(人生の実感)「ここ」と「今」しかない時 ~リンドバーグ夫人

2009年02月12日

(人生の実感)「ここ」と「今」しかない時 ~リンドバーグ夫人

 「名言の智恵、人生の智恵」と言う本に、アメリカ-ヨーロッパを単独飛行した最初の人、リンドバーグの夫人の言葉がありました。

~「ここ」と「今」しかない時~

この言葉は、『海からの贈物』の一節を紹介しているのですが、私は解説に惹かれる言葉がありました。

(本文より)
 人生街道は、見通し通りに事柄が運ぶということが金輪際(こんりんざい)ありえない街道である。だから人間は歩きながら、今後この道がどうなっていくだろうかと予想を立てながらも、「いま、ここの」その場そ場せ歩幅を調整しながら歩いて行くしかないのである。しかも人間の予測など必ず狂うものだから、予測が狂ったなんて嘆いていたって仕方がない。大切なのは、人間にとって今の現実をどう調整して歩くかであって、先を嘆いたり、終わったことえおくよくよしていても意味がない。(中略)

 冒険家リンドバークの婦人の著書で、今を表現する意味で、「島というのは、なんと素晴らしいものだろう」から始まる一文に、過去と未来の間「この瞬間」に居ること、自分の場所と状況をどう受け留めるかに、人生の「今」を享受する気持ち(目標)があるのではと語っています。

 その居場所「島」は、太平洋の離れ小島かもしれませんし、ニューヨーク沖の人工島かもしれません。

(本文より)
 そういう空気の中では、人間も島になって充足し、落ち着きを得て、他人の孤独を尊重してこれを犯すそうとせず、別な一個の個人という奇蹟を前にして自然に一歩後へ足を引く。「人間は島ではない」とジョン・ダンは言ったが、私は我々人間が皆島であって、ただそれが同じ一つの海の中にあるのだと思う。(中略)

とても哲学的な表現ですが、タイトルはもっと単純な言葉でした。
 
「ここ」と「今」しかない時

私自身、生きている今、「ここに居ます」、そして「今こそ、自分の存在そのもの」ではないかと思います。

「未来は、私の前に在り。過去は、私の跡に残る。」

人間、ただ日々生きることこそ、人生を実感する瞬間かもしれません。

*参考資料:矢沢永一編著「名言の智恵、人生の智恵」

<以前の日記>
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Posted by ノグチ(noguchi) at 20:55Comments(2)私の意見