従順ならざる唯一の日本人 「白州次郎」

2007年09月13日

白州次郎:従順ならざる唯一の日本人

 今年、NHKのその時歴史が動いたで、敗戦後の国体保持や、吉田内閣の下で産業育成、貿易振興に奔走した白州次郎が紹介され、私も改めて土曜日から白州次郎のことを書いた本を読んでみました。

 明治の末期のから大正デモクラシーの好景気中で、イギリスに留学し、ジェントルマンの気質を培い、家系は儒教の教えが深く浸透している人物と思います。父の事業の成功により実現したケンブリッジ留学の中で、東洋の金持ち青年が「島流し」と後に語る、留学生活で、英国で教育を受けながら、学問の難しさにぶつかりながら、師友にもまれ、成長した様子がわかります。
そのエピソードに、現代の日本の教育がなおざりにしている、「実学」の考え方がケンブリッジの学問で重要視されていたことがわかります。

(本文より)
 トムソンという物理者の講義で試験が有り、懸命に勉強して試験に臨むのですが、意外と点数が低かった。理由は、「君の答案には、自分自身の考えが一つも無い」と答案に記してあった。次の試験では、自分の意見をしっかり書いたら、点数が良かった。・・(中略)

 物事を自分で考え、見識し、言葉に出し行動を起すことは、世界共通の学問の基本である言うことが、このことでわかります。

 また白州氏のスマートさは、騎士道から来ている生き方(ジェントルマン)、物事や私利私欲にこだわらない潔さ、清潔さは、日本の武士道につながるものがあります。仕事を終えたら、さっと身を引き、田舎で百姓をしている不思議な人で、このような日本人といえば、横井小楠が敬慕した、熊沢盤山(江戸中期)と言う儒学者を思い出します。
 熊沢盤山は、藩の宰相の地位に在るときは、素晴らしい業績を上げるが、用が無くなったと思いきや、田舎に引きこもり、晴栽雨読の生活をひょうひょうとしている生き方だったそうです。

 江戸期には、この粋な生き方を教える本も有り、安岡正篤氏が現代語に訳している「酔古堂剣掃(すいこどうけんすい)」を読んでみるに、田舎に隠居しながらも、国の行く末を常に検証し、いざ出番が来ると難なく仕事をこなして、また引っ込んでしまう生き方を表したものです。
 明治維新で言えば、勝海舟もその一人かもしれません。勝海舟の父も風流人で、酔古堂剣掃の中の言葉を引用しては、自分の生き方を表現したと言われています。
 白州次郎の父も、儒学を学んだ祖父に大きく影響を受け、世界恐慌後は事業を辞め、晩年は阿蘇山の麓で隠居生活をしたと伝えられています。

 白州次郎の生き方は、日本の武士道とイギリスの騎士道に影響を受け、ケンブリッジで培った学問と人脈から、戦後日本の復興の基礎を短期間で成しえたのだと思いました。
 「従順ならざる唯一の日本人、白州次郎」は、素晴らしい家庭教育とケンブリッジ留学で、人となりを育てられ、多様な経験から創り上げた日本人だったと感じます。このようなリーダーが育つ、日本の教育であって欲しいと願います。

*参考資料:青柳恵介著「風の男 白州次郎」
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 17:57Comments(0)偉人

公害被害者救済に奔走した2人のリーダー

2007年09月13日

田中正造氏と、川本輝夫代表

今日地元紙に投稿した文です。 (2006年12月23日)
足尾鉱毒公害、水俣病公害で、被害者救済に奔走したリーダーのことについて書きました。ご一読頂ければ幸いです。


「投稿文」

・田中正造氏と、川本輝夫代表
 ~公害被害者救済に奔走した2人のリーダー~

 ふと手に取った熊本のミニコミ誌の記事に、水俣病救済活動で奔走した川本輝夫氏のことが載っていました。じっくり読み、川本氏の哲学と言うか、生き様に頭を垂れる思いを感じました。

 今月17日に、明治時期の公害と言える足尾鉱毒事件で、命を捧げて戦った田中正造氏のドキュメンタリー映画の上映が、足尾鉱毒被害地域以外で、それも九州の熊本で開催されました。寒空の中に、400名を越える方に鑑賞をして頂きました。

