東国原知事、「徴兵制に賛成」発言の真意

2007年11月29日

東国原知事、「徴兵制に賛成」発言の真意

 熊日朝刊に、宮崎県知事の東国原氏が、県民との対話フォーラムで、

「僕は、徴兵制はあってしかるべきだと思っている、若者は一年か二年ぐらい自衛隊か、ああいうところに入らなければならないと思っている」

と述べたと書かれたいた。真意を質問されると、

「徴兵制や軍隊とは言わないですけど、若者にはある時期、規律がきちんと身につくような教育が必要だと思う。そういったものの欠落が、今の社会の道徳うや倫理観の喪失につながっている気がする。」

と説明した。昨日の防衛省のトップ守屋次官の逮捕劇と東国原氏の発言は関連ないと思いますが、あまりにも唐突で、不注意の発言と思います。
 東国原氏の私見とは思いますが、県知事の地位に在る方の言うべきことでないし、軍隊式の訓練と教育の在り様を、同じような考えとして語ることは、考えが足りないように感じます。

 教育は、生き方の学びであって、規律を教え込むことではないと思います。生活態度、あるいは周囲との人間関係、さらには社会に関心を持つことは、目の前にいる大人たちの発言、行動が一番大事と考えます。

 
・中国の晋の名宰相・謝安(しゃあん)の逸話があります。

 謝安の夫人から、わが子を教えない夫に、不満を言った。

「貴方は、初めから子を教えるところを見たことがありませんね。」

と絡みました。ところが謝安曰く、

「われは、常に子に教えている。これある哉(か)。」

と答えたそうです。

 いつも一緒に暮らしておるから、四六時中お手本を示している。別に事新しく説教や決まり(規律)を教えるまでもない。


 教育は、昔も今も率先垂範が重要と言う故事からの教えです。

 東国原氏の出馬は、地方に刺激与えました。知事も社会変化に、臨機応変に対応し、県民の支持を集めていると感じます。その行動そのものが、教育になっていると感じます。
 法や決まりを、若者に叩き込むより、知事自身の行動で若者にアピールする方が遥かに教育効果があると思います。

 今回の徴兵制容認の発言には、少々残念な気持ちです。みんさんのご意見等頂けるとありがたいです。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 09:21│Comments(0)政治問題(地方)
 
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