<車椅子街角探検隊inうと>2000年(平成12年)の今日、交通バリアフリー法が成立した。

2022年05月10日

<車椅子街角探検隊inうと>2000年(平成12年)の今日、交通バリアフリー法が成立した。

そうか、まだ22年か、もう22年か、とそれぞれに違う感覚を持たれると思います。

私が、建築の専門学校を卒業した年にまとめた卒業設計は、宿泊施設でした。特に、障害でも健常者でも泊まれる宿泊室を設計しました。

事前に、九州各地の国民宿舎の障がい者用宿泊室を見に行ったのですが、ある施設は、パンフレットには障がい者用宿泊室があるのに見せてくれなかった。一旦その施設から出たのでですが、数時間後にこそっと施設へ入り、パンフレットにある障がい者用宿泊室を覗くと、"物置き"になっていてショックでした。この施設見学のエピソードは、つい40年前の話です。

今の施設は、すべてにエレベーターがあり、スロープどころか、段差も無い設計に変わりました。交通バリアフリー法が施行されて20年が過ぎました。

実は、20年ほど前、宇土市で活動した「環境共生ネットワーク」なる市民団体がありました。その活動の一つに、「車椅子街角探検隊」があります。実際に車椅子に乗り、市街地や施設を体験して、問題点を調べ、その改善点をまとめ関係各所へ提言するものでした。

宇土駅、市立図書館など多様な人が利用する場所を重点的に調査提言しました。なんとこの提言の2年後から、宇土市は、小中学校のバリアフリー改修、道路の段差の解消に取り組みました。このことが、熊本地震後の避難所開設で、特別に福祉避難所を開設する必要がありませんでした。それは何故か、避難所となった小中学校が全てバリアフリー化されていたのです。

「環境共生ネットワークうと」のきっかけも、2000年に成立した交通バリアフリー法が影響していることは間違いありません。

熊本から発信が始まったユニバーサルデザインは、バリアフリーをさらに発展させ、すべての人に優しいまちづくりの提言です。

次なる目標は、ユニバーサルデザインで造られた街にしていきたいですね。朝から、デザインの話でした。  

Posted by ノグチ(noguchi) at 06:47Comments(0)まちづくり社会問題市民活動