シンポジウム連続、緊張の日曜日
2007年12月10日
シンポジウム連続、緊張の日曜日
土曜日は、午前中はジュニア(7~9才)の6人制サッカー大会に、地元チームを連れて参加、土曜日は1年生の大会でしたが、2位グループでもトーナメントで、準優勝でした。1年生は、これまで負けばかりでしたが、初めてのメダル獲得でご機嫌で帰宅しました。
さて、昨日の日曜日は、午前、午後と2回のシンポジウムに、午前はパネリスト、午後はコーディネーターとして参加しました。
午前中は、ユニセフ熊本県支部主催の「グローバルな視点から考える男女共同参画社会」シンポジウムに、地元熊本の代表(日本代表?)のパネリストで参加しました。他のパネリストは、日本の27年住むフランス人の女性、日本に来て17年の中国人(日本人に帰化)の助成、ジンバブエ出身の熊本大学院の学生。
テーマが男女共同参画でしたが、冒頭熊本県の男女共同参画課長から、日本の現状、熊本の現状が紹介されたので、私は自分が男女共同参画推進活動に関わるようになって経緯を紹介し、自分の思いを語りました。
スナップは、その様子ですが、100名を越える参加者の中で男性が2名?だったことは、非常に印象に残っています。
発表の中で、ジンバブエの現状報告では、家庭では男が仕事、家事は女性となっているが、若い世代は同等の意識を持ち働いている。ただ、夕方になると女性が帰宅が早く、男性は残業している状況が有り、その勤務状況が昇進に影響をしているように思うと語っていました。まるで、日本の状況と同じと思いました。
フランスは、子育て支援が充実し、母子家庭、婚外子を含め、充実し少子化が改善していると語っていました。ただ、心配は離婚率が上昇続けていて、家庭教育が様変わりしてしていて、とても心配とも話していました。
中国の夫婦は、普通帰宅すると、同等に家事を分担し、それぞれが得意な分野を担当し、一緒に食事をし、半分半分の家事分担とか、ただ、夫婦とも聞かして日本の仕事との仕組みにはまった夫は、現代日本の同じように帰宅は遅く、家事もあまりしないと言うことだそうです。環境の怖さを感じました。
私のことは、これまで書いて来たので省略します。
午後は、子育てと女性の起業をテーマにしたシンポジウムで、熊本2人、大分、福岡の4人のパネリストと私とで、シンポジウムの打ち合わせが始まりました。
初対面の大分、福岡の方の緊張をどう和らげるか、どこを切り口にシンポジウムを始めるか?、雑談から打ち合わせが始まりました。
四人のテーマは、子育てですが、一人は「農業と食物」「フェアトレード」「保育」「起業」と様々ですが、語る中で「命」が中心になって行きました。
会場は、パネリストと参加者の年代が非常に近く、これから起業する人がいると初めは思っていましたが、10年近い社会活動を続けている人もいて、こちら教えられる事もたくさん有りました。
夜は、懇親会があり、どうも私の「こんな先達の言葉・・・」に興味を持った人がいて、どのような興味から本を選んでいますか?、
雑読、多読ではだめですか?、
論語はどんな本が良いですか?
