語り続ける被爆者とずれた政治家の認識

2007年09月07日

語り続ける被爆者とずれた政治家の認識

「心の傷」語り続ける被爆者
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=271113&media_id=2

>「広島で被爆し、死体の間を歩いたこともある」。思い出したくない風景を口にする女性を見て、62年前から胸にしまっていた記憶が頭をよぎった。

>原爆投下から約3時間後、工場近くに船で運ばれてきた負傷者を見た。顔は熱線で焼けただれ、すさまじい形相だった。「私が最初に見た被爆者です。思い出したくなく、ずっと心に閉じこめていた」(長崎)


 昨日は、長崎の原爆の日でした。62年の歳月を過ぎても被爆の後遺症は、酷いものとおもいました。
 NHK,民放ともに、長崎市出身の政治家、防衛省の久間前防衛大臣の「しょうがない」発言にが、被爆者だけでなく国民の多くから、「認識不足」の声が絶えないのは、現首相もそうですが、被爆者との対話が、原爆症の現状、当時の原爆被害の経験を、真摯に聞く姿勢が足りないのではと思います。

 久間氏発言の、「・・・戦争終結に、アメリカが原爆を使ったのはしょうがない。」は、私自身愕然としたこと、政治家の驕りと、知らなすぎる、そして「被爆者の方々と語っていない。同じ目線で、核問題を意見を交わしていない」と思いました。
 終戦から62年、毎年平和公園を催される記念式典の参列する政治家の方々は、どんな思いで爆心地に居るのでしょうか。

 規模は、小さいですがイラクで使われた「劣化ウラン弾」というものが有りますが、アメリカは堂々と、アフガン、コソボ、そしてイラクと、参戦した兵士の中にも、放射能の影響ではと思われる症状が出ていると言います。

 憲法改憲で、9条の変更の話題もちらほら出て来ている中で、平和の大事さ、太平洋戦争の戦地でなくなった兵士の人、現地の人々、沖縄戦、各都市の空襲、広島・長崎の原爆で多くの尊い命が奪われました。この教訓をどう生かすが、盛夏から日本に寄せられる期待があると思います。

 外向きの外交ばかりの体裁を繕ったり、言葉の印象から「美しい日本をつくる」とイメージ先行しても、国民一人ひとりの心が「不戦憲法」と認識し、世界に誇れる国是と自負するものを、戦争被害者やいまで苦しみ中、その当事者の声も中途半端に聞く姿勢だから、久間氏、中川氏など戦後生まれの政治家の「核必要論」や「しょうがない」発言が出てくるのだと思います。
 都市と地方の格差もそうですが、政治家が当事者かた離れて居る気がします。自民党大敗の原因も、インターネットの安易な情報もうにとより、国民一人ひとり、戦争被害者の一人ひとりと変ることを忘れていると感じます。

 私は、政治評論家の内田健三先生の熊本での活動を数年お手伝いしたとき教えてもらったのすが、先生はどんなに多忙でも、自分で足を運び、現地で、当事者と語り、事件(出来事、選挙)後の検証を何年も調べ続けておられました。
 先生が超多忙のころ、かつてニュースステーションに出て居られ時にも、必ず人(当事者)と現地で話し、検証し続けていたから他の方々から、異論を唱えられなかったことを思い出します。

 これと同じ事を、現職の政治家に努めて欲しいと願います。元首相の三木武夫氏は、閣僚や派閥の領袖をされる以前は、国会がないときは地元徳島県内をはじめ、国内の要望の有るところは出向き、国民と語り続けておられたと、三木氏の夫人の手記で読みました。

 長崎市出身の久間氏の発言は、原爆被害を受けた長崎市民と対話が足りないから、失言、暴言が出てくると、テレビのインタビューを聞きながら感じました。
 8月15日は、終戦記念日ですが、世界の思いから生まれた日本の「憲法9条の理念」は、日本の誇れる精神として残して行きたいと思います。

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・『菜根譚』(さいこんたん)
第二十九話 よく考えてから行動せよ 
「後悔先に立たず」、事後の反響を考えて行動に移す
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20471488&comm_id=2310909

・論語の言葉
 「親孝行する人は、世を乱さず」
 http://mixi.jp/view_community.pl?id=2476660


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Posted by ノグチ(noguchi) at 07:51│Comments(0)政治問題(国)
 
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