(宇土市)車椅子探検隊が、まちづくりを方向転換へ

2008年04月18日

(宇土市)車椅子探検隊が、まちづくりを方向転換へ

2005.02. コモンズ・メール№01 2005年の変化に思うこと ③

3.まちづくり事例①~車椅子街角探検隊in宇土~(長文)


・まちづりが縁で、大学で講義

 先月、始めて大学で講義をしましたが、テーマは「市民参加のまちづくり」 で、1日目は90分話をし、2日目は埼玉県志木市の行政改革の報道部出をみて、 学生と議論をしました。その中で、学生から質問が多かったもので、私の関わ る宇土市での「車椅子街角探検隊in宇土」ことを、少しご紹介します。


・車椅子街角探検隊は、隣に座った縁で始まる

 この車椅子街角探検隊は、宇土の自然環境と福祉の改善を主眼に活動する環 境共生ネットワーク宇土の会議で、一人の女性がちょっと話をされたのがきっ かけで始まりました。お子さんが、中学時代に頚椎損傷の大けがをされ中学、 高校、大学と進学するたびにその学校が人にやさしい施設に変わって行ったと話 されました。ただ、子供が苦労したのは宇土の市街地で公共施設にエレベータ ーが無かったり、街路が購買がひどく車道を通らないといけない、歩道と車道 の境が無い(道幅が狭い)など、労災の方が暮らすケハウスの方も現実苦労 していると聞いているとのことでした。


・まず、やりましょうが「合言葉」

 では、みんなでまず街がどうなっているか、車椅子に乗ってみて廻ろうよ言 うことになり、ヒューマンネットワーク熊本や宇土市市内の高齢者施設等から、 車椅子を20台借りて、半日の調査と意見交換をしました。呼びかけも良かった のか、参加者60名近く集まり、ヒューマンネットワーク熊本の方から車椅子の 指導を受け、市街地を3ブロックに分け2時間かけて調査し、その後1時間半 報告と問題点を議論して大きな地図を作りました。たくさんの改良点が地図に 書き込まれました。


・車椅子交通探検隊

 2回目は、「車椅子交通探検隊」として公共交通と図書館等の施設利用具合を 検証しました。宇土駅からJRに乗り熊本駅までの往復、産交バスは、あえて 低床バスをお願い せず一般のバスに宇土駅から宇土市本町1丁目まで乗車し、図書館まで行く2ルートを検証。

 この検証の始まりは、労災のケアハウスに住む方が、宇土駅にエレベーターがないために、熊本へ行くのに行きは、良いが帰りは、いったん八代まで行っ て宇土へ来ないと線路を越えれないと聞き宇土への車椅子利用者が増えないと 電動動椅子(人+車で100kg)三台を実際に階段を上り下りして実験してみてとても大変だと分かった。
 

・公開報告会に、市長も参加して少しづつ変化が

 この2年の調査を年度末に、公開の報告会をして100名以上の参加があり、市 長や市の都市計画課のかた、一般市民も参加されました。この報告には、熊本 大学都市計画科協力で宇土のまちづくり調査のHPも作成し、何時でも一般市 民が検索し、問題点を書き込むことができる試みも行いました。新聞が大きく 取り上げ、市民が提案するバリアフリーなまちづくりと大学と市民が連携して の取り組みとして注目を集めました。
 宇土駅、熊本駅に報告と提言書を提出したら、宇土駅に車椅子を乗せて階段 を昇降できる機会が設置され、利用者から喜ばれているそうです。
 *宇土のまちづくり調査のHP
  http://morolab.arch.kumamoto-u.ac.jp/ksys2002/uto/


・公共住宅探検隊

 3回目は、「公共住宅探検隊」として新しい宇土市営住宅の障害者用住宅が完 成したの、利用者と一緒に検証してみました。検証してみる、車を降りて玄関 に行くまで、30m近くあり雨時はどうするのか?玄関まえのすロープが急で、 車椅子利用者が相当な腕力があれいいが使いづらい、台所蛇口が遠い、取れが 取ってはあるが欲しいところに無い、など改善点がたくさんあることが分かっ た。入所は、抽選で決まり入られたが、使いづらいことで結局引越しをされた と聞きました。折角市営住宅に入居されたのに残念です。


・先進地は、入居者対応型障害者住宅へ

 私も熊本市の公共住宅で障害者用住宅の設計関わったのですが、その時は熊 本市の担当者と協議して、住宅の内部の障害者対応は、入所者が決まってから
入居した人に合わせて工事をしようと決め、入所が決まってからその人に合わ せて対応できるようにバリアフリー工事の予算を残して完成をさせました。入 所後して工事をして、利用者にとても喜ばれたと報告を受けました。考え方 だいぶ違うのと思います。市民が主役のまちづくりの視点が心の豊かさを生む ように感じます。


・車椅子探検隊が、まちづくりを方向転換へ

 この活動を通して、宇土市がバリアフリー(ユニバーサル)なまちづくりに 取り組むと宣言してから、昨年度から政策として福祉公募債を募り公共施設にエレベーター4基、歩道の改修に2億円の募り完成した。今年度も2億の公募 債を募り、福祉目的の街の改善が進められている。
 ちなみに、私は車椅子探検隊の準備委員長(別名、隊長)として関わる市 民参加のまちづくりの活動成果としてでき市民の理解の元事業が行なわれて良
かったと思います。 今は、宇土駅をパークアンドライドの拠点として、また県南交通の要所とし て公共交通の利便増進で意見を交わしています。

 その「車椅子街角探検隊in宇土」の報告を全国生涯学習のまちづくりの九州 研修会で、事例報告として発表します。2月26日13:00~熊本市のパレアで 沖縄、鹿児島の活動と一緒に報告をします。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 23:53│Comments(0)まちづくり
 
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