 映画鑑賞後に、「良かった」「こんな企画が熊本に大事」「子供に見せたくて来ました」「明治以来、日本社会は変らんね」との感想をもらいました。偶然にも17日は、川辺川ダム問題で開催された利水事業中心の事業で「川辺川にダムは似合わん」集会が開催された日でした。

 今回の田中正造の映画は、谷中村の廃村100年を記念してできた映画です。今も足尾鉱毒被害発生から100年を過ぎた渡良瀬川の流域では、復旧事業が続けられています。また自然に再生できない山を、ボランティが苗と土を担ぎ上げて、植林活動も続けられています。田中正造の映画は、明治の重金属公害の怖さを知る意義ある映画と思います。

 熊本は、水俣病と言う世界でも類を見ない大きな公害の地です。今も解決へ向けて企業、県、国が今も努力していますが、社会の賛同を未だに得ることはできずに混沌としています。水俣病公式確認から50年の道のりを振り返るに、患者の先頭にたち、人権を最優先に救済運動に奔走した川本輝夫氏は、企業責任を訴え続けました。
 足尾鉱毒事件の救済活動で天皇直訴までやった田中正造氏と重なって見えてきます。二人の共通点は、地域住民への向けられた優しさからの行動と思います。

 このような良心(=優しさ)を持つ、「志」有る市民活動家を育て、次世代を持続可能な社会を実現するために、足尾鉱毒や水俣病の教訓を語り続ぎ、次世代に繋げて行くことが重要と思っています。

  

Posted by ノグチ(noguchi) at 17:55Comments(0)環境

開かれた信頼自立社会へ動きが始まっている②

2007年09月13日

開かれた信頼自立社会へ動きが始まっている②

・目指すべきはビジョンの定着と制度的社会関係資本の革新
この根本問題の解決には、「変化への対応能力の高い社会」をつくるビジョンが 欠かせない。目指すべき経済社会の新しいソフトインフラ(制度的社会関係資本) は、本来の市場機能発揮に必須の要件であって、旧い関連諸制度はその任に堪え ないことを、より多くの市民によって、よりはっきりと認識することである。

図表4 サッカーの要素に沿って分解してみた日本の経済社会の要素
   サッカーの要素           問題ある日本の「市場」の要素
1.共通のルール        縦割りの関連法令、諸規制、行政指導、業界慣行
                       (ソフトインフラ)
2.フェアなA級レフェリー     官庁・業界団体組織(ソフトインフラ)
3.リーダーたる監督      業界団体ボスと社長
4.設備の完備した競技場    縦割りの閉じた取引慣行と取引所など(ソフトインフラ)
  と関連インフラ                     
5.プロの選手などのチームメンバー 業界団体、業者など
6.応援団と観客       (安心保障型の団体に属する)顧客ほか
7.観衆(観客)        受益者(顧客・消費者)

国と地方の財政、税制、年金等社会保障制度、教育制度、医療制度、農業関連制 度、金融資本市場、雇用労働市場のインフラなどが、新しいビジョンの下で新た に再構成され安定的に維持されて、その恩恵が国民に広く行き渡るよう、根本的 な制度の構造改革が必要である。新しいルールと公正なレフェリーが市場に備わ って初めて、企業と勤労者はイノベーションによって競争力を増すことができる のである。 それらの実現の成否が、日本再生の鍵となる。

