(報告)食から農業を考える研修会+ビニールハウスの先端事情

2008年09月21日

(報告)食から農業を考える研修会+ビニールハウスの先端事情

 10月11日、熊本県人吉市で開催する「食から農業を考える~南部九州市長サミット」のプレイベントとして、最先端の農業現場を見る会を開催したのですが、15名の参加者があり、大雨の中でしたが、JR三角駅に集合して、高木ファームのミニトマトの生産現場「ビニールハウス」へ向かいました。

(報告)食から農業を考える研修会+ビニールハウスの先端事情

 雨は止まず、雨粒で声が途切れ途切れの中での説明でしたが、小さな輪になり、高木氏(上の写真、右の赤いシャツの方)の話を真剣に聞き入りました。ハウスの小窓の開閉や、水、施肥、加温等に、センサーと制御機器が沢山使われているので、私の研究所の顧問をしてもらっている、熊本の崇城大の電気工学博士の逸見次郎教授(下の写真、挨拶の方)も同行してもらい、電気機器類に検証もしてもらいました。

(報告)食から農業を考える研修会+ビニールハウスの先端事情

 まず、印象的だったのが、ハウスの中があまりにもきれいで、整頓され、働きやすい環境だったこと、それでいて、受粉作業は蜂を使っていることなどなど、省力化の行き着くところはここかという思いを持ちました。土ぼこりひとつせず、スリッパ履きでも出来る床面でした。正に、工場というイメージに近い状況でした。

 制御盤が並ぶ、施肥、給水のタンク周りは、配線、配管がところ狭しと張り巡らされ、電気技術に詳しい高木氏ならではの、工夫の跡が見えました。福岡から参加した農業資材商社の技術者が専門的な質問をされたのですが、根拠を示し、基盤の設計、製作段階の苦労も含め詳しく解説されたのには、15年の苦労の結果と知りました。

 雨の音が酷いので、語る場所が必要と、昼食会場にお願いしていた「食と農」の体験塾の野外教室に移動しました。年間8千人を越える訪問者がある宮田研蔵氏の食育塾は、標高300m近い所に在る、素晴らしい景観を持つ場所でした。

 今日は、塾はお休みで、野外教室をお借りして、昼食と座談会を約2時間開催し、更に深い高木氏の農業、土、生産の工夫、海外事情の知識の豊富さに、感心するばかりでした。
 参加者の一人は、野菜農家に人がいたのですが、「ぜひ、今後ハウスに栽培の指導をお願いします」とか、機械メーカーにいた技術者がハウス園芸で成蹊を立てているので、ぜひ友人と又来たいとか、逸見教授も農業分野の技術開発が遅れている、今後の研究改題としてビジネスチャンスも含め、取り組む意味は大きいと語っていました。

 友人の一人が、「ミニトマトの生産プラントですね!」と、感嘆したように語っていたのが印象てきでした。以後は、雑談になったのですが、やはり現場まで見来る人は、その人自身もけっこうこだわりと個性的な方で、話が途切れることなく続きました。

 10時過ぎに集まって、終わったのは14時半でした。私は、逸見先生ともう一人の友人と一緒に、明治期に建設開港した「三角港」を見学のために立ち寄り、ヨーロッパの近代的な港の作りが、全くといって良いほど原型の通り保存され、今でも漁港として使用されているのを見学しました。
 逸見教授は、初めてだったようで「これは、すごいね!」と、ウロウロしながら見て回って居られました。港の側に在った蔵を改造したレストランで、1時間ほど話をして、鹿児島本線の宇土駅まで送り帰って来ました。

 初めてのフィールドワークだった今回の「ビニールハウス」の最先端の現状視察と研修会は、とても収獲多い経験をすることができました。今後ももの作りの現場を見る企画を、立ててみたいと思います。もしお近くで、興味ある方は、ご参加頂けるとありがたいです。

 短いですが、今日の「食から農業を考える研修会」の報告でした。  


<南部九州市長サミット ご案内>∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

日 時  2008年10月11日(土)17:00~20:00
会 場  人吉カルチャーパレス・小ホール
(人吉市下城本町1578-1 TEL.0966-24-3311)
テーマ  食から考える本来農業とは
参加費  無 料

当日プログラム 
 1 部  基調講演
 講 師  木内 孝(NPO法人フューチャー500会長)
      演題「何時までも続く納得の行く農業」
 2 部  シンポジム
 パネリスト  阿曽田 清(宇城市長)
        田原迫 要(指宿市長)
        石黒 巧(持続可能な農業に関する調査委員会・顧問)
 コーディネーター 田中信孝(人吉市長)

主 催  NPO法人フューチャー500(木内孝会長)
     持続可能な農業に関する調査委員会(石黒巧顧問)
共 催  人吉市有機農業推進協議会

事務局  〒862-0913 熊本市尾ノ上1丁目48-6リブズ菊池1F 環境共生施設研究所内
Tel.096-381-0283 Fax.096-381-0384
熊本事務局長 野口修一(NPO法人フューチャー500理事)
     Email:aande@lime.ocn.ne.jp/野口携帯090-3666‐7682

*後日、詳しくご案内致します。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 18:07│Comments(0) 異業種交流会・講演会
 
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