「マッチ売りの少女」と住みよい国になる条件

2010年01月14日

「マッチ売りの少女」と住みよい国になる条件

 最近、北欧の国づくりに興味を持っています。デンマーク、ノルウエー、スウェーデン、等々、民主主義、市場経済でありながら、高福祉を実施し「住みやすい国」にどんどん変化し、経済も伸びています。環境共生の考え方も進んでいます。色々な要因があるのですが、最近読んだ一冊の本からキーワードを見つけています。

 千葉忠夫著「世界一幸福な国 デンマークの暮らし方」に次の一節がありました。

(本文より)
 マッチ売りに少女は、自分で貧困を解決することができなかったし、誰も助けてくれませんでした。
 貧困には助けが必要です。
 マッチ売りの少女のラストシーンは少女がなくなった場面ではありません。翌日、街の人が少女が亡くなった姿を見て、こう思った場面です。
「ああ、寒くて凍え死んだ子がいる」
 社会の共生とは、死ななくては幸せになれないというところに至らせないようにしなくてはいけないのです。それが住みよい国になる条件の一つです。(中略)

 なぜならは、デンマークは社会福祉国家で国民は、何人も飢え死にしないというのが、国の施策の一つのキーワードだからです。(中略)
 (以上、「世界一幸福な国 デンマークの暮らし方」)

 日本の派遣切り、年末年始が終われば、派遣村が無くなる。

 実は、日本の貧困率は、世界の先進国中で第三位なのです。日本の貧困率15.3
%です。ここ10年で、2倍になっています。
 デンマークは、先進国の中で一番貧困率の低い国です。それを表すのが、貧困度はヨーロッパ全体では、7人に1人。デンマークは、17人に1人です。ちなみに日本は、6人に1人です。

 デンマークは、世界最大の風力発電機製造会社が有るように資本主義の国です。1970年代から進められた持続可能な国づくりは、日本との違いをまざまざと感じます。

(本文より)
 貧困をなくすには国民の連帯が必要です。その連帯とは、信用できる政府に、しかるべき税金を納めるということなのです。
 マッチ売りの少女のように、貧困で命を落とすようなことを起こさないためにも、あなた自身はこの問題に取組む必要があります。(中略)
 (以上、「世界一幸福な国 デンマークの暮らし方」)

 社会作りの最大の敵は、「無関心」と言われます。社会の色々な出来事、事件に関心を持ち続けることこそ一番大事な市民の責任と思います。

*参考資料:千葉忠夫著「世界一幸福な国 デンマークの暮らし方」



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 今朝の朝刊の地域ニュースに、私の関わる「市民マニフェスト研究会」の活動記事が、宇土市長選挙の話題として載りました。関心有る方は、ぜひお読みください。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 09:25Comments(2)私の意見