と、色々聞かれました。興味を持ってくれたのだなと思い、うれしくなりました。
2時間半、反し続けてアッと言う間に終わりました。
その後も、駅のコーヒーショップ、JRの中まで議論が続き、長い1日が終わり家に着いたのは、12時を越えていました。
でも、とても充実した一日で、今年を集約したような感じを持ちました。やはり、何をするにも、人との出会い、そして連携がとても大事と感じた、シンポジウムの一日になりました。
私を、パネリスト、コーディネーターに起用していただいた、主催者の皆様に感謝をしたいと思います。ありがとうございました。
土曜日は、午前中はジュニア(7~9才)の6人制サッカー大会に、地元チームを連れて参加、土曜日は1年生の大会でしたが、2位グループでもトーナメントで、準優勝でした。1年生は、これまで負けばかりでしたが、初めてのメダル獲得でご機嫌で帰宅しました。
さて、昨日の日曜日は、午前、午後と2回のシンポジウムに、午前はパネリスト、午後はコーディネーターとして参加しました。
午前中は、ユニセフ熊本県支部主催の「グローバルな視点から考える男女共同参画社会」シンポジウムに、地元熊本の代表(日本代表?)のパネリストで参加しました。他のパネリストは、日本の27年住むフランス人の女性、日本に来て17年の中国人(日本人に帰化)の助成、ジンバブエ出身の熊本大学院の学生。
テーマが男女共同参画でしたが、冒頭熊本県の男女共同参画課長から、日本の現状、熊本の現状が紹介されたので、私は自分が男女共同参画推進活動に関わるようになって経緯を紹介し、自分の思いを語りました。
スナップは、その様子ですが、100名を越える参加者の中で男性が2名?だったことは、非常に印象に残っています。
発表の中で、ジンバブエの現状報告では、家庭では男が仕事、家事は女性となっているが、若い世代は同等の意識を持ち働いている。ただ、夕方になると女性が帰宅が早く、男性は残業している状況が有り、その勤務状況が昇進に影響をしているように思うと語っていました。まるで、日本の状況と同じと思いました。
フランスは、子育て支援が充実し、母子家庭、婚外子を含め、充実し少子化が改善していると語っていました。ただ、心配は離婚率が上昇続けていて、家庭教育が様変わりしてしていて、とても心配とも話していました。
中国の夫婦は、普通帰宅すると、同等に家事を分担し、それぞれが得意な分野を担当し、一緒に食事をし、半分半分の家事分担とか、ただ、夫婦とも聞かして日本の仕事との仕組みにはまった夫は、現代日本の同じように帰宅は遅く、家事もあまりしないと言うことだそうです。環境の怖さを感じました。
私のことは、これまで書いて来たので省略します。
午後は、子育てと女性の起業をテーマにしたシンポジウムで、熊本2人、大分、福岡の4人のパネリストと私とで、シンポジウムの打ち合わせが始まりました。
初対面の大分、福岡の方の緊張をどう和らげるか、どこを切り口にシンポジウムを始めるか?、雑談から打ち合わせが始まりました。
四人のテーマは、子育てですが、一人は「農業と食物」「フェアトレード」「保育」「起業」と様々ですが、語る中で「命」が中心になって行きました。
会場は、パネリストと参加者の年代が非常に近く、これから起業する人がいると初めは思っていましたが、10年近い社会活動を続けている人もいて、こちら教えられる事もたくさん有りました。
夜は、懇親会があり、どうも私の「こんな先達の言葉・・・」に興味を持った人がいて、どのような興味から本を選んでいますか?、
雑読、多読ではだめですか?、
論語はどんな本が良いですか?
と、色々聞かれました。興味を持ってくれたのだなと思い、うれしくなりました。
2時間半、反し続けてアッと言う間に終わりました。
その後も、駅のコーヒーショップ、JRの中まで議論が続き、長い1日が終わり家に着いたのは、12時を越えていました。
でも、とても充実した一日で、今年を集約したような感じを持ちました。やはり、何をするにも、人との出会い、そして連携がとても大事と感じた、シンポジウムの一日になりました。
私を、パネリスト、コーディネーターに起用していただいた、主催者の皆様に感謝をしたいと思います。ありがとうございました。
あなたは、文化的創造力の持ち主か?
