佐久間象山暗殺「あまりにも自己主張が強すぎたからだ」勝海舟評

2012年10月16日

佐久間象山の暗殺「あまりにも自己主張が強すぎたからだ」~勝海舟評~

おはようございます。今朝も好天の熊本、爽やかな秋晴れになりました。

NHKの朝のニュースに、101才を迎えた聖路加国際病院理事長の日野原重明氏の日常と活動を紹介していた。ただの長寿者ではなく、年間100回を越える講演をこなすスーパー後期高齢者、101才のミッションを熱く語る姿には、敬服します。

日野原氏の語りは、柔らかく、相手に合わせた姿勢に、好感を持っている人も多いと思います。101才の現役医師の生きざまに、励まされる人も多いと想像します。

今朝の読書で、童門冬二著『勝海舟の人生訓』に、幕末の学者の佐久間象山のことが紹介されていた。勝海舟の義弟でもある佐久間象山の評価を語った言葉をいくつか紹介すると、

「元来、気の強い男だから、漢学者が来ると洋学を持って脅しつけ、洋学者が来ると漢学を持って脅しつけ、書生が訪ねてきても叱りとばす・・・」

「おれが尊敬するのはナポレオンだけだ。おれは日本のナポレオンである。日本の女よ、大いにおれの子ともを生んで、日本の品質改良に協力しろ」
などということを平気で言っている。

「横井(小楠)と佐久間との人物の差は、大変なものだ。そんたい横井という男は、人柄もしごく老練円熟していて、人と議論するような野暮はやらなかった。大名の留守居役の印象。佐久間はまったく反対で、派手な羽織袴の装いで、いかにもおれは天下の師だという厳然と構える」

佐久間象山は、ついに攘夷浪士に狙われて、京都の高瀬川の岸で殺されてしまった。海舟から見れば、「あまりにも、自己主張が強すぎたからだ」と言うことだろ。

勝海舟は、もともと人に威張るということが大嫌いな性格。本来、知識をひけらかしたり、自分の考えを人を押し付けるようなことはしなかった。

人は、性格、知識、立場、背景が、それぞれに違う。話題、目的が同じでも、思いが異なれば、意見も違ってくる。佐久間象山のように、自分の考えをゴリ押ししてばかりいては、支持していた周り仲間も敵に回してします。人に合わせて対応てきる心のゆとりが必要と思います。

勝海舟なら、「人を見て柔軟に対応せよ」と訓示することだろう。

今日は、初めて会う方がいるのですが、先輩から「人と会うときは、後に用事を作るな」と教えられました。夕方からは、議会の決算委員会ですが、昼の出会いはゆとりを持って語りたいと思います。

本日も長文をお読み頂き感謝します。

※参考資料:童門冬二著『勝海舟の人生訓』
  

Posted by ノグチ(noguchi) at 08:33Comments(0)偉人