<酒の戒め>酒は呑んでも、呑まれてはならぬ。〜言志四録〜

2022年02月02日

<酒の戒め>酒は呑んでも、呑まれてはならぬ。〜言志四録〜

久しぶりに、幕末の儒家・佐藤一斎の訓示録『言志四録』を365日読む本『佐藤一斎一日一言』の2月1日の訓示が冒頭の言葉でした。

(以下、本より)

勤を反を惰と為し、倹の反を奢となす。
余思うに、酒能く人をしで惰を生ぜしめ、又人をしで奢を長ぜしむ。倹約以て家を興す可ければ、即ち惰奢以て家を亡すに足る。蓋し酒之れが媒(なかだち)を為すなり。

【訳】
 勤勉の反対は怠惰であり、倹約の反対は奢侈(しゃし)である。
 私が思うに、酒は人を怠惰にするし、また人を浪費家にする。勤勉と倹約は家を興すもとになるが、怠惰と奢侈は家を亡ぼすもとになる。
 酒が家を滅ぼす媒介となるのである。

[諺]酒は呑んでも、呑まれてはならぬ。
(以上、『佐藤一斎一日一言』より)

正月は人が集まる月だろうから、2月からは財布の紐を締めて倹約に努めなさい、と佐藤一斎が訓示しているのでは。

酒は、"百薬の長"というが、今の世はコロナ禍で、酒が疫病神のような扱いになっています。

>酒が家を亡ぼす。

飲み過ぎたら、体にも良くない。

>酒が身体を滅ぼす。

「酒は呑んでも、呑まれてはならぬ」

自戒の念も込めて、酒飲みへの警鐘のように思いました。


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