三年飛ばなくても、ひとたび飛べは天まで届くだろう!〜「鳴かず飛ばず」の真意〜
2017年05月14日
三年飛ばなくても、ひとたび飛べは天まで届くだろう!〜「鳴かず飛ばず」の真意〜
おはようございます。古い中国の故事のお話から、「鳴かず飛ばず」の真の意味とは?
鳴かず飛ばず
大した成果もなく、そのまま終わる人材の話が一般的には訓示ですが、真の意味とは別にあるようです。
中国の春秋戦国時代の楚の国、紀元前7世紀の話です。壮王が即位したが、いっこうに仕事をせず日夜酒宴ばかり毎日楽しんでいた。まして、その荘王は「あえて諌(いさ)める者は死刑にする」とまで言い張り、いっこうに政治に関心を示さない。
伍挙という部下が、「岡に一羽の鳥がいて、三年ものあいだ飛びも鳴きもしません。どうしたことでしょうか?」と謎をかけた。
荘王は、「三年飛ばなくても、ひとたび飛べは天まで届くだろう。三年鳴かなくても、ひとたび鳴けば世間を驚かせるだろう」と語り、またまた何もしない。
さすがに部下の蘇従が死刑覚悟で諌めた(改心を求めた)。すると満を持していた荘王は、その翌日から、伍挙と蘇従を重用(役職に抜擢)して組織の刷新に乗り出し、やがて天下の覇者となった。
若い荘王は、古参の役職の中で、真に役立つ人物の発掘をするために、あえて仕事をせず放蕩息子を演じて、人物観察を3年もやったのです。今の時代、三年ものあいだ仕事をせずに、ぶらぶらしていたら大変ですが、でも一理ある大組織の人事策なのかもしれません。
ひょっとすると、荘王は内部組織の刷新もありましたが、隣接する国々争いを分析するためにも三年ものあいだ仕事をせず、自国と周り国の力を分析していたのかもしれない。初心者のふりをしておとなしくしていたが、いざ動きは始めたら「脱兎(だっと)の如く」鮮やかに動き回る策略を練っていたのかもしれない。
人間、荘王でなないが、状況分析と充電期間は必要な気がします。「慌てる乞食は貰いが少ない」とも言います。中国の春秋戦国時代の楚の言葉から生まれた「鳴かず飛ばず」の故事は、実は積極的な充電期間の言葉だった。
「鳴かず飛ばず」、実は三年経ったら天下も取れる勢いを放つ活動家の諺でした。要は、人は見た目だけでは分からないということかもしれないですね。
*参考資料:PHP文庫・中国古典百言百話『十八史略』
おはようございます。古い中国の故事のお話から、「鳴かず飛ばず」の真の意味とは?
鳴かず飛ばず
大した成果もなく、そのまま終わる人材の話が一般的には訓示ですが、真の意味とは別にあるようです。
中国の春秋戦国時代の楚の国、紀元前7世紀の話です。壮王が即位したが、いっこうに仕事をせず日夜酒宴ばかり毎日楽しんでいた。まして、その荘王は「あえて諌(いさ)める者は死刑にする」とまで言い張り、いっこうに政治に関心を示さない。
伍挙という部下が、「岡に一羽の鳥がいて、三年ものあいだ飛びも鳴きもしません。どうしたことでしょうか?」と謎をかけた。
荘王は、「三年飛ばなくても、ひとたび飛べは天まで届くだろう。三年鳴かなくても、ひとたび鳴けば世間を驚かせるだろう」と語り、またまた何もしない。
さすがに部下の蘇従が死刑覚悟で諌めた(改心を求めた)。すると満を持していた荘王は、その翌日から、伍挙と蘇従を重用(役職に抜擢)して組織の刷新に乗り出し、やがて天下の覇者となった。
若い荘王は、古参の役職の中で、真に役立つ人物の発掘をするために、あえて仕事をせず放蕩息子を演じて、人物観察を3年もやったのです。今の時代、三年ものあいだ仕事をせずに、ぶらぶらしていたら大変ですが、でも一理ある大組織の人事策なのかもしれません。
ひょっとすると、荘王は内部組織の刷新もありましたが、隣接する国々争いを分析するためにも三年ものあいだ仕事をせず、自国と周り国の力を分析していたのかもしれない。初心者のふりをしておとなしくしていたが、いざ動きは始めたら「脱兎(だっと)の如く」鮮やかに動き回る策略を練っていたのかもしれない。
人間、荘王でなないが、状況分析と充電期間は必要な気がします。「慌てる乞食は貰いが少ない」とも言います。中国の春秋戦国時代の楚の言葉から生まれた「鳴かず飛ばず」の故事は、実は積極的な充電期間の言葉だった。
「鳴かず飛ばず」、実は三年経ったら天下も取れる勢いを放つ活動家の諺でした。要は、人は見た目だけでは分からないということかもしれないですね。
*参考資料:PHP文庫・中国古典百言百話『十八史略』