・ビジョンなき破壊を避ける道
 劣化した制度的社会関係資本の失敗した場合の社会への影響(機会費用の大き さ)についての危機感を、市民の間に広げ共有したい。
 しかし、旧い制度的社会関係資本がいまだに頑強に居座りつづけていられる理 由の一つは、新たなビジョンに基づく制度インフラの設計図がいまだに提示され ていないこと。従って、ビジョンなき破壊を避ける道は、代替的なグランドデザ インを提示して旧制度の創造的破壊が可能であることを示すことでしか開けない であろう。新たなビジョンに基づく新たな制度の体系をグランドデザインとして 提示し、その設計図をもとに新たな標準装備としての横串的なルールと制度の実 現が可能であることを市民各位に示し納得を得る以外にない。それは政府内部の 力だけではできない。それを行うことが、志と専門的な知見と市場実務経験を有 する人々の次の課題であり責務であろう。
・・・・・・・・・(以上、転載)・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 私は、上記の意見からも感じるのですが、現在の社会で行われている事業や生 活の意味で最も大事なことは、次世代の社会を担う子どもたちの育成にあると思 います。既得権益とか、抵抗勢力という負のイメージを持つ、旧体制の分野の方 たちも、この日本、或いはそれぞれの地域、世界の次世代、次々世代をどう育成 し、人々が、個々それぞれが自己実現できる社会環境を創れるように、真剣に人 材に育成に力を注ぐことが最も重要と思います。

 私の師匠に一人で、科学者でもある逸見先生は、「人間は、命と知恵をつなぐ借り物(レンタル)」と表現されました。人が生きることは、我と公のバランスに今 後は、地域社会を担う子供たちの育成に今の大人たち全員で協力して行くことが 大切に思います。

 二松学舎大学の創始者の三島中州先哲は、「心、肝、頭、技」を教育の基幹に据 えて明治の世に多くの人材を輩出されました。社会的な世界も、自然環境の地球 も大きな転換点にあります。日本社会も、経済の隆盛に驕ることなく、身近な若 い世代に思いを伝えて行かなければならなと感じています。

*この社会関係資本について調べているのですが、北部イタリアの自治や企業運 営に興味を持っています。信頼という言葉と人々の関わり合いを重要視して生活があるように思います。日本の向こう三軒両隣の身近な交流から見直しをして行くことが早道かもしれません。
 それと、地域を越えた信頼のネットワークが、足元の活動に大きな力になると北部イタリアの事業を見ていて感じます。イタリアの自治体は、2千人~200万人の都市まである多様が、個性的なデザイン都市を作ったのかもしれません。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 17:47Comments(0)まちづくり

日本全体の長期債務残高1154兆 円 (現在)

2007年09月13日

日本全体の長期債務残高(概算値)1154兆 5467億 円 (現在)


日本経済が破綻するまで動きつづける

リアルタイム財政赤字カウンタ
http://ueno.cool.ne.jp/gakuten/network/fin.html


JavaScriptを使ったリアルタイム財政赤字カウンタです。今現在の日本政府の抱える長期債務残高(概算値)をリアルタイムで表示しています。
お知らせ NEW!

Yahoo! JAPANの12月25日付新着情報「今日のオススメ」にて御紹介いただきました。そのため、多数の方に御覧いただき御意見を頂戴しました。ありがとうございます。
数値を1998年12月現在の大蔵省資料を元に更新しました。(ここ1年でもずいぶん増えていたようです!)


1154兆 5467億 円 (現在)
表示形態を選択下さい

(地方含む)日本全体の長期債務残高総額
上記国民一人当たり
普通国債残高
上記国民一人当たり


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 11:21Comments(0)政治問題(国)

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 番外編

2007年09月13日

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 番外編

 小泉内閣の経済財政政策・金融担当特命大臣の竹中平蔵氏は、ブッシュ政権第1期の大統領経済諮問委員会委員長やアメリカ財務省財務次官とも親しい。
「日本の財務省はアメリカの財務1課だ」とか、外務省はアメリカ国務省の1部局になっていると揶揄されています。
 今や外務省内でも、チャイナ・スクールやロシア・スクール、ジャーマン・スクールは一掃され、アメリカ・スクールのみになったといわれます。

 小泉首相は、世界最大の軍事力と経済力を持つアメリカがいざとなったらアメリカは日本を庇護してくれると考えているのかもしれませんが、とんでもない幻想です。巨大ハリケーン・カトリーナから自国の州に住む国民すら守らないブッシュ政権が、「51番目の州」=日本を守ることなどあり得ないのです。

 アメリカの要求を拒否できず、アメリカのいいように日本が改造されていくのを指をくわえて黙って見ているだけでいいのでしょうか?

