食料の安全保障こそ 今後の最大の政治課題

2008年09月23日

食料の安全保障こそ 今後の最大の政治課題

 9月21日農業施設見学会に参加した。宇城市三角町のミニトマトのビニールハウスは、整理され、機械制御された食品工場を思わせる空間でした。五千平方メートルのハウスは、地面には防草シート、苗は地上六十センチの棚上で、スポンジ状の土の鉢に植えられ、根本をセンサーで感知し、水も肥料も必要な時、点滴チューブで注入する栽培法でした。

 オーナーは、有機農法の研究を中心に、全国の勉強会に参加し、研究者と語り、海外の農法も研究、更に異業種との交流もある方でした。行き着いたのは、温度・湿度を感知し、屋根の開閉はもちろん、肥料・水も必要な分だけ施すミニトマト栽培でした。

 参加者から、科学肥料と有機肥料の違いの質問に、「肥料の成分は、有機肥料・化学肥料の違いはない。経験や勘に頼る農法でなく、分析を基にして、植物を育てることが大事」。また、「どうして土から苗を離したのですか」に対して、「地面に植えつけると腰を曲げた作業になり身体が持たない。さらに少人数で栽培するため受粉作業は蜂に、収量増加ため二酸化炭素も発生させている」との事でした。

 しかし原油高騰に加え、肥料の高騰が経営を圧迫し、特に尿素、塩化カリ、リンは、ほとんど輸入で、価格が3倍以上になった。「今後は輸入を減らすため、生ゴミをリサイクルして肥料を作る新しい技術が急務」と訴えていました。汚染米事件からも、日本農業再生には、農産物の地域内消費率を上げ、輸送コストを下げる「地産地消」に力を入れ、消費者と生産者の連携が必要。食料の安全保障は、今後最大の政治課題と思います。


<以前の日記>
・ 親への意見が通らなかった後も、以前同様に敬うことが大事(論語)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=941494468&owner_id=2182841

・(報告)食から農業を考える研修会+ビニールハウスの先端事情
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=940192005&owner_id=2182841&org_id=941494468


同じカテゴリー(農業問題)の記事画像
<郡築争議100年>田中正造研究会(熊本市)の塾生仲間の内田敬介氏の素晴らしい提言に読み入りました。
<「農泊」研修>政治とは何か、生活である。吹き過ぎてゆく風、政治はそれでよい。〜田中角栄語録より〜
<口蹄疫>止まらぬ感染拡大4市2町、10年前の成功で油断、
同じカテゴリー(農業問題)の記事
 <郡築争議100年>田中正造研究会(熊本市)の塾生仲間の内田敬介氏の素晴らしい提言に読み入りました。 (2023-04-24 05:57)
 <「農泊」研修>政治とは何か、生活である。吹き過ぎてゆく風、政治はそれでよい。〜田中角栄語録より〜 (2019-10-26 07:40)
 12月9日の記事 (2014-12-09 18:52)
 (明君は視聴に努力)小さな変化に目を向け、小さな声に耳を傾ける。 (2014-05-15 08:01)
 <TPP交渉>「ンモー」、阿蘇高原の赤牛の姿がみえなくなるのか。 (2014-03-16 08:02)
 夏前半の草刈り終了です。森林保全に力をそぞぐことが必要な気がします。 (2013-07-29 09:23)

Posted by ノグチ(noguchi) at 13:33│Comments(0)農業問題
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。