2007年12月05日
文化的創造力を測るアンケート、豊かさを考える
「あなたは、文化的創造力の持ち主か?」
■「国民の豊かさ」日本はOECD加盟30国中7位に後退(読売新聞 - 12月03日 19:13)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=353763&media_id=20
あなたは、文化的創造力の持ち主 (フューチャー500アンケート)
あなたの考えに一致する項目をチェックしてください。
1.自然を愛し、自然破壊を深く憂慮している。
2.地球の問題(温暖化、熱帯雨林の破壊、人口増加、生態系の維持が出来ない、貧困の人々からの搾取)に関心を持っていて、それらの問題について、経済成長を制限するといったような積極的な働きかけをすべきだと思っている。
3.もし、そのお金が、環境浄化や温暖化防止に使われるとしたら、もっと多くの税を納めたり、消費財にもっと多くのお金を支払っても良い。
4.自分と関わりのあるものを発展させ、更にそれを維持する事が重要だと思う。
5.他人を助け、その人達の才能を引き出す事が重要だと思う。
6.はっきりした理由(または目的)があればボランティアをやる。
7.心理的・精神的発達が非常に気にかかる。
8.生きていく上で、精神性や宗教性を大切な事とみなすが、宗教が政治に影響を与える事を憂慮している。
9.女性が男性ともっと対等な立場で仕事が出来、ビジネスや政治の分野でもっと多くの女性リーダーが出て欲しい。
10.世界中の暴力や、女性、子供への虐待を憂慮している。
11.政治や時の政権は、子供の教育や幸福、地域社会の再建、現生態系が維持できる未来の創造にもっと力を入れて欲しい。
12.政治における右派、左派の両方に満足していないので、新しい中道勢力を見つけたい。
13.将来についてはむしろ楽観的であり、マスコミを通した冷笑的で悲観的な見方を信頼していない。
14.新しく、より良い生き方を生み出していく事に関わりたい。
15.大企業が利益優先の名の下に行っている事――人員整理、環境問題を生み出している事、貧困からの搾取――などを憂慮している。
16.自分で自らの収入や支出を管理し、使い過ぎ(超過出費)は心配ない。
17.現代文明の力点が、成功やお金を稼いだり、使ったりする事,富と贅沢品などにおかれている事を好まない。
18.外国の異国情緒豊かな人々や土地柄を好み、違った暮し方を体験し、学びたいと思っている。
NPOフュ-チャ-500日本 理事 野口修一
皆様の得点は、いかがだったでしょうか。
未来を考えるヒントになれば幸いです。
*添付資料
・木内孝(フューチャー500)「コミュ」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2615890
・フューチャー500(http://www.future500japan.org/)
1.現在の時代を理解するのに必要な事実と考え方を臆することなく広く伝えるネットワーク
2.閉鎖的な社会に正しい意味のある情報を縦横に行き来させるネットワーク
3.セミナーとワークショップの場で メンバーが相互に啓蒙され頗燒琢磨するネットワーク
4.正しい知識 正しい行動が社会を変える力になることを信じているネットワーク
5.地球環境を守る知恵を出し合い 知識を整理し 行動を始めるネットワーク
「あなたは、文化的創造力の持ち主か?」
■「国民の豊かさ」日本はOECD加盟30国中7位に後退(読売新聞 - 12月03日 19:13)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=353763&media_id=20
あなたは、文化的創造力の持ち主 (フューチャー500アンケート)
あなたの考えに一致する項目をチェックしてください。
1.自然を愛し、自然破壊を深く憂慮している。
2.地球の問題(温暖化、熱帯雨林の破壊、人口増加、生態系の維持が出来ない、貧困の人々からの搾取)に関心を持っていて、それらの問題について、経済成長を制限するといったような積極的な働きかけをすべきだと思っている。
3.もし、そのお金が、環境浄化や温暖化防止に使われるとしたら、もっと多くの税を納めたり、消費財にもっと多くのお金を支払っても良い。
4.自分と関わりのあるものを発展させ、更にそれを維持する事が重要だと思う。
5.他人を助け、その人達の才能を引き出す事が重要だと思う。
6.はっきりした理由(または目的)があればボランティアをやる。
7.心理的・精神的発達が非常に気にかかる。
