
 そんな時に知ったのが、「ネバダレポート・IMF日本監理プログラム」の情報でした。既に4年前の国会で審議されていたことと、昨年の1月の経済諮問会議で「構造改革が進まなければ、日本は5年後に財政破綻する」と発表したのに日本の全国紙は、これからの最大の事を大きく取り上げていません。もし、IMF管理下に置かれた時に起こる管理プログラムの内容は下記になります。

(1) 公務員総数の30%カット、及び給料30%のカット、ボーナス全てカット
(2) 公務員の退職金は100%すべてカット
(3) 年金は一律30%カット、
(4) 国債の利払いは、5~10年間停止
(5) 消費税を20%に引き上げ
(6) 所得税の課税最低限を年収100万円まで引き下げ
(7) 資産税を導入して不動産には公示価格の5%を課税、債権・社債については5~15%の課税、株式は取得金額の1%を 課税。
(8) 預金は一律1000万以上のペイオフを実施し、第2段階として預金額を30%~40%財産税として預金を没収する。
(9) 公共事業は、全て見直しか廃止

 韓国が1997年に、IMF管理下に置かれ結果、大量の失業者の発生と、貧富の格差の拡大でしかありませんでした。
 そこで知っていますか、毎年アメリカ政府から日本政府へ提出される『日本政府への米国政府の年次改革要望書』に従い、日本の国益をアメリカの指導の下国の形を変えて来た、政治家と官僚たちは、IMF管理下に入ることをなんとも感じていないのかもしれません。
*(注) IMFの最大出資負担国はアメリカです。国連分担金などはまともに払わないアメリカは、IMFでの支配権だけはしっかり握り締めているのです。

<参考資料サイト>ネバダレポート
 http://www.ihope.jp/nevada.htm


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:26Comments(0)政治問題(国)

仲間作りは、自分の行動と責任から

2007年09月11日

仲間作りは、自分の行動と責任から

 今日は後輩とのやり取りから、仕事や活動の始まりは、だれでも起せるが続ける責任感が大事と話をしました。仲間づくりのリーダーに必要な3つの言葉、「先見性」「魅力・磁力」「責任」が有ります。

 今日は、責任の意味について少し書きます。責任とは、「事件や出来事が起き、解決する時に責任を取る」と言いますが、真の責任者は、「責任を取って辞めます」ではなくて、関わった全ての人たち(ステークホルダー)に対して、満足はできないにしろ、全ての人が納得できる理解ができるまで、解決し続ける姿勢ではないかと思います。
 ここ数年のJR西日本の列車事故、耐震偽造事件、ライブドア事件等は、関わった全ての人たち(ステークホルダー)に対しての「責任」をどう捉えているかだと思います。確かに、全部の方を満足させることは不可能と思いますが、理解(納得)してもらう真剣な努力がないようの思います。

 私も事業を行う身として、関わる人たちが納得できる仕事して行きたいと望むばかりです。しかし、何かの行き違いや自然現象等で、不慮の出来事が起きたとき、「逃げない責任感」を忘れないように、「自任」の心で日々生きて行きたいですね。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:21Comments(0)私の意見

今 世界で問われいる事 (木内孝氏の講義より)

2007年09月11日

今 世界で問われいる事(木内孝氏の講義より)

・・・・・<松下幸之助語録より>・・・・・・・
「ただ強いばかりではいけません。賢いばかりではいけません。賢い、強いということも結構ではありますが、それ以上に大事なことは心のやさしさです。これは、すべてのものを溶かすでも申すほど力がある。その力を失ってはならないと思うのであります。」


<2007.08.22の日記>
 今日も師の一人、木内孝氏の講義メモから、明日から開催の「九州創発塾」で次の課題を持って、参加したいと思います。

・今 気付いていること(現実)
01.2001.09.11 アメリカに於ける同時多発テロを如何に解釈するか
02.貧困 飢餓 疾病の実態
03.国際紛争 テロの実態
04.気候変動の実態・・・またアメリカに大きなハリケーンが!
05.動物、植物無しには人間は生きていけない
06.食料 水
07.合成化学物質 低周波電磁波
08.エネルギー 資源・・・刈羽原発問題と電力自給?
09.環境コストは反映しない経済・社会システム・・ガソリンは2.5倍
10.人類は自然を破壊できるが 創れない・・毎日、種が滅んでいる
11.・・自然は無言だが 問いかけに応じる・・それぞれが考える
12.科学的に実証する迄 待ってる時間的な余裕はない
      ・・・実はその実証時間を利用してやりたい放題の人間 