 「いまの日本はどこかが異常である。自分たちの国をどうするか、自分の頭で自律的に考えようとする意欲を衰えさせる病がどこかで深く潜行している」。

*関岡英之著:拒否できない日本~アメリカの日本改造が進んでいる~(文春新書)より


昭和の先哲の言葉(木内信胤語録より)
・「経済成長」必要だったが、今や経済だけでなく、社会・環境等々、全体との調和が必要な所まで来ている。 (平成元年5月89歳)

・今は無駄をいっぱいしている。石油も半分で暮らせと言われれば、そうできない筈はないのに、今人間は頭が悪くなっているから、それが分からないでいる。 (平成2年11月91歳)

・総合的見地で考えてる奴がいない。総合的態度が必要です。今の人は「そこは私の専門外だから分からない」という態度です。これが駄目なんです。 (平成4年4月92歳)

・アメリカは、金持ちが大統領になったって駄目です。つまり思想がなけりゃ駄目です。今のアメリカを救う思想が生まれてきたかどうかが問題なんです。 (平成4年5月92歳)

・今の経済学は、落第である。落第の由縁は、数字に片寄っているからである。思想がなくなって、数字ばかりになったから駄目。
(平成4年5月92歳)

・人間の心というものはね、悟るのはあっという間です。悟ってすぐに行動に移るのは時間がかかる。スマートな人は、あくる日から行動できる。 (平成4年6月92歳)

・今の不況は、とても良いと思う。何故なら、真面目な生き方に日本人が立ち戻る良いチャンスです。今の世の中で、不況は悪くないと思っている人はかなり多い。 (平成4年11月93歳)

・経済とは、人間の行為です。人間の心です。数字だけで説明しようとするのは駄目です。心を取り入れた経済学でなければいけません。 (平成4年11月93歳)

・世界のうちで、一番こんなに良いところはない。鎖国が出来るような国に住んでいることは、素晴らしいと考えて下さい。(平成4年12月93歳)

・日本が資源小国というのは大嘘。海が資源中の資源です。たまたま今の時代の石油がないというだけ。 (平成5年3月93歳)

・生きてゆく上で、人間としてものを考えなければならない。その為には、専門は持たなければいけないが、専門は卒業しないといけない。ものをちゃんと考えるためには、専門をもってはいけない。総合の立場に立たないと駄目。 (平成5年5月93歳)

*深澤賢治の世界より、木内信胤語録の抜粋
 http://www.saturn.sannet.ne.jp/fukazawa-k/index.htm
 木内信胤氏は、戦後の吉田茂首相、池田隼人首相、佐藤栄作首相の経済指南役だった方でです。私が指導を受けているNPOフューチャー500理事長の木内孝氏の父に当ります。
 今、木内信胤先生がお元気でしたら日本の現状をどう評価し、どんな指導をされるか考えます。みなさんも自分で家族の行く末と同じように、地域や国、世界のことを考え続けることが必要と思います。専門分野だけでなく、総合的に考える試みをして頂ければ幸いです。

シリーズ「2010年問題(日本の財政破綻)」について報告は終了ます。

財部誠一 オフィシャルホームページ [借金時計]
http://www.takarabe-hrj.co.jp/clock/


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 11:14Comments(0)政治問題(国)

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №4

2007年09月13日

2010年問題(日本の財政破綻)について報告 №4

4.毎年米国からの年次改革要望書、日本の審議会は茶番

 アメリカ政府が毎年10月に日本政府に突きつけてくる『日本政府への米国政府の年次改革要望書』をご存知でしょうか?
 日本の産業分野ごと、日本政府に対する規制緩和や構造改革などの要求事項が書き並べられ、これを読めば数年後の日本を正確に予測できると言われているそうです。この『要望書』は、バックナンバーを含めて在日アメリカ大使館のホームページで公表し、内容がどれだけ実現したのかを「成果」として毎年連邦議会で報告しているとのことです。

