青春とは心の若さである(復活力)

2007年12月30日

青春とは心の若さである(復活力)

 年末多忙な時期に、「青臭い」と言われて仕方がありませんが、私の師の一人、高宗昭敏先生が若い頃、先生の師である東海大学創始者の松前重義氏が、(70代の国会議員生活に見切りを着け後)80歳を越えて世界的な仕事されてます。

 公的役職から離れ、世界で東海大学がどう動くか考えながら、亡くなるまでの仕事量は凄まじいものがあります。特に82歳の時は、エジプトへの柔道の交流、ソ連との関係改善の学術的交流、また国内では東海大学発展を見ると、高齢を厭わぬ行動力に脱帽すると高宗先生が今でも語られます。

 当時の松前氏の印象を高宗先生が、・・・久々に総長室に行くと、今後の事業の説明を意気揚々と語られる姿を見て、つい「総長お元気ですね」と言ってしまい、逆鱗に触れるかと緊張したそうです。ところがその応えは、

「高宗君、僕は今青春だよ」

と応えられたと言います。当時、高宗先生は40代後半で、その言葉を聞き、強烈な印象として残っているそうです。

 今日の松下幸之助氏の著書「一日一話」の一説の、「青春とは心の若さ」であるは、こ松下氏の座右の銘だそうですが、これに似た言葉は色々な時代のリーダーが思いを語るときに出てきます。

  ジョン・F・ケネディ大統領暗殺後、期待を一身に請われ登場した、弟のロバート・・ケネディ氏が、選挙期間中に語った言葉があります。(落合信彦著「ケネディからの伝言」より)


(本文転載)
「心配すのはかまわない。問題はその後だ。若さのある人間は、必ずその失敗をはじき返し、カム・バックすることができる」と、語ったと言います。

 彼の言う若さとは年齢の若さでない。二十歳の人でも人生の峠を越してしまった人間がいる。この点をくどいほどに強調し、

「若さとは人生における一定の期間ではなく、心の状態である。それは意志の強さであり、創造力のたくましさであり、勇気であり、快楽をよりも冒険を愛する心・・(中略)・・そして、昨日の失敗を今日の惨めさも口実にしない弾力性だ。
 この若さを持った人間だけが、これからの世界を変えることができる。」(中略)


 安岡先生が教示された、「凋落した社会を変えるのは、崇高な精神を持つ一人にリーダーしかできない。」

 また文化人類学者のマーガレットミード氏は、「考えに考え抜いた、悩みに悩み抜いた、小さな市民のグループが世界を変える」と教示されています。

 ジョン・F・ケネディしかり、ロバート・F・ケネディしかり、リーダーたちが先か、市民が先かは分かりませんが、時代の変化に必ず、気付いた意識高い市民グループを引っ張る「若い精神」を持つリーダーの存在が在ると思います。 

 松前重義総長に、引きつけた人物は数え切れない人たちがいます。柔道の猪熊氏、山下氏、野球の原監督もそうですが、崇高な精神を持つ人物の周りにはいつの人がいます。時代の圧力に屈せず、夢に向かい行動を起こし続ける勇気が必要なように思います。

 著の中で、松下幸之助氏も、「私は、精神的に何歳になろうと、青春時代と同じように日々新たな気持ちを持ち続けることができるはず。」と何度も語ったそうです。

 青春とは、一人ひとりの心の在り様だと思います。来年も夢を語る人たちと出会いたいと思います。


(三国志)魏の曹操の言葉
「烈士暮年 壮心已まず」
(勇士は年を取っても、チャレンジ精神を持ち続ける)


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Posted by ノグチ(noguchi) at 22:37│Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他
 
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