・今 世界で問われいる事
01.どのような「未来」を希望するか
02.「利己主義」が人類の失敗の原因か
03.資本主義の次に何が来るか
04.地球の温暖化を止める方法は
05.経済的発展は環境が示す(警鐘)限界で止まるか
06.時間的余裕を生む為の発明をすればする程ストレスが溜まるのはなぜか
07.経済に「腐敗」はつきものなのか
08.未だに何故「女性」は不利な立場なのか
09.何兆円もの「軍事費」の利口な使い方はないのか
10.今日「勇気」を何をいみするのか

 現在の世界(世の中)は、複雑・多様性社会と言われますが、以前も同じようなことを、松下幸之助氏も言っていたように思います。評論家は、いつも社会を難しく評価して、テレビに映っているが、人間の生業はいにしえよりそう変っていないと、孔子の教えを学びながら反省しています。
 木内氏の父、木内信胤氏は、日本は鎖国する発想が可能なことを考えることも必要と遺訓にあります。江戸期の鎖国文化の社会システムと人日の価値観を検証することが、地球人口が70億人に近づく中、世界中が「気付き+行動」が、セットでないと、ゲルニカではないですが、地獄絵を見ることになると、危惧します。その思いが、九州の中間達に広がっています。

・人間は『悟り』に依って向上する
01.制限 限度内に生きる 欲望を抑える経済学
02.自然環境と次世代にツケを残さない
03.善悪の基準を自然環境に置く生き方の探求
04.もう十分 これ以上要らない 『足るを知る』

・宇宙のエピソード
 ~地球ともう一つの惑星の会話から~
もう一つ惑星のが、地球に尋ねた
 「元気か?」
 地球が応えた
 「どうも調子が良くない 人類がいるからね。」
もう一つ惑星のが、言った
「心配するな 奴等はもう直ぐ死滅するから・・・」

 ブラック・ジョークですが、最近の社会的事件、自然環境の甚大な災害は、ジョークを越えて、現実味を帯びて来ています。格差社会、南北問題、貧困、開発成長経済の頓挫、うつ病の増加、そろそろ限界、足るを知る文化を日本から発信したいと思います。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:17Comments(0)国際関係

平凡な積み重ねが大きな力となる(松下幸之助語録)

2007年09月11日

平凡な積み重ねが大きな力となる(松下幸之助語録)
~位なきを患えず、立つ所以を患えよ(論語)~

 普通の人の中に、すごい人が隠れているなと最近思います。熊本の歴史顕彰の活動から知った人方は普通の銀行マンですが、27歳の時からこれまで30年近く、幕末の思想家横井小楠の資料収集に多大な私財を投じ、力を注がれて来られました。その資料の中には、坂本龍馬の自画像の絵や、幕末維新の志士たちの書簡をはじめ、貴重な歴史的な資料を沢山含まれています。そしてその熱意は、倒幕思想に影響を与えた横井小楠の私塾「四時軒」(記念館)の建設運動を起こし、建設にこぎつけ、そこへ無償で所有の資料を展示されています。その熱意と労力には、頭が下がるばかりです。

 「四時軒」建設の話は、そこまでにして、経営の神様と言われる松下幸之助氏の著書から一節を紹介します。

(転載文)~松下幸之助語録より「運を開く言葉」~
 難しいことはができても、平凡なことができないということではいけない。それを積み重ねていって、そして基礎をつくって、その基礎の上に立って、さらに長年の体験をその人の知恵才覚によって生かしていくというかたちが、危なげのない行き方だとおもうんですね。 


 横井小楠の資料を求めて全国を歩きながら少しづつ、少しづつ探し集めたものは、膨大なものになると書きましたが、一般の仕事でも毎日の試行錯誤の積み重ねからしか、実力・信用が付かないと思います。結果として大事業になったことも、意外と始まりは、小さなきっかけから徐々に大きくなって行くのだと思います。

 また、人の評価のことについ、職場の地位の在り方について、中国古典の解説書の中にあった話を紹介します。

(転載文)~守屋洋著「中国古典 一日一話」~
「そろそろ自分にも管理職のポストが回ってきてもいいころなのに、いつまでたっても辞令が出ない。同期の人間はもう課長になったというのに、会社は何を考えているんだ」
よく聞きそうな話ですが、この考えを戒めた孔子の言葉が、その文集にありました。
 そのページの表題が、下記の一節です。
 「位なきを患(うれ)えず、立つ所以を患えよ」(論語)
 ここに上げた言葉は、「高い地位に就けなくと嘆く前に、自分の実力をつけることにつとめよ」の意味になります。
 その解説で、要は文句を言う前に、そうしたふさわしい実力を見につけることが先決ではないか。厳しい注文かもしれないが、そうしたことからしか展望は開けないのだということを、孔子は身をもって知っていたのである。 