8.生きていく上で、精神性や宗教性を大切な事とみなすが、宗教が政治に影響を与える事を憂慮している。
9.女性が男性ともっと対等な立場で仕事が出来、ビジネスや政治の分野でもっと多くの女性リーダーが出て欲しい。
10.世界中の暴力や、女性、子供への虐待を憂慮している。
11.政治や時の政権は、子供の教育や幸福、地域社会の再建、現生態系が維持できる未来の創造にもっと力を入れて欲しい。
12.政治における右派、左派の両方に満足していないので、新しい中道勢力を見つけたい。
13.将来についてはむしろ楽観的であり、マスコミを通した冷笑的で悲観的な見方を信頼していない。
14.新しく、より良い生き方を生み出していく事に関わりたい。
15.大企業が利益優先の名の下に行っている事――人員整理、環境問題を生み出している事、貧困からの搾取――などを憂慮している。
16.自分で自らの収入や支出を管理し、使い過ぎ(超過出費)は心配ない。
17.現代文明の力点が、成功やお金を稼いだり、使ったりする事,富と贅沢品などにおかれている事を好まない。
18.外国の異国情緒豊かな人々や土地柄を好み、違った暮し方を体験し、学びたいと思っている。
NPOフュ-チャ-500日本 理事 野口修一
皆様の得点は、いかがだったでしょうか。
未来を考えるヒントになれば幸いです。
*添付資料
・木内孝(フューチャー500)「コミュ」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2615890
・フューチャー500(http://www.future500japan.org/)
1.現在の時代を理解するのに必要な事実と考え方を臆することなく広く伝えるネットワーク
2.閉鎖的な社会に正しい意味のある情報を縦横に行き来させるネットワーク
3.セミナーとワークショップの場で メンバーが相互に啓蒙され頗燒琢磨するネットワーク
4.正しい知識 正しい行動が社会を変える力になることを信じているネットワーク
5.地球環境を守る知恵を出し合い 知識を整理し 行動を始めるネットワーク
Posted by ノグチ(noguchi) at
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政治資金「1円以上」の領収書公開(やっとあたりまえに?)
2007年12月05日
政治資金「1円以上」の領収書公開(やっとあたりまえに?)
■「1円以上」の領収書公開、政治資金法改正で与野党合意(読売新聞 - 12月04日 22:33)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=354876&media_id=20
>与野党6党による実務者協議では、共産党だけが「第三者機関創設は不必要だ」と反対した。
監査(第三者)の目の無い政治資金の情報公開は、これまでのザル法の政治資金規正法ににたようなものになるではと心配します。
>全支出の領収書の取得・保管を義務づけ、人件費を除き、公開対象とする。
最近に、政治資金スキャンダルに、人件費の過剰記載が有ったように記憶しているが、やはり逃げ道をつくることは、どの政治団体も考えるのでしょうか?
同属の政治家が考える仕組み造りでは、市民感覚と違ったものにいつも出来上がるように感じます。
>1万円以下の少額領収書については、事務手続きの煩雑化を狙った公開請求を防ぐため、「権利乱用や公序良俗に反する場合」には制限もあると規定する。
ま、でも少しづつ一般市民の「あたり前」のことに近づくつつあることは良い事と思います。ただ、1円以上、全ての政治資金情報が公開になるのは、いつの事かわかりません。
正規の政治活動であれば、すべて情報公開をしても何も疑いもなく、政治家のアピールになると思うのは私ばかりでしょうか。
さて、この政治資金の情報会が、なかなか進まない原因に、市民の政治への無関心あります。選挙のときは、誰が立候補した、公約は何を言っていると、微かな関心と思いますが、3ヶ月、半年と過ぎると、議会傍聴にも行かず、また政治かも議会報告も無く、政治活動がなかなか見えない気がします。
そう言う私も、最近議会傍聴に行ってませんので、強くは言えません。
似たことは、弱者への関心も同じ状況にあると感じます。
マザー・テレサの言葉に、
「ホームレスであるということは、住む家がない、
ということだけではありません。
それは、彼らがこれまでに経験した、
だれからも愛されない、寂しさや拒絶といった、
耐えられないような孤独から来るのです。
私たちは、彼らのところにいるでしょうか?
