着眼大局、着手小局の哲学をもて (荀子)

2011年01月26日

着眼大局、着手小局の哲学をもて (荀子)

 リーダーは船?
 荀子の教示に、

 「伝日、君主船也、庶人水也、水即載船、水即覆船」

(意味)
 伝に曰く、「君は船なり、庶人は水なり、水はすなわち舟を載せ、水はすなわち舟を覆す」

 使う者は、使われる者の信頼があってこそその地位に留まることができる。君主は舟で民は水、浮くも沈むも水しだい、ということになります。
 荀子は、孔子の影響を大きく受けています。「大事を誤らず、小事も間違えないのが、最上の君主だ」と孔子も教示しています。
 評論家の竹山健一氏の著書「『荀子』人生で学ぶべきこと」に、日本興業銀行の中山素平氏の言葉が載っていた。

(以下、転載)
「大事というものは、当事者はもちろんのこと、関係者も真剣に考えているし、心に深く刻み込まれているのだ。だから、それほど気をもむことはない。だが、解決に持っていく過程の、細々した小事には細心の注意をはらう必要がある。小事をおろそかにして大事が解決したためしはない」

 リーダーは組織が大きくなれば、たくさんの部下をリードしなければならない。そうした部下が千人だろうと、一万人だろうと、心を掴むことの要諦はかわりはない。ひとりの心を掴めれば、百人、千人の人間の心を掴めるものだ。
 (以上、「『荀子』人生で学ぶべきこと」)

 「千人萬人之情、一人之情是也(一人の心を掴めば、千人の心が掴める)」-荀子-
 
 なかなか凡人は、大事を見らず目の前のことばかりに追われている。しかし、トップは大事は良く考えるが、細事・小事を忘れがちだです。人間バランスよく生きるのが理想だが、なかなかできないのが人生のように思います。  

*参考資料:竹山健一氏書「『荀子』人生で学ぶべきこと」


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Posted by ノグチ(noguchi) at 08:55│Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他
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