東電最終報告「原発事故は天災ではない」、「発送電分離」了承。

2013年03月30日

東電最終報告「原発事故は天災ではない」、与党「発送電分離」を了承。

今朝のNHK ニュースで、福島から他の地域へ避難している母子の話題があった。震災から2年、苦渋の決断をして元居た原発近郊の地域へ帰ると言う。父親は、元居た所で仕事をし、母子が放射能の汚染を受けた地域から安全な所へ避難している家族がたくさん居る。

しかし、テレビで紹介された母子は、子どもが父親を探すようになり、悩みに悩んで、元居た所に帰ることにした、そうです。如何に原発事故が与えている影響の大きさ、家族にのかかる負担は、計り知れないものがあると思います。

そんな中、2年経って東電は、原発事故の最終報告で、「原因は天災と片づけてはならず、防ぐべき事故を防げなかった」と総括した。地震研究者の提言、指摘を無視してきた企業エゴが、未だに故郷に帰れない家族を、バラバラにしている。

また報告書は「設計段階から地震や津波による設備故障への配慮が足りずに全電源喪失を招き、安全設備のほとんどが機能を失った」。この背景には、「安全は確立済み」の思い込みから原発の稼働率向上を優先し、経営陣のリスク管理の甘さが原因と指摘している。

これはわが家のリスク管理の伝承だが、私の祖父が語ったのは、亡くなって40年経つが「これから電気の世の中になる。だが災難は季節に関係なく来る。だから石油ストーブは必ず一つは用意しておけ」と。
 わが家には、大きな円筒形のダルマストーブがある。もし冬場停電した時は、ストーブは、暖を取り、食事を作り、夜は明かりにもなる。明治生まれの祖父の知恵と思います。

政府は今国会に、電力の発送電分離の法案を提出する。多様な電力を集中管理して、再生可能エネルギーの導入を速やかにするにも、是非とも成しとげなければならない仕組みと思います。2018~2020年を目途に実施するとあった。

とにかく、福島の放射能汚染地域の回復は急がなければなりません。加えて、電力会社の利益優先の発電所作りから、国民が望む安心して故郷に住み続けることのできる電力システムを早く構築しなければならないと思います。



同じカテゴリー(東日本大震災)の記事画像
<能登半島地震被災地支援活動>熊本支援チームは、2011年の東日本大震災の発生から
東日本大震災から14年、その被害のすごさを改めて確認します。
福島第一原発事故を内側から検証報告した『ふくしま原発   作業員日誌〜イチエフの真実、9年間の記録〜』が届きました。
<福島第一原発爆発と住民>住民の望みは「1ミリシーベルト」に戻すことだと思った。〜安東量子著『海を撃つ』より〜
「200年ほど前に大きな津波が来て、生き延びた人たちは被害のなかった高台に移った」〜福島県相馬市の市民活動家〜
もっと原発事故についての政府と企業、被災者、市民との意見の場が必要では
同じカテゴリー(東日本大震災)の記事
 <能登半島地震被災地支援活動>熊本支援チームは、2011年の東日本大震災の発生から (2025-03-31 13:22)
 東日本大震災から14年、その被害のすごさを改めて確認します。 (2025-03-11 06:34)
 <地震・雷・火事・火山>東北地方の大地震と大津波を予知・警告した明治の歴史学者、吉田東伍がいた。 (2024-01-15 20:29)
 <原発事故を学ぶ>「ほら見て、兄さんだよ。英雄なんだ!」。母さんは泣き出したよ。〜『チェルノブイリの祈り』より〜 (2021-03-30 07:24)
 チェルノブイリの実験室だといまはいわれている国に。〜スベトラーナ・アレクシエービッチ(ノーベル賞作家)〜 (2021-03-29 11:13)
 福島第一原発事故を内側から検証報告した『ふくしま原発 作業員日誌〜イチエフの真実、9年間の記録〜』が届きました。 (2021-03-27 15:18)

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:35│Comments(0)東日本大震災
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。