私たちは、彼らを知っているでしょうか?
私たちは、彼らを見ているでしょうか?」
社会への気付き、関心の無い人々が、あまりにも多いように思います。
また弱者への無関心は、同様に政治へに無関心につながるものと思います。
政治の出来事=社会への関心、
仕事の多忙にかこつけて、周りへの配慮を怠っているように思います。
社会にも、地域にも関心を持ち、周りの人と語ることが、今求められているように思います。
今日の「マザー・テレサの日々のことば」に感謝します。
*参考資料:女子パウロ会著「マザー・テレサの日々のことば」
■「1円以上」の領収書公開、政治資金法改正で与野党合意(読売新聞 - 12月04日 22:33)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=354876&media_id=20
>与野党6党による実務者協議では、共産党だけが「第三者機関創設は不必要だ」と反対した。
監査(第三者)の目の無い政治資金の情報公開は、これまでのザル法の政治資金規正法ににたようなものになるではと心配します。
>全支出の領収書の取得・保管を義務づけ、人件費を除き、公開対象とする。
最近に、政治資金スキャンダルに、人件費の過剰記載が有ったように記憶しているが、やはり逃げ道をつくることは、どの政治団体も考えるのでしょうか?
同属の政治家が考える仕組み造りでは、市民感覚と違ったものにいつも出来上がるように感じます。
>1万円以下の少額領収書については、事務手続きの煩雑化を狙った公開請求を防ぐため、「権利乱用や公序良俗に反する場合」には制限もあると規定する。
ま、でも少しづつ一般市民の「あたり前」のことに近づくつつあることは良い事と思います。ただ、1円以上、全ての政治資金情報が公開になるのは、いつの事かわかりません。
正規の政治活動であれば、すべて情報公開をしても何も疑いもなく、政治家のアピールになると思うのは私ばかりでしょうか。
さて、この政治資金の情報会が、なかなか進まない原因に、市民の政治への無関心あります。選挙のときは、誰が立候補した、公約は何を言っていると、微かな関心と思いますが、3ヶ月、半年と過ぎると、議会傍聴にも行かず、また政治かも議会報告も無く、政治活動がなかなか見えない気がします。
そう言う私も、最近議会傍聴に行ってませんので、強くは言えません。
似たことは、弱者への関心も同じ状況にあると感じます。
マザー・テレサの言葉に、
「ホームレスであるということは、住む家がない、
ということだけではありません。
それは、彼らがこれまでに経験した、
だれからも愛されない、寂しさや拒絶といった、
耐えられないような孤独から来るのです。
私たちは、彼らのところにいるでしょうか?
私たちは、彼らを知っているでしょうか?
