女性が活躍すれば社会も元気になる(ワーク・ライフバランス)

2009年02月16日

女性が活躍すれば家庭も社会も元気になる(ワーク・ライフバランス)

■<夫婦>夫への愛情、出産1年後には低下 ベネッセ調査
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=751782&media_id=2


>調査にかかわった大日向(おおひなた)雅美・恵泉女学園大教授(発達心理学)は「夫が子育てにかかわれるかどうかは、就労時間が分かれ目となっている。男性が育児に参加できるよう、企業の支援体制づくりが急務だ」と話す。【

・男性の家事・育児時間? (内、育児時間)
 日本    54分/1日(30分/1日)
 アメリカ  2時間36分/1日(36分/1日)
 イギリス  3時間06分/1日(1時間30分/1日)
 カナダ   3時間54分/1日 (1時間30分/1日)


・内閣府男女共同参画局の板東局長の講演会
 昨日、熊本市で内閣府男女共同参画局長の板東久美子さんの講演があった。テーマは「男女共同参画とワーク・ライフバランス」、ベネッセの調査結果を見ると、日本社会で子育てがいかに大変か、就労時間の問題と、家事育児の役割を女性に大きく負担させ、労働環境も含め考えることが必要と思います。

・松下復活の鍵は、女性の活用
 昨日の坂東氏の冒頭の話は、松下電気の会長の中村氏が、社長に就任したとき松下は大変な苦境にあった。中村氏は、アメリカ松下電気の社長経験もあり、本社の社長に就任して、松下電器をつぶさに分析して感じたことは、会社の状況を言葉にすれば、「おもい」「おそい」「会議が多い」、さらに気付いたのは、「組織の人材が単一」、「女性が活用されていない」だったそうです。

 そこで、中村氏が女性たちのニーズを収集し、いっさいの垣根をなくし、女性の活用の場を広げた。働き方にも工夫し、短時間勤務、ホームワーク、育児休業の充実などなど、それまでは、産休どころか、退職してしまっていた有能は女性を、多様な勤務形態で働いてもらい、松下電器の再生へつなげたのは、参考になると思います。

・女性が働きながら子育てし難い日本
 地方の医者不足が社会問題から医療体制の国家的な課題になっています。これを例に上げ、医学部の卒業生は、1/3近くが女性になってきる現在のに、女性医師が子育てをしながら勤務できる体制になっていないのが原因と指摘されています。

・女性が活躍すれば国は発展する
 人間開発指数(HDI)は、199ヶ国中、日本は第8位ですが、女性がどんな分野で活躍をしているかを表したジェンダー・エンパワーメント(GEM)は、108ヶ国中、58位が、昨年の指標です。管理職だけを抽出した指標は、108ヶ国中、99位。他の先進国から、遠く遅れた国になっています。

・働く女性は子沢山、男性の子育て参画が必要
 女性と就労と出産する子ども数を調査すると、仕事を持った女性の方が、子どもの数も多いことが調査で分かっています。
 「女性が仕事するから、少子化が進む」の変な考えは間違いで、女性が仕事をするほうが、収入も上がり、生きがいも持てます。そこで問題なのが、男性の働き方にあるのではないかということです。

・女性の派遣切りは、昔からあった
 昨年からの派遣切りが、社会問題になっていますが、女性たちは10年以上前から、派遣切り状態にあったと昨日のデーターから分かりました。子育て支援の薄い日本社会を改善し、男女を問わず、仕事をし、子育てに関われる社会を作れば、自然と少子化は解消して行くと、板東局長が語っていました。

・ワーク・ライフ・バランスを国民運動に(カエル!ジャパン Chenge! JPN)
 国は、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を、それぞれ夫婦が選択して、働きやすい環境と、充実した子育て支援で、最良のワーク・ライフ・バランスに変える国民運動を展開しているとありました。なかなか不況の話で、報道等では聞こえませんが、とても大事なことと思います。

・松下電気の活性化の智恵を、日本経済の元気作りの参考に
 例えは悪いですが、苦境にあった松下電気と、現在の日本社会を比較して、中村社長がやられた女性活用と多様性を、国家を上げて取り組めば、日本の元気を取り戻すことができるような気がします。直ぐそこまで一足飛びには行きませんが、女性が先進国並に活躍の場を広げれば、元気な日本に復活できる気がした昨日の講演会でした。   

Posted by ノグチ(noguchi) at 19:05Comments(0)男女共同参画社会