万事を掌握していると広く世に認められた人物は必ず憎まれる?

2016年08月14日

一身に全責任を背負って事にあたるという型の人物は好まれない。〜谷沢永一〜

オリンピックは、個人の能力が試される場所、しかし、その背後には多くのコーチたちが支える構図が見える。そして、その、世代交代が次のヒーローを生み出す。誰が支えているか?

意外に、日本人は注目するように思います。

さて、さまざまスポーツ界、市民活動団体、等々で、中心になる人物がいることは、誰もが認める事だと思います。しかし、その存在が認められ、在位が長くなると、世間はその存在そのものを胡散臭く思う事があります。

作家の谷沢永一氏が書いた『人間通』に、次の一節がありました。

(以下、『人間通』より転載)

万事を掌握していると広く世に認められた人物は必ず憎まれる。一身に全責任を背負って事にあたるという型の人物は好まれない。

彼奴は何物にも拘束されないで自由気儘に事をおこなっていると見るや否や、そこに何らかの邪まな事情が伏在するに違いないと想像する。“裏に何かある”と勘繰りの念を働かせるのであろう。

「あの会社はあの専務で保っている」などという評判が生まれたらよほど警戒せればならぬ。急いで目に立つ補佐役の顔を揃え、名の通った相談役を置き、合議制で事を進行していると見える体制を整えなければならない。人を人とも思わぬ、という言い立てが、我が国では有力者を批判する場に最も通例の公式なのである。
(以上、『人間通』より)

仕事をする事は必要ですが、役割を終えれば、汚名を出す前に去ることも必要と思います。みなさんの周りには、上記のような陰口を聞くようが方々はいませんか? 時代の変化に耐えうるリーダーとなれる努力も必要ですが、次の人材育成には、ホストを与える事も大事なように思います。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 10:23Comments(0)

5年先まで考えるのが精一杯、それでも自信はありません。〜松下幸之助〜

2016年08月14日

5年先まで考えるのが精一杯、それでも自信はありません。〜松下幸之助〜

おはようございます。

朝の散歩前に、開いた本『人間通』に次の一文がありました。

(以下、転載)

世の中、一寸先は闇である。未来予測は不可能である。それは人智の限界を超えた難題である。松下幸之助はこう言った。
「5年先まで考えるのが精一杯だんな、そやけど、考えに考えでも自信はありまへんな、ましてやその先どうなるかを知ろうなんて無茶でんな、わからんもんやと諦めなはれ」。
これほど左様に将来なにが起こるかは未知数である。それなのに予測を人に説く厚かまし屋が跡を絶たない。予言の仕方には大きく二通しかない。経済予測なら、好景気になると請け負うか、不景気になると脅すか、それ以外に説を立てる余地はなかろう。
その場合どっちの方角を示した方が安全か。それは不景気に到来論に決まっている。好景気になると謳いあげておいて、世の中うまくいかなくなったら、欺されたと怒る連中に責任を追及されて痛い目に遭う。
(以上、谷沢永一著『人間通』より)

“5年先などわかるはずがない”、と故松下幸之助翁もこぼすほど、現代社会は先の読めない時代と思います。行き当たりばったりではいかないが、変化する社会情勢に耳を傾け、来年、再来年だけでなく、明日の予定も変化すことを予測して、今日できることは、今日中に終えるような動きが必要なのかもしれません。

ぼちぼち、明るくなってきたので、散歩でもしてきます。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 09:56Comments(0)