私たちは、彼らを見ているでしょうか?」
社会への気付き、関心の無い人々が、あまりにも多いように思います。
また弱者への無関心は、同様に政治へに無関心につながるものと思います。
政治の出来事=社会への関心、
仕事の多忙にかこつけて、周りへの配慮を怠っているように思います。
社会にも、地域にも関心を持ち、周りの人と語ることが、今求められているように思います。
今日の「マザー・テレサの日々のことば」に感謝します。
*参考資料:女子パウロ会著「マザー・テレサの日々のことば」
大学教員の半数を「契約教授」にしよう(糸井茂)
2007年12月01日
大学教員の半数を「契約教授」にしよう(糸井茂)
2001年6月の亡くなられた経済学者の糸井茂氏の経済コラムを久々に読み返した。最近問題なっている「契約社員」という働き方が、格差を生んでいるし、サービス残業の温床にもなっているとも感じるが、今日の「契約教授」の話は、ちょっと違うようです。
大学の教員には、色々スタイル、職能の人々が居た方が、生徒たちの視点、視野を広げるのではの提言です。私も地元大学の非常勤講師なる肩書きを頂いていますが、年に数回の講義しかしていません。本業の傍らと言う事で、有償ボランティア講師なのですが、私がこれまで指導を受けてきた大学の教授たちは、多彩で、多芸の方が居て色々な教示を受けてきました。
糸井氏のコラム最後の部分にある、
「日本の大学には、終身雇用に守られ、教育にも熱心でなく、専門分野の研究も十分でなく、また社会的活動にも全く従事していないような教員が、ごろごろいる」(中略)
大学活性化への近道だし、大学財政で最も負担が重い人件費も、大幅に削減できると思うのだが。
なかなか厳しいご指摘ですが、当たっている人たちを見かけることが多々有ります。大学進学全入時代になり、更なる大学存続競争が始まり、各大学の財政スリム化と特性を出すことの両方が求められています。
糸井氏の契約教授システムを採用し、地方の大学の生き残りをかけ、地域産業の育成と人材確保、更に地方分権時代の頭脳集団構成に、地元大学と自治体、企業との連携が必要と考えます。
今日は、糸井氏のコラムを紹介し、地方大学の人材確保の新しい試みが今後広がる事を期待します。
・糸井茂コミュ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1978853
~糸井茂の経済コラムHPより~
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/column/itose/itose0417.html
大学教員の半数を「契約教授」にしよう -
大学教員にも「契約教授」制度を導入してはどうか、ということだ。
筆者は、日米独の民間金融機関で、およそ20年間勤務した後、公募により、新設の県立大学である宮城大学の教員になった。人生のセカンド・キャリアとして、教員という仕事を選択した理由についてはここでは省くが、その選択自体には満足している。
宮城大学の教員構成を見ると、野田一夫学長の強い意向を受け、約半数を私のような民間企業出身者が占めている。彼らの講義は、現実のビジネス事例をケース・スタディとして取り上げたり、最新の経済動向を解説したりと、学生からは好評である。
しかし、現業を去って3年を経た今、私は、ある限界に直面している。私の場合、金融論、資金調達(ファイナンス)といった科目を担当しているが、こうした分野は、「現場」から離れてしまうと、その知識が次第に陳腐化してしまうからだ。ところが民間との兼職は、公務員の兼職禁止規定によって阻まれている。
国立大学教員の場合は、4月14日に成立した「産業技術力強化法」により、一定の要件の下に、民間企業の役員を兼職できるようになったが、それが想定している分野は、コンピュータやバイオ等、民間への技術移転が期待される「理系」分野に限られている。
つまり、経営、金融、あるいはマーケティングといった分野は、現場感覚を維持することが、「教育上の必須要件」であるにもかかわらず、「文系」として括られてしまっているために、民間との兼職は解禁されていないのだ。こうした制約によって、民間企業出身者の知識が陳腐化していけば、それは、教員本人にとっても、教育サービスの受益者である学生にとっても不幸な事態である。
