政治(まちづくり)に取り組む姿勢とは、どのような志か?〜経国済民は無心の心から〜

2021年09月17日

政治(まちづくり)に取り組む姿勢とは、どのような志か?〜経国済民は無心の心から〜

江戸期によく庶民に読まれた『菜根譚』という人生の指南書がある。その一文に、政治(経国済民)に取り組む姿勢について書かれている。

経国済民は無心から。〜『菜根譚』前集No.47〜

世を救い邦を経(おさ)むるには、段の雲水の趣味を要す。若(も)しひとたび貪着すること有らば、便(すなわ)ち危機に墜ちん。

【訳文】
 世を救い国を治めるには、ひとつの行雲流水のような無心なおもむきが必要である。もしひとたびむさぼり終着する志が生じたら、たちまち危険な状態に陥ってしまうであろう。

*雲水の趣味:無欲恬淡(てんたん)で停滞することのない、無心な心の味わい。

政治(まちづくり)に関わる者が、私利私欲の企みを抱き事に当たっていると、必ず共同体の歯車に軋みが出てくる。

事が始まるには、民衆の心が一つにならなければならないが、事業が進み、大きな予算で動き始めると、我への影響(利益や恩恵)を考えるようになる。

その心の変化に、この訓示は、鍵を刺している。

経国済民は、無心でなければならない。

小さな地域の政治(まちづくり)にも、我への影響を考え、行動する人が居ると、共同体に軋みが起こるもの。

総裁選は、自民党(共同体)の長を決める論戦だが、自らへの恩恵が前面に出ることが有れば、共同体に軋みを起こす。

小さな地域であれ、自民党であれ、共同体の政治(まちづくり)は、無心の心で向かう必要がある、とここ数日の体験から学びます。


同じカテゴリー(政治問題(国))の記事画像
★『世界で最も貧しい大統領=ウルグアイ元大統領 ホセ・ムヒカ』の言葉
<第二次世界大戦の検証>一度は行きたかった「大刀洗平和記念館」に行ってきました。
<5類にランク下げ決定>3年3ヶ月、コロナ禍もいよいよインフルエンザ並みに変わることになりそう。
<郡築争議100年>田中正造研究会(熊本市)の塾生仲間の内田敬介氏の素晴らしい提言に読み入りました。
数字の慣れとはこわいものです。〜新型コロナウィルス感染〜
水俣病不知火患者会訴訟。被告側が、医師を反対尋問したとの記事から、〜年代と地域の線引きに矛盾〜
同じカテゴリー(政治問題(国))の記事
 ★『世界で最も貧しい大統領=ウルグアイ元大統領 ホセ・ムヒカ』の言葉 (2025-05-16 20:00)
 <第二次世界大戦の検証>一度は行きたかった「大刀洗平和記念館」に行ってきました。 (2024-02-24 19:00)
 <社会の転機は4代目?>て開いた本『歴史と人生』(半藤一利著)に、軍事や憲法9条に係る文が (2023-05-09 08:04)
 <5類にランク下げ決定>3年3ヶ月、コロナ禍もいよいよインフルエンザ並みに変わることになりそう。 (2023-04-28 08:06)
 <郡築争議100年>田中正造研究会(熊本市)の塾生仲間の内田敬介氏の素晴らしい提言に読み入りました。 (2023-04-24 05:57)
 国家意識を現すユーモアとは?〜江沢民(中国・元国家主席)のハワイでのスピーチ〜 (2023-03-29 06:37)

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。