(感想)
 松下幸之助氏の言葉と、孔子の言葉の意味合い(状況)はだいぶ違いますが、しかし遺訓の意味は「実力以上の地位には立てない、まずふさわしい能力・人格を身に付ける方が先」そのためには、日々の地道な努力の積み上げが大事ですと説いていると思います。
 「四十、五十にして名前が聞こえて来ないのはたいしたことは無い」とも孔子が語っていますが、一過性の成果を求めるよりも、地道に広がる「信頼」を、周りの人の心に育てられるような日々の学問、言動、交流が必要と思います。
 皆様の周りにも、目立たないですが信頼できる先輩が居ると思います。時々、周りの人材(財)を、少し距離を置いて検証してみると意外な発見があるかもしれません。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 06:53Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他

時代を読む洞察力と企画力

2007年09月10日

時代を読む洞察力と企画力
~「三国志」、「五輪の書」~

 三国志の一節に、不遇の時代の劉備のことが書かれていました。悩んだ劉備は、司馬徽(しばき)と言う人物から意見を求めます。司馬徽は、

「儒生俗士、あに時務(じむ)を識らんや。時務を識るは、峻傑(しゅんけつ)に在り。この間に、おのずから伏竜(ふくりゅう)、鳳雛(ほうすう)あり。」

と言った。伏竜が諸葛孔明、鳳雛が龐統(ほうとう)、二人の人物を紹介した。この時の劉備が、諸葛孔明を迎えるとき三度足を運びお願いしたことが後の「三顧の礼」と言う歓迎の言葉になったと聞いたことがあります。

この峻傑とは、「時代に対する深い洞察力」、「適切な企画力」を兼ね備えた人物を指しているらしい。これは、現代を生きるための条件でも有ります。

時務:現代はどういう時代なのか、時代の流れをしっかりとつかみ、そのなかで何をなすべきか知っているということ。それができる能力のある人物。
*守屋洋著「中国古典 一日一話」

宮本武蔵も、「五輪の書」の中で、これと同じことを訓示しています。

「物ごとの景気と云う事は我が智力つよければ必ず見ゆる所也。」

(解説)
人の沢山集まる場所へ行きなさい。そして、情報を仕入れなさい。しかし、人から聞く話や、読む新聞や週刊誌や、あるいはテレビその他から仕入れた情報を、他人と同じように受止めていたら、それは駄目ですよ。むしろ、その情報の中に含まれている半歩先、一歩先の変化を読み取らなければ、情報をいくら大量に仕込んでも意味は無い。そこで、情報に対して、あなたがそれを活用できるかどうかの分かれ目だ。同じことを聞いても、同じことを読んでも、違うことを感ずるような情報の処理方法が必要ですよ。(中略)
*童門冬二著「宮本武蔵の人生訓」

何時の世でも、高に能力を持つ人たちと出会い、自分を高める努力を怠らないこと、自分でものごとを考え続けることが重要なことだと思います。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 22:20Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他

日本は凄い、自信を持ちなさい

2007年09月10日

日本は凄い、自信を持ちなさい(石原慎太郎氏の著書から)

 数日前の日記で「知識人とは・・」を書いたのですが、現代の知識人の一人と思っている東京都知事の石原慎太郎氏の著書「生きるという航海」を読みました。
 石原氏がこれまでに書かかれた様々な著書で、人生、価値、歴史、文化、政治、国際情勢、宗教、生きることなどをまとめたものです。

 私は、ここ5年ほど人の生き方や中国古典、昭和の哲人やトインビーをはじめ文明とは何ぞやの疑問から、思いつくままに読んで来ましたが、政治家の石原慎太郎氏ではなく、作家の一人として見るに、学ぶことがたくさんあります。

 歴史・文化・政治・国際関係・健康等、一番は「生き抜く」事への自分を検証する力には、敬服するばかりです。テレビ等が、右派、タカ派とか評されますが、文人(知識人)としての洞察力で語る言葉の一部を取って民衆に訴え視聴率を上げる姿勢には、ほとほと閉口します。テレビのいじめ取材でも似たようなものを感じます。