そこで提案したいのが、「契約教授制度」の導入である。念頭に置いているのは、多摩大学の「勤務形態別給与制度」というモデルだ。これは、専任教員を4種類に分け、勤務日をAは週4日、Bは3日、Cは2日、Dは1日とし、基本給をAから順に100%、85%、70%、55%と差を付けるというものだ。
そして、C、Dを選択した教員は、試験監督などの雑務から解放される一方、教授会に出席する「権利」は保持され、ゼミも開講できる(ソニーの社外取締役就任を巡って、人事院から許可が下りず、一橋大学から多摩大学に転じた中谷巌教授は、このD方式の適用を受けている)。
この制度のC、Dを基本形に、さらにそれを「有期任用化」にしたものを、筆者は「契約教授」と呼んでいるのだが、契約教授が実現すれば、大学(=教育)に軸足を置きながら、民間で思う存分活動することができる。
いや、そんな制度を導入すれば、大学での教育が疎かになり学生に迷惑が及ぶ、と危惧される向きもあるかも知れない。しかし、そうした事態は、学生による授業評価システムの導入と、その結果の公表を行なうことによって回避できる。
例えば、思い切って既存の大学教員の半分を、この契約教授にしてしまってはどうだろう。
「日本の大学には、終身雇用に守られ、教育にも熱心でなく、専門分野の研究も十分でなく、また社会的活動にも全く従事していないような教員が、ごろごろいる」というのは、宮城大学の野田学長の口癖の一つだが、実際、新聞すら読んでいない教員だって存在するのだ。
教員組織の半数を、契約教授という異能で固めれば、そうした怠惰な専任教員は慌てふためくことになる。大学活性化への近道だし、大学財政で最も負担が重い人件費も、大幅に削減できると思うのだが。
・糸井茂プロフィール
宮城大学事業構想学部教授(担当は金融論、会計学、ビジネス英語)
1953年、福岡県生まれ。上智大学外国語学部卒業後、第一勧業銀行(その間、スタンフォード大学経営大学院にてMBA取得)、ソロモン・ブラザーズアジア証券ディレクター、ドイチェ・モルガン・グレンフェル証券東京副支店長、長銀総合研究所客員研究員などを経て、97年4月より宮城大学事業構想学部助教授。99年10月より現職。 著書に、「ビッグバンを越えるスーパー金融マンの条件」(経済法令研究会)、「なぜ銀行を救うのですか」(東洋経済新報社)、「アングロサクソンになれる人が成功する」(PHP研究所)、「パッと頭に入るIT革命」(下記参照:実業の日本社)などがあった。 経済審議会特別委員等の政府関連委員を勤めたほか、テレビ番組等を通して積極的に提言を続けてきた。
2001年6月30日死去。
2001年6月の亡くなられた経済学者の糸井茂氏の経済コラムを久々に読み返した。最近問題なっている「契約社員」という働き方が、格差を生んでいるし、サービス残業の温床にもなっているとも感じるが、今日の「契約教授」の話は、ちょっと違うようです。
大学の教員には、色々スタイル、職能の人々が居た方が、生徒たちの視点、視野を広げるのではの提言です。私も地元大学の非常勤講師なる肩書きを頂いていますが、年に数回の講義しかしていません。本業の傍らと言う事で、有償ボランティア講師なのですが、私がこれまで指導を受けてきた大学の教授たちは、多彩で、多芸の方が居て色々な教示を受けてきました。
糸井氏のコラム最後の部分にある、
「日本の大学には、終身雇用に守られ、教育にも熱心でなく、専門分野の研究も十分でなく、また社会的活動にも全く従事していないような教員が、ごろごろいる」(中略)
大学活性化への近道だし、大学財政で最も負担が重い人件費も、大幅に削減できると思うのだが。
なかなか厳しいご指摘ですが、当たっている人たちを見かけることが多々有ります。大学進学全入時代になり、更なる大学存続競争が始まり、各大学の財政スリム化と特性を出すことの両方が求められています。
糸井氏の契約教授システムを採用し、地方の大学の生き残りをかけ、地域産業の育成と人材確保、更に地方分権時代の頭脳集団構成に、地元大学と自治体、企業との連携が必要と考えます。
今日は、糸井氏のコラムを紹介し、地方大学の人材確保の新しい試みが今後広がる事を期待します。
・糸井茂コミュ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1978853
~糸井茂の経済コラムHPより~
http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/column/itose/itose0417.html
