新聞人から政治家に転進し首相まで上り詰めた石橋湛山の見識

2011年07月16日

新聞人から政治家に転進し首相まで上り詰めた石橋湛山の見識

 私は、熊本の社会活動の中で、色々な方に出会い気付きを頂きました。
 また歴史が好きで幕末や戦前戦後の偉人たちの生き方にヒントをもらいました。その中で、戦前に反戦運動した2人の政治家に関心を持ちました。一人は「憲政の神様」と言われた尾崎行雄、もう一人が新聞人から戦後政治家に転進し、首相まで上り詰めた石橋湛山です。

 今日読み始めた本「歴史の読み方 人間の読み方」(谷沢永一対談録)に、湛山の終戦直の一文がありました。

(以下、抜粋転載)
「私の計算によれば日本の植民地経営の収支はまったくの赤字であり、植民地の膨張というものは単に地図上に色を塗っただけのことであって、実際は全部持ち出しだった。それに加えて、日本の国力からずれば、まことに過大な陸海軍の装備兵力を持ち、それを全部ドブに捨てるような無駄使いをした。さて、ここで眼を転じて見れば、このような殖民経営のロス、陸海軍におけるロス、この莫大なロスが全部なくなったわけである。加えて日本人の高度な近代産業の技術と生活環境を身に付けており、伝統的に勤勉である。その優秀な民族がこの四つの島に閉じこもったわけであるから、これから先の日本の前途は洋々たる未来が待っているのみである」。

 これを他の新聞社の友人が読み、度肝を抜かれた。現代の日本の成長が、証明している。

*参考資料:谷沢永一対談録「歴史の読み方 人間の読み方」  

Posted by ノグチ(noguchi) at 18:10Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他

物理学者・荒木俊馬展(熊本近代内文学館)、名物館長井上智重氏

2011年07月16日

物理学者・荒木俊馬展(熊本近代内文学館)、名物館長井上智重氏

 昨日、熊本の歴史や偉人に詳しい、熊本近代文学館の井上智重館長に、教育問題で意見を聞きに伺った。私が、一言いうと答が3つも4つも出てくるような、熊本だけでなく近代の歴史にも造詣が深く、私の尊敬する知恵袋でもある。
 私の相談は10分で終ったのですが、現在近代文学館で展示をしている熊本県山鹿市出身の物理学者荒木俊馬氏のことで話が盛り上がった。

 荒木氏は、戦前、京都大学で教鞭を取り、ノーベル賞学者の湯川秀樹氏や朝永振一郎氏に量子力学を教えた。敗戦を機に、野に下り、開墾農業をしながら、子どもたちのために物理学・化学の本を執筆し続けた。
 その一冊に影響を受け、宇宙もののマンガを画いたのが松本零士氏だ。荒木氏は、その後、高度成長期の日本に産業大学を必要と、京都産業大学を創設、初代学長を務めた。

 「大宇宙の旅 荒木俊馬展」
 熊本近代内文学館2011年7月6日~9月5日(問合せ先096-384-5000)。
 *松本零士講演会2011年8月23日10時半、熊本市総合体育館2階ホール。
松本零士氏が手がけた宇宙もののマンガのほとんどが展示され、いくつかは会場で読めるようになっている。
 また、夏休みということで、天体望遠鏡の製作体験の企画されている。一度、子ども連れで、訪問され夏休みの良き思い出になると思います。
 熊本近代文学館は、熊本の名所「水前寺公園」の近くあり、県立図書館の一部にあり、熊本関連の様々な資料の蔵書も多い。
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 10:53Comments(0)偉人