仕事も生活も、危機対応(有事)の心構えがあるかが問われる。

2013年07月31日

仕事も生活も、危機対応(有事)の心構えがあるかが問われる。

おはようございます。早く目覚めて、外を見ると曇り空でした。今日は、予定なく帰るだけで、ゆっくりの朝です。流石に、朝のウォーキングはしませんでした。

昨夜は遅くまで語り、遅い時間に部屋に帰って持参の本を眺めていて、阪神淡路大震災のある病院長の言葉が、心に残りました。

(以下、『バカと笑われるリーダーが最後に勝つ』より)

「有効なことをなし得た者は、すべて、自分でその時点で最良と思う行動を自己の責任において行なった者であった」
「指示を待った者は何ごともなし得なかった。統制、調整、一元化を要求した者は現場の足をしばしば引っ張った」

善悪は表裏一体だ。危機の時、ルールを破る悪い人間になってこそ、正しいことができる。権威を小馬鹿にしてずる賢いと言われようが、自立的に動き回る。
(以上、抜粋)

また同じ本に、福島第一原発事故の対応で、東電の首相官邸担当が、3月12日に原子炉冷却に海水注入の継続を首相が決定できず中断の指示が来たと、後に新聞が報じたが、実は現場を担当した故吉田昌郎所長は、その命令を聞いたふりをして実際には注水を続けたと書かれていた。

平常時は、上層部の意思決定に従うのがルールであろう。しかし、非常時には予想できない問題を解決しなければいけない。現場の刻一刻と変化する事態では、平常時のルールを無視し、即断実行が求められる。吉田所長は、日本の行く末を大きく変えるような現場の緊張感の中で、日頃の上司への 箴言もそうだが、部下からの信頼もあったから、その指示を現場でできたと思います。

原発事故は、国難の有事。瞬時の判断には、知識と限りある人材を最大限活かし、即断実行が必要。限りなく現場の近くに居る責任者の対応が問われる。

このようなことは、いろいろな場面で起こります。日常の活動でも、即断実行を求められることが度々起きます。それには、日常から常に有事に対応する思考と対応を想定して、色々な準備が必要。仕事も生活も、危機対応(有事)の心構えがあるか、できる人とできない人の差は、そこにあるように思います。


同じカテゴリー(東日本大震災)の記事画像
<能登半島地震被災地支援活動>熊本支援チームは、2011年の東日本大震災の発生から
東日本大震災から14年、その被害のすごさを改めて確認します。
福島第一原発事故を内側から検証報告した『ふくしま原発   作業員日誌〜イチエフの真実、9年間の記録〜』が届きました。
<福島第一原発爆発と住民>住民の望みは「1ミリシーベルト」に戻すことだと思った。〜安東量子著『海を撃つ』より〜
「200年ほど前に大きな津波が来て、生き延びた人たちは被害のなかった高台に移った」〜福島県相馬市の市民活動家〜
もっと原発事故についての政府と企業、被災者、市民との意見の場が必要では
同じカテゴリー(東日本大震災)の記事
 <能登半島地震被災地支援活動>熊本支援チームは、2011年の東日本大震災の発生から (2025-03-31 13:22)
 東日本大震災から14年、その被害のすごさを改めて確認します。 (2025-03-11 06:34)
 <地震・雷・火事・火山>東北地方の大地震と大津波を予知・警告した明治の歴史学者、吉田東伍がいた。 (2024-01-15 20:29)
 <原発事故を学ぶ>「ほら見て、兄さんだよ。英雄なんだ!」。母さんは泣き出したよ。〜『チェルノブイリの祈り』より〜 (2021-03-30 07:24)
 チェルノブイリの実験室だといまはいわれている国に。〜スベトラーナ・アレクシエービッチ(ノーベル賞作家)〜 (2021-03-29 11:13)
 福島第一原発事故を内側から検証報告した『ふくしま原発 作業員日誌〜イチエフの真実、9年間の記録〜』が届きました。 (2021-03-27 15:18)

Posted by ノグチ(noguchi) at 07:09│Comments(0)東日本大震災哲学、人生
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。