大学教員の半数を「契約教授」にしよう -
大学教員にも「契約教授」制度を導入してはどうか、ということだ。
筆者は、日米独の民間金融機関で、およそ20年間勤務した後、公募により、新設の県立大学である宮城大学の教員になった。人生のセカンド・キャリアとして、教員という仕事を選択した理由についてはここでは省くが、その選択自体には満足している。
宮城大学の教員構成を見ると、野田一夫学長の強い意向を受け、約半数を私のような民間企業出身者が占めている。彼らの講義は、現実のビジネス事例をケース・スタディとして取り上げたり、最新の経済動向を解説したりと、学生からは好評である。
しかし、現業を去って3年を経た今、私は、ある限界に直面している。私の場合、金融論、資金調達(ファイナンス)といった科目を担当しているが、こうした分野は、「現場」から離れてしまうと、その知識が次第に陳腐化してしまうからだ。ところが民間との兼職は、公務員の兼職禁止規定によって阻まれている。
国立大学教員の場合は、4月14日に成立した「産業技術力強化法」により、一定の要件の下に、民間企業の役員を兼職できるようになったが、それが想定している分野は、コンピュータやバイオ等、民間への技術移転が期待される「理系」分野に限られている。
つまり、経営、金融、あるいはマーケティングといった分野は、現場感覚を維持することが、「教育上の必須要件」であるにもかかわらず、「文系」として括られてしまっているために、民間との兼職は解禁されていないのだ。こうした制約によって、民間企業出身者の知識が陳腐化していけば、それは、教員本人にとっても、教育サービスの受益者である学生にとっても不幸な事態である。
そこで提案したいのが、「契約教授制度」の導入である。念頭に置いているのは、多摩大学の「勤務形態別給与制度」というモデルだ。これは、専任教員を4種類に分け、勤務日をAは週4日、Bは3日、Cは2日、Dは1日とし、基本給をAから順に100%、85%、70%、55%と差を付けるというものだ。
そして、C、Dを選択した教員は、試験監督などの雑務から解放される一方、教授会に出席する「権利」は保持され、ゼミも開講できる(ソニーの社外取締役就任を巡って、人事院から許可が下りず、一橋大学から多摩大学に転じた中谷巌教授は、このD方式の適用を受けている)。
この制度のC、Dを基本形に、さらにそれを「有期任用化」にしたものを、筆者は「契約教授」と呼んでいるのだが、契約教授が実現すれば、大学(=教育)に軸足を置きながら、民間で思う存分活動することができる。
いや、そんな制度を導入すれば、大学での教育が疎かになり学生に迷惑が及ぶ、と危惧される向きもあるかも知れない。しかし、そうした事態は、学生による授業評価システムの導入と、その結果の公表を行なうことによって回避できる。
例えば、思い切って既存の大学教員の半分を、この契約教授にしてしまってはどうだろう。
「日本の大学には、終身雇用に守られ、教育にも熱心でなく、専門分野の研究も十分でなく、また社会的活動にも全く従事していないような教員が、ごろごろいる」というのは、宮城大学の野田学長の口癖の一つだが、実際、新聞すら読んでいない教員だって存在するのだ。
教員組織の半数を、契約教授という異能で固めれば、そうした怠惰な専任教員は慌てふためくことになる。大学活性化への近道だし、大学財政で最も負担が重い人件費も、大幅に削減できると思うのだが。
・糸井茂プロフィール
宮城大学事業構想学部教授(担当は金融論、会計学、ビジネス英語)
1953年、福岡県生まれ。上智大学外国語学部卒業後、第一勧業銀行(その間、スタンフォード大学経営大学院にてMBA取得)、ソロモン・ブラザーズアジア証券ディレクター、ドイチェ・モルガン・グレンフェル証券東京副支店長、長銀総合研究所客員研究員などを経て、97年4月より宮城大学事業構想学部助教授。99年10月より現職。 著書に、「ビッグバンを越えるスーパー金融マンの条件」(経済法令研究会)、「なぜ銀行を救うのですか」(東洋経済新報社)、「アングロサクソンになれる人が成功する」(PHP研究所)、「パッと頭に入るIT革命」(下記参照:実業の日本社)などがあった。 経済審議会特別委員等の政府関連委員を勤めたほか、テレビ番組等を通して積極的に提言を続けてきた。
2001年6月30日死去。