 1994年以降の『要望書』で、アメリカ側が日本に要求したもののうち、既に法改正や制度改正が行われた主なものは、「持ち株会社解禁」「NTT分離・分割」、「金融監督庁設置」、「時価会計」、「大規模小売店舗法の廃止」、「確定拠出年金制度」、「法科大学院」などで、いずれもアメリカ企業の日本市場への参入条件を有利にするものです。日本政府、政治家や官僚たちです。『拒否できない日本』は驚くべきその実態を暴露しています。

 このような問題を指摘する本の中で、「マス・メディアに公表されずに、政府間合意がなされ、決められたシナリオにそって審議会の答申が作くられ、法改正までしてしまうとなれば、国の審議会や国会での審議は茶番ということになりかねません。日本の構造改革がアメリカの要望で、日本の審議会制度などを利用して構造的に行われていることになる。」と指摘しています。郵貯の改革も同じで、アメリカの要求から成立したと考えられます。

 郵貯・簡保に眠る350兆円近い莫大な資金を、外資が食い荒らすため着々と要求してきているのです。小泉内閣の3年間の間に、邦銀の90%、製造業の70%、そして東京のホテルのほとんどが米国資本傘下となったと言われています。

*参考資料サイト、ネバダレポート 
http://www.ihope.jp/nevada.htm


  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:04Comments(0)社会問題

首相辞任!「世の中が乱れる3つの前兆」(曾国藩)

2007年09月13日

首相辞任!「世の中が乱れる3つの前兆」(曾国藩)

・首相が緊急会見 辞意の理由は
 http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=294473&media_id=2

 遅すぎた感の辞任だったように思います。やはりと思う気持ちと、信念が見えないままの辞任劇、少々政治家3代目としての輝きが光らずに、終わったように感じています。

「美しい国」で登場した安倍政権は、「仲良し内閣」と批評され、政治と金の曖昧さで、辞任が続いた農相の頼りなさ、国民と政権の乖離が大きな原因と感じます。
 2日前から、電通四代目社長の訓示(現社訓)の「電通『鬼十則』」を再度読んでいます。何度読んでも、心を奮い起こす本と思いますが、その冒頭の部分に、清朝末期の哲人宰相「曾国藩(そうこくはん)」の言葉が掲載されています。


(以下、本文より転載)
 清朝末期、イギリスとアヘン戦争を戦った曾国藩は、世の中の乱れる前兆として必ず、次に三つのことが起きると警告している。

一、何ごとによらず、白黒がわからなくなる。
二、善良な人々が、ますます遠慮がちになり、くだらぬ奴らが、いよいよでたらめをやる。
三、問題が深刻なると、あれももっとも、これも無理からぬと、何でも容認してしまい、どっちつかずの痛からず、かゆからず、というような、わけのわからなぬことをしてしまう。

 曾国藩の指摘通り、世の中が乱れる時の特徴が、最近の若者を取り囲む環境に現れている。此処彼処に規範がなくなっているのだ。原理原則がどこにもないことが、大きな原因である。
 学校も家庭も教師も親も、だれもきちっとした原理原則を教えてくれないのである。
 はっきり言えば、自由と平等の悪しき習慣以外のなにものでもない。曾国藩の指摘通り、なにもかもあやふやの風潮が、今日の堕落の全てを作っている。・・・
*引用文献:植田正也著「電通『鬼十則』」


 あいまいな政権と、色々批評され続けて終わった安倍政権と、あいまいの辞意表明と、自民党の国民の現況を無視した、記者会見の内容も含め、このようなリーダーを送り出す国民にも責任の一端が在るように思います。

 電通『鬼十則』の第5章に、「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは」と言う訓示があります。仕事とは、初志の意気込みを保ち続ける事が必要と思います。
 所信表明とあまりにも無感情な辞意表明、「無責任」と言われてもしかたないように思います。日本は、2010年問題を控え、国政の低迷が日本の信用を右肩下がりの傾向のまま当分続き、都市経済の好況感と裏腹に、地方の低迷が長くなって行くように感じます。
 真の世界から憧れを持つ「美しい日本」になるのは、いつになるか分かりませんが、希望だけは持ち続けて行きたいと思います。

*2010年問題「日本の財政破綻」
 ネバダレポート http://www.ihope.jp/nevada.htm
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 06:56Comments(0)政治問題(国)