その人間の度合いが、ワルクチを言うときに露呈する。〜人の一生の評価は、後の半生を見るだけでよい〜

2021年09月12日

<周りのトシヨリは、どうでしょうか?>その人間の度合いが、ワルクチを言うときに露呈する。〜人の一生の評価は、後の半生を見るだけでよい〜

人間観察の天才?と思っている作家の田辺聖子さんだが、今朝は、田辺聖子著書から、特徴的な文を集めた『苦み(ビター)を少々』を開いた。以下の文に、"なるほど!"と思った。

(以下、本より転載)

 いったい、人間というのは、自分のかわいがっているもののことを、人さまの前で告白したり論評したり、するものではないのだ。相手は白けはて、(それがどうした!)という気になるのだ。長いこと生きてて、なんでそれがわからんのか、二十代の連れ合い自慢、三十代四十代の子供自慢、五十代六十代の財産自慢、みな同じ。ことにトシヨリの孫自慢はモウロクが添っているだけによけい見苦しい。
 まだしも人間は、人のワルクチをいっているときの方が、聞く身としてはおもしろい。その人間の度合いが、ワルクチをいうときに露呈するからである。〜『姥(うば)ざかり』より〜
(以上、田辺聖子語録集『苦みを少々』より)

いつか、私にも孫ができるだろうが、この文章を読み、気をつけなければ、と思った。

『姥ざかり』とは、うまく名付けたものと、思いました。

また、以下も、

「本音をきいたらその場ですぐ忘れるのがいいのであるが、本意ほど後遺症が烈しく、即座に忘れることができないのが、人間の悲しさである」〜『鬼の女房』より〜

ワルクチは、その人の本音(本意)が過分に入っていると思う。だから、「誰が何を言った」が記憶に残るのだろう。

自慢話とワルクチ、その人の度合い(人間性)が、表に出る瞬間です。

『菜根譚』の訓示の解説に、

人の真価がわかる時

【訳文】抜粋
ことわざにも、「人の一生の評価をするには、ただ後の半生を見るだけでよい」といっている。ほんとうに名言である。
(以上、『菜根譚』前集No.93)

高齢者(トシヨリ)は、身体が動かない分、本音(噂・ワルクチ)が好きなようです。私もそんなトシヨリ(高齢者)にならないように、"気をつけねば"と思う。

さて、みなさんの周りのトシヨリは、どうでしょうか?

その人間の度合いが、ワルクチを言うときに露呈する。〜人の一生の評価は、後の半生を見るだけでよい〜


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Posted by ノグチ(noguchi) at 06:31│Comments(0)健康生きがい哲学、人生
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