 一例を上げると、本に書かれていたことなのですが、日本人が明治以降に世界に与えた影響力は、一般の人々が考えても理解できるものでもたくさんあります。

 植民地支配の抵抗と独立維持した明治維新、欧米列強の植民地拡大を終焉させた日清・日露戦争、太平洋戦争の功罪はここでは語りませんが、太平洋戦争後のアジア・アフリカの植民地の独立、日本の経済成長による東アジアの発展、と影響力は計り知れません。日本の情勢いかんで、アジアも世界も推移する時代になりました。特にアジアでの存在は揺るぎ無いものがあります。

 かつて西欧諸国から卑下されていた有色人種の日本人が、先頭切って世界の流れに立ち向かい、遅滞なく世界の中で地位を創り上げて来たことは、壮大なドラマに匹敵するものと思いますし、西欧中心世界から世界連邦へ向かう大きな流れを作ったと感じます。

 石原氏の本の中で、戦争の悲惨さも検証されていますし、憲法論議にも注文をつけていますが、こと日本への熱き思いは心振るわせるものがあります。石原氏は、今の日本人に「日本は凄い、自信を持ちなさい」と何度も訴えているように感じます。

日本の各地方を、元気にして行きたいですね。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 22:18Comments(0)私の意見

気概が失われる、日本の若者たち

2007年09月10日

気概が失われる、日本の若者たち
~ケネディの要請も拒否するジャーナリスト~

 共同通信配信の記事が地元紙に載った、東大教授の苅部直氏の論文「失われる気概 政治家までが「平穏さ」装う」を読みました。昨年末に実施された高校生の「意欲」に関する日本・米国・中国・韓国の比較の報告を検証したものでした。

~熊本日日新聞、5月15日の記事から~
 ・多少退屈でも平穏な生涯を送りたい
 ・一生懸命頑張っても、必ず報われるとはいえない
という選択肢に、「とてもそう思う」と答えた高校生の割合が、日本はぬきんでている。
 ・偉くなる
については、偉くなりたいと考えない高校生が、日本では過半数を占めた。なまじ出世するとろくなことがないと思っている気配である。
 自由民主政治の確立は、多くの人が生存の心配をせずに生きることができ、だれもが平等な市民の一人として認められる社会を作り出した。しだいに人材が小粒になり、気概に満ち溢れる人に、お目にかかれなくなるのは、程度の差こそあれ、先進諸国が共通して抱える傾向であろう。(以上、本文から抜粋)


 この2日前に、アメリカのジャーナリストの故デービッド・ハルバースタム氏の功績について、早稲田大学客員教授の藤田博司氏の論評が掲載されていました。

~熊本日日新聞、5月13日の記事から~
 1962年にベトナムに(ニューヨークタイムズ誌記者)派遣された。若きハルバースタムが戦場から伝えた戦争の実相は、米軍当局や米政府の楽観的な説明と大きく食い違っていた。
 ハルバースタムの報道を目の敵にしていた米政府は63年、当時のケネディ大統領が彼をベトナム取材から外すように同誌の社首脳に働きかけたが成功しなかった。
 彼を同時代のジャーナリストのなかで際立たせているのは、権力にこびることなく一貫して「真実の追求」を実践してしたことだろう。2005年にコロンビア大学で行った講演で、彼は若いジャーナリストの卵にこう諭した。「有名になろうと思うな、賞を取ろうと思うな」。そして「権力をおそれるな」。(以上、本文から抜粋)

~熊本日日新聞、5月15日の記事から~
 ただ、平等がいち早く進んだはずのアメリカでは、偉くなりたいと思っている高校生がまだ多いし、「やりたいことにいくら困難があっても挑戦してみたい」の割合も高い。


 日本人の「気概なさ」の現状は、ただ闇雲に知識を詰め込み、有名大学に行き、安定志向の職能、職場に付くことだけが尊重される教育観にあるように感じます。ハルバースタム氏の生き方で示した「気概」の基は、゛どう生きるか゛を教える(学ぶ)教育にあるように感じます。

 ハーバード大学では、成績が良い人張りでなく、何かの分野で秀でた学生を何割が入学させて、互いに刺激を与える環境を用意すると聞きます。関西のある小学校では、「おててつないで、かけっこ」の徒競走があると聞きます。平等と言う意味が違うように思います。それぞれの特性を生かせる教育環境こそが、平等と言えると考えます。

 最近の日本の政治かも「穏やかで親しみやすい雰囲気を装った方が支持があつまる」と思っている人もいるようです。ただ、この「気概のなさ」は、程度の差こそあれ、先進国共通の傾向のようです。

 これからの日本に、アメリカ・ジャーナリズムの象徴と言われた故ハルバースタム氏のような、世を思い、独立独歩のリーダーが出ないようになるのは、少しさびしい気がします。教育再生が新聞紙上を賑わす中で、教育の仕組み論議より、「どう生きるか」の教育を重視する教育観を広げて欲しいと思います。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 13:02Comments(0)私の意見

