<犯罪者を産まない社会づくり>一人ひとりの生活境遇に合わせた教育をしていく場の提供が必要。

2021年11月06日

<犯罪者を産まない社会づくり>一人ひとりの生活境遇に合わせた教育をしていく場の提供が必要。

今朝のラジオで、「死刑制度」についての意見を聞いていて、10年ほど前に、大学講義にために調べた、犯罪者を産まない社会づくりを思い出しました。

困っているから犯罪を犯す。

その困った原因はなにか?

犯罪者を裁くだけではなく、犯罪を犯さないような人間を育てる。

人間を育てるのは、やはり教育と思います。

世界では、紛争を逃れて隣国や他国へ出て行く。しかし、言語や教育格差のために、職につけない現状がある。

スウェーデンの法学者・ニール・クリスティ氏は、世界の刑務所を調査し、犯罪者を調べる中で、犯罪者も同じ人間、何が違いがあるか?

それは、ちゃんと教育を受けれなかったことが原因とわかった。

スウェーデンでは、教育格差(国内の人も、海外から来た人も)を無くす取り組みを、子ども時代だけでなく、大人(夜間中学・高校)も学びの場を設ける。刑務所の中でも、教育の場がある。

今、京都や大阪では、元教師たちがボランティアで「夜間中学」の活動をやっています。戦中戦後の混乱期に、学ぶ機会が無かった人たちのために夜間中学が、かつてありました。

実は、経済格差で、まともに小中学校の教育を受けれなかった人たちがいることは、ニュース等で知る機会はあるのに、地方には学び直しのできる場所「夜間中学」等の制度がありません。最近は、海外からの実習生も増え、学びたい人が増えているのに、それが無い。

京都や大阪では、苦労した自らの経験から、元教師たちが夜間中学の活動が続けられています。地方こそ、必要なのではと、最近思います。

今朝の読書で、曽野綾子さんの文を集めた『敬友録「いい人」をやめると楽になる』に以下の言葉があった。

(以下、本より)

 たぶん私たちがほんとうに困った時に、助けてくれるのは、けっして経済的に余裕のある人でもなく、権力者でもないのです。それは、苦しみと悲しみを知っている人、なのです。そう思って私たちは友情を見直すと、また新鮮な感動を覚えるのではないかと思います。
(以上、『聖書の中の友情論』より)

経済的に成功した人や権力者は、もともと教育をしっかりと受けてきた人たちです。教育を十分受けた人は、、ほんとうに教育が必要な人たちの現状を知らない。知っているのは、体験者であり、身近な人たちです。

>苦しみと悲しみを知っている人、なのです。

犯罪者を産まない社会づくりに、一人ひとりの生活境遇に合わせて教育をしていく場の提供を進める必要があると考えています。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:36Comments(0)社会問題教育問題私の意見