原発停止で節電をした分、以前の夏を楽しむ文化を学ぶ機会に

2011年07月14日

原発停止で節電をした分、以前の夏を楽しむ文化を学ぶ機会に

 昼間の節電の性からか、朝方のヒンヤリした外気がとても心地良いのですが、熱帯夜のことを考えると、夏の夜の過しやすい時間はとても短く感じる。

 日本の和歌を集めた『百人一首』に次の一句がある。
「夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ」(清原深養父作)。
 意味は:宵のまま夜が明けるという極端な表現で夜の短さを述べ、月はいったいどこに泊まるのだろうか? ですが、何時の時代も夏の夜を短く感じたか、と知ることができる。 
また、夏の歌で良く耳にするのは、
「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山」(持統天皇作)。
 意味:遠くから香具山を見渡し、山の緑と干してある夏衣の白のコントラストが絵画的に詠んでいる。 日本人は、いにしえの時代から、季節の変化を楽しんで来た。

 戦前は、夏夕方の行水、打ち水、蚊取り線香、夜の縁側の夕涼み、等々。原発停止で発電量が下がり節電をした分、以前の夏を楽しむ文化を学ぶ機会にすれば良いと思う。

*参考資料:籔小路雅彦編訳「百人一首」  

Posted by ノグチ(noguchi) at 14:23Comments(0)社会問題