国の軍事支援を一人で止めた青年と「学生憲章」

2007年09月10日

国の軍事支援を一人で止めた青年と「学生憲章」

 学生の行動から、色々社会現象が起きていますが、ニート、フリーターと言う、人生の停滞期に享受している青年たちがたくさん居る。
 大学や専門学校へ、何を目的に進学したのか自分自身を振り返る日々は学生時代に無かったのだろうか?
 有名大学の生徒が、合コンと称して人を集め女性に乱暴をしたり、学生生活の経験すべきこととはずれているのではと考えてしまいます。
 
 若者の良心を育てる教育が必要な気がします。


1.大統領の軍事支援を止めた、コスタリカの判決

 ~その判決は、一人の青年の行動から始まりました~

 この文章を読んで、今年の初めに地元紙に紹介された、コスタリカの法科大学の生徒の活動記事を思い出しました。
 コスタリカは、非武装中立を標榜して、平和国家を目指す国とし世界の中で際立っています。イラク戦争を前にして、アメリカ大統領の要望に応える(?)形で、イラク侵攻作戦に財政支援を標榜した。
 これに対して、首都にある法科大学の一人の生徒が、「おかしい」と疑問を持ち、仲間や先生に聞きまわって、遂に最高裁判所へイラク戦争支援は憲法違反と裁判に打って出た。
 当初は、学生にたわごとと捉えていたのですが、学生が指示し、国内の大学の法学者らも指示を表明し始めて、大きな支援の環が広がり、遂に裁判の結果は、大統領は憲法違反と言う判決を出した。
 大統領の決定の「イラク戦争支援」は、憲法違反で中止となった。日本の9条の理念を実行に移したように思います。

 一人の青年の勇気ある行動が、国の過ちを止めた大きな成果を見た。今の日本の学生に、「この志と勇気」があるだろうか?
「何のために学ぶのか」
「何のために学問が必要か」
 日本の親の意識は、金を稼ぐ「労働技術」ばかりを追い求める志向にあり、子供たちもその路線に沿って学んで(志向して)います。
 コスタリカの青年のように、公の為になる「学問」を志してもらいたいものです。


2.学生憲章
 
 ふと、2年前に読んだ「人生の五計」なる本の中の学生憲章と言う規範を安岡先生がまとめられていました。読み方で、誤解を生じそうな部分のあるのですが、素直に読み取ると現代に十分生きた教えとして通用すると思います。ご一読いただきたく思います。

「学生憲章」(安岡正篤著「人生の五計」より)

第1章
 徳性は人間の本性であり、知能、技能は属性であり、慣習は徳性に準ずる。三者相まって人間を大成する。

第2章
 学生はその徳性と養い、良習を体し、知識を修め、技芸を磨くを以って本文とする。

第3章
 人間は鍛錬陶冶によって限りなく発達するが、その本具する諸々の性能は学生時代に成就するものである。古今人類文化に寄与した偉大な発明発見や開悟も、少なからず二十歳代におこなわれている。

第4章
 学生は人間の青春であり、民族の精花である。その品位、態度、教養、行動はおのずからその民族・国家の前途を表示する。

第5章
 講説の師は得安いが、人生の師は逢いがたい。真の師はを得ては、水を注ぎ掃き清める労をも厭うべきではない。

第7章
 国家・民族の運命を決める重大時機の臨んでは、敢然として身を挺し、敬慕する先輩知己と共に、救民・革命の大業に参ずる意気と覚悟を持つことは貴い。

 すこし考えは異なる部分も在るのですが、文章を素直に読み取り、個人の資質向上の目的が良く表されています。
 ただ、国家・民族は、今は地球(世界)、地域、民族と読み替えることが必要と思います。文言の内容はともかく、コスタリカの青年のように、社会の目標をしっかり理解し、勇気を奮い起こし行動に出るような青年を日本から育って欲しいと思います。


(終わりに)
 コスタリカの判決の新聞記事の最後に、青年が言った言葉は、「日本の憲法の第9条を大切にして欲しい。コスタリカでも、この日本の憲法9条の理念の広める」と語っていました。

このこの言葉を発する学生が、日本どれだけいるでしょうか?


 明日から、地元の市議会の選挙が始まりますが、学生憲章の掲げられるような理念の公約は、全く聞こえず、「○○をお願いします」コールの選挙カーが、賑わう1週間になりそうです。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:02Comments(0)平和