ほんとうの勇気とは、自分の信念を吐露し得る気力

2010年03月21日

ほんとうの勇気とは、自分の信念を吐露し得る気力

 私を幕末へ導いた最初の本は、海音寺潮五郎の「幕末動乱の男たち」でした。以来、「龍馬が行く」、「氷川清話」と読み、その後は休止で、40才を過ぎてから論語教室に通うようになり、再度幕末を見直すことが多くなりました。
 先月から数分の休憩時間に読む「一日一名言」の中に、歴史作家の海音寺潮五郎の言葉がありました。

「ほんとうの勇気とは日常の場合に、迫害や死を恐れず、自分の信念を吐露し得る気力でしょう」

海音寺氏は、司馬遼太郎を世に出した作家とも言われ、その見識・知識に、感銘を受けた一人です。上記の言葉は、海音寺氏と司馬遼太郎氏との対談の中の言葉です。

このページにある言葉を、もう一つ紹介します。徳川幕府は何故倒れたのか、について、別の対談で海音寺氏はこんな言葉を語っています。

「いまみたいに知能テストをしてみれば、幕府の方がはるかに優等生が揃っているんですよ。結局英雄が少なかったということでしょう、幕府の方には」

とありました。立場やしがらみを考え、発言をしないのが日本人です。260年安泰を続けてきた徳川幕府の慣習は、立場としがらみの取り付かれた役人根性の現われだったと思います。

地方の藩主たちは、家柄とか、立場とか、言ってられないような藩の事情に加え、清国の政情を聞きながら、何時日本に、押し寄せてくるやわからない列強に対し、相当の危機感を持っていたと思います。

ここは、「守りと攻め」の違いが如実に出ていると思います。

 私は、ここ半年、九州初となる「宇土・市民マニフェスト2010」の作成にに関わりました。事務局長として、最終的な編集作業を担当したのですが、信念を曲げないことはとても重要と感じています。それと、言うべき時は、言う事も必要ですし、行動を起こすと理解し支援してくれる応援者も必要と思います。

幕府の方には優等生が居たが、英雄はすくなかった。

現在の国も、地方も、優秀な職員はいるが、変革を試みる気力をもつリーダーが居ないと言われます。今日の「龍馬伝」ではないですが、久坂玄瑞が、吉田松陰の教えを龍馬に伝授するのですが、「実行してこそ意味がある」の言葉は、忘れていけない最も大事なことと思います。

*参考資料:関厚夫著「一日一名言」


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Posted by ノグチ(noguchi) at 22:16│Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他
 
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