我欲で一歩先んじたって、その先にいいことなどない。〜禅語「利行」から〜

2021年09月18日

我欲で一歩先んじたって、その先にいいことなどない。〜禅語「利行」から〜

朝読書で「利行」なる言葉を知った。

道元禅師の言葉「利行(りぎょう)」とは、"誰かのためになるような行いをする"です。

「利行は一法なり、あまねく自他を利するなり」

【意味】
誰かのためになることと、自分のためになることは、ひとつのことである。
(以上、『禅、比べない生活』より)

我の利だけを追い求めると、周りに軋みが起こる。

地域の思いが一つになり、動き出した大事業に、我欲の事をねじ込もうとすると、反発が起こる。
反発を抑えるべく、権力を振りかざし進めようとすると、さらに反発は大きくなっていく。
〜地域の出来事から〜

革命が起こる原因は、権力意識の低さ(俺が言えば通る)にあるように思います。

権力者が「お先にどうぞ」の意志を見せれば、民衆は意外に受け入れることもある。しかし、我欲が全面に出ると反発が起こる。民衆意識とは不思議ですが、でも至極当たり前のことでもある。

これに対して、

周囲が自然にもり立てたくなるのは、「お先にどうぞ」といえる人です。

我欲で一歩先んじたって、その先にいいことなどない。

我欲を捨て「お先にどうぞ」の姿勢でいたら迷うことなし。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 07:08│Comments(0)哲学、人生市民活動
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