持続可能社会 本来農業の道

2008年10月19日

持続可能社会 本来農業の道

 十月十一日人吉市で、゛食から考える農業゛「南部九州市長サミット~本来農業への道」のシンポジムが開催された。持続可能な農業を目指す為の調査報告書「本来農業への道」を基に、熊本県宇城市、人吉市、鹿児島県指宿市、宮崎県西都市の市長たちが、今後の農業を真剣に議論した。

 食糧自給率四割、九州でも十割を達成していない。安い海外農産品に圧され、農家の減少が続いている。反面、報告書によると日本人は、一人当りの食料生産面積が世界平均の二倍半必要。多くの国民が「このままではいけない」と気付き始めた。また人類が生産し、輩出する物(二酸化炭素等)を吸収する土地・水面の広さ「エコロジカル・フットプリント」は、人口増と経済発展により、一九八〇年代後半に限界を越えたと言われる。

 シンポジウム準備中、肥料の「尿素、塩化カリ、リン」が全て輸入、価格も二倍と知り、原油高と合わせ農家を苦める。調査会代表は、「愛知県田原市は、農業生産高日本一だが、三分の一農家が継承者に不安を持つ」と語った。

 一人の農業者から、一代で農地二・四ヘクタールを百倍、年商1億円を上げた昭和の篤農家・勝部徳太郎翁を紹介された。勝部氏は、勉強家で、常に情報を集め、先駆けを走り続けた。語録に「学なき実践は実践なき学に優る」など人生訓を残した。しかし、グローバル化の中、勝部氏に続く農家が育たない現状がある。

 これからは、市場優先の安さを売る農産物でなく、「食料の安全保障」を重視し、地域の生活者が、地産地消を高め、農家を応援する必要があると思う。



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Posted by ノグチ(noguchi) at 00:43│Comments(0)農業問題
 
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