(仕事に3段階)職業に当たる人の三段の区分、望まれる人物

2008年05月23日

(仕事に3段階)職業に当たる人の三段の区分、望まれる人物

 今朝のニュースで、大阪の財政再建について報じられていました。
 「人事費削減の提案」
その中で、いくつかの事例があったのですが、公設民営の施設に出向という形で、大阪府職員が民営化後も居残り、運営団体職員に給与は、平均300万円。出向職員は、1,000万円、仕事は同じ内容で、民間運営会社の代表は、「出向職員は、居なくてもけっこう。かえって邪魔です」と、知事へ直談判しているニュースでした。

 また、自治体の県の補助金にぶら下がっている姿勢が見え隠れする討論の場が報じられていた。その首長の態度も、横柄で、若い知事へ経験も無い無いやつが、何を言うかの態度で、質問をぶつけていた。それに対し、橋下知事は、涙ながらに「公務員は、給与が高すぎる、そして多すぎる」と強い口調で、市町村長へ訴えていた。
 
 先週から読んでいる、故新渡戸稲造氏の著書「自警録~心のもちかた~」に、仕事について語ったものがありました。以下、本文の抜粋です。

(本文より)
 職業に当たる人の三段の区分
元来いかななる職業にありても、これに当たる人に三段の区分がある。

 報酬だけの仕事をせぬ、すなわち曠職の人。(曠職:職務を怠る)

次は報酬に値するだけの務めをする人、いくら気づいたことがあっても、それ以上のこと為さず、また気づかずに馬車馬的に自分の命ぜられたこと以上には出来ぬ人。

第三は報酬以上のことを為す人である。

 しかるに世の中を渡るには、報酬以上の仕事を為す心がけがなければ、報酬だけの仕事は出来ぬと思う。すなわち金を払っても出来ないくらいの仕事を為すものにあらざれば、払った金も多すぎるように思う。(中略)


 冒頭の大阪府の公設民営化の施設に出向(居座った)府職員の仕事は、施設の鍵空け意外は、みな同じでだったとか。給与を3倍以上もらうに、値するはずがないと思います。

 公務員の「他と同じように」仕事姿勢と、地域に無視に給与体系に大きな問題有りと感じます。大阪の5兆円の借金返済に、これまで携わってきた行政職員の責任は大きいと思います。

 以前、イギリスのある自治体の職員を、水兵に入れ替えて職務をさせてことが在ったそうです。水兵の数が、元の自治体職員の半分、始まった当初は戸惑ったそうですが、時間が経つと半分の人数で充分こなせたと言います。

 これからは、地域地域の経済状況に合わせた、行政サービスの予算、給与、人数は、民間ベースの仕事量と比較し、民間ができるものは全て民間に任せ、行政職員を限りなく少なくし、余った予算は、地域産業の人材育成投入する事が、地域活性化のつながると考えます。

 昨日の日記ではないですが、給与以上の仕事を心良くして、地域が活性化するように、行政も民間もやることが、借金漬けの日本の自治改善につながると思います。

 幕末、五万石の備中松山藩(岡山県高梁市)の財政再建を手がけた山田方谷は、自ら給与を半分にし、上役は給与を半分に、下役人は軽く削減し、全ての事業を見直し、産業振興を行い、10万両の借金を返済し、8年間で20万両稼ぎ、再建が終了した時10万両の蓄財をしていました。

 山田方谷の身近な友人は、藩の旧権力者から反発から刺客を懼れて、ピストルをいつも持ち歩くようにすすめたといいます。藩主も自ら倹約し、命がけの財政再建は、幕末に藩主は徳川五大老に就任、大政奉還の一役を担っています。

 今求められているのは、自分の仕事だけやる人でなく、自分を律し、仕事の領域を越え、他と連携して、公に尽くす志を持ち、多様な仕事をこなす人物が求めていると思います。



<以前の日記>

・(化石燃料と環境)大気汚染の改善、産油国・自動車メーカーの責任

・(地方自治)国には金は有るが、知恵はあるのか?



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Posted by ノグチ(noguchi) at 09:12│Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他
 
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