<熊日「なぎさの向こうに」に思う> 「君たちは、遠い水俣で起きていることを知っているか!」
2017年05月25日

<熊日「なぎさの向こうに」に思う>
「君たちは、遠い水俣で起きていることを知っているか!」
患者の思いに殉じる覚悟で、熊本から来た高校教師の訴えは、厚生労働省職員の心を揺さぶった。
「水俣」の命はそんなに安いのか! ーー、デモの先頭で抗議の声を上げていた石牟礼(道子さん)の目からこらえていた涙があふれ、取り囲む報道陣に声を絞った。「私たちは無力です」
〜本日の熊日一面より〜
毎日、毎日、水俣のことが載らない日は無い。
国も県も、まるで時が過ぎるのをじっと待っているかのように思う。
石牟礼道子さんの「私たちは無力です!」は、ズーンと心に重く響く。
このまま時を待つだけでは、国も県も動かない。今こそ、
〜以下、安岡正篤語録より〜
>世の中が悪くなればなるほど優れた指導者を必要とする。放っておけば容易に独裁者や少数専制者の跳梁するところとなるからだ。ところで優れた指導者が出るには、慨然として独りみずから行ずる人が必要だ。孟子に「文王無しと雖も猶興る」猶興(ゆうこう)の士となることである。(引用、安岡正篤語録より)
市民の中から、独り立ち上がり、厳しい状況にある良民を救う行動を起こす、正に「猶興の士」を待ち望むしかないのか?
哀しかな、これが熊本の現状なのかもしれません。
熊本大学医学部の故武内忠男博士に、軽度の患者に寄り添う(沿岸部全域)健康調査は、いまだに実施されていない。特措法も、8年過ぎたが何も動かない。
今日から始まった熊日の特集「なぎさの向こうに」に注目したい。


Posted by ノグチ(noguchi) at
11:36
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