<豊かさの条件>いつの時代にも人間社会は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。

2025年01月06日

<豊かさの条件>いつの時代にも人間社会は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。
<豊かさの条件>いつの時代にも人間社会は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。
<豊かさの条件>いつの時代にも人間社会は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。また個人が共同体の中に埋没してしまうと、社会の活力を失う。〜暉峻淑子著『豊かさの条件』〜

年始から矛盾する提言の言葉を紹介します。

(長い論文?です。お時間ある時にお読みください。)

本日は、私が住む集落で毎年に新年に開催される住民会議「初寄り合い」に、市議会議員として、新年の挨拶をして回る大切な日でした。4ヶ所の自治区の寄り合いの会場に出向き、活動報告と今年の方針をお話しさせていただきました。終わって15時過ぎ帰宅して、未明のウォーキングもあり、疲れて少し仮眠を取りました。この正月行事も今年で15年目、なかなか緊張する一日です。

さて冒頭の言葉からも、田舎の集落運営と個人生活の充実を、本日の挨拶回りと寄り合いでのみなさんの意見を拝聴して、いつも感じるのですが、いにしえ(古)の時代から営々と続けられてきたのだろうと、本日も振り返りました。

集落運営は、共同体の活動。

日々の暮らしを作る活動は、個人の生活。

娘が年末年始に帰郷していて、本日の寄り合いを回る活動を見て、話をする中で感じたのが、地域を支えるには古くから共同体活動で支えられていることを、都市生活をする若者たちは知らない人が多いように感じました。

例を上げると、昨年の地域課題一つ、防犯対策の要望で、

・街灯の増設

・防犯カメラの設置

がありました。地方は、人口減少から人口密度が減り、広い地域の安心安全の対策が不充分になっています。

しかしその対策で、街灯の設置には、市(国・県)の補助金があっても、日常の電気代は地域(自治区)で負担することになります。

このことを、どれだけの住民が知っているのか?と思います。

過疎地ほど、住民が共同体(集落運営)に拠出する費用(個人負担)が膨らむ現状があります。

私は若い頃、日本政府は人を都市に集めのは、地方に交付する税金を減らすためにやっているのでは、と思ったことがありますした。そんなことから、

冒頭の言葉を紹介した意味は、以下のエピソードからです。

社会学者の暉峻淑子(てるおか いつこ)著『豊かの条件』の最後の方に、

19世紀のロシアの政治思想家・クロポトキン(注1)著『相互扶助論』の序論で、ある逸話(エピソード)が紹介されていました。

(以下、『豊かの条件』より)

 1827年のある日、ゲーテを秘書のエッカーマンがたずねて、彼が直接に経験したある助け合いの実例を話したところ、ゲーテはその話に感激して「もし縁もゆかりもない他人をこうして養うということが、自然のどこにでも行われていて、その一般的法則だということにならば、今まで解くことのできなかった多くの謎はたちどころに解けてしまう」と言い、翌日もそのことを話題にして、その問題についての特別な研究をエッカーマンに熱心にすすめた、というのである。
 クロポトキンは、労働者達の住む長屋のいたるところで、もし産婦がお産をすれば近所の女達が手伝いにきて、生まれた子どもの世話や産婦が起きられるようになるまでの家事や、そのために入用なものを持ち寄って助け合っている事実を知っていた。親が死んだあとの孤児をだれかが必ずひきとって育てていることも、そしてそれがごくつうのことで、珍しいことでもなんでもないことを知っていた。
(以上、本より)

引用文が、長くなりましたが、日本もかつては"村社会"である共同体の暮らしが、長く続いていました。

明治からの産業革命、戦争の時代、戦後の高度経済成長、バブル経済時代、デフレの失われた日本、そして令和の時代になりました。

本日の古(いにしえ)から続いている、新年の初寄り合いの行事から、

共同体の運営と、個人生活の成長からも、

明治に導入された西洋の"資本主義"について、クロポトキンの理論から、振り返りました。

暉峻淑子さんの『豊かさの条件』の一節にありました。

(以下、本より)

 だが、資本主義は共同体を徹底的に解体し、社会をバラバラの私的所有に分解してしまう。そうすれば、社会的な生産力は、飛躍的に発展するが、やがてその生産力は競争の中で敵対的にぶつかりあい、資本相互の間で弱肉強食が進む。資本と労働者の間にも衝突が起こり、不況と失業による社会的な危機がおとすれる。
(以上、『豊かさの条件』より)

この引用文の続きが、冒頭の言葉です。

>は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。

>個人が共同体の中に埋没してしまう

過疎化する地方衰退の原因に、資本主義化した日本社会の変化と都市集中があるのだろうとは思っていましたが、暉峻淑子さん本を読み、益々の確信を持ちました。

これからの政府に望むのは、地方で今も維持されている共同体活動の支援を、地方創生のメニューに加えるべきではと思いました。

熊本選出の衆議院議員・金子恭之氏が常々に語られている、「地方の繁栄なくして、国の繁栄なし」の言葉を、思い出しました。

人口減少地域を支えることが、次なる日本の繁栄を生み出すようになってほしいですね。

長々と書きました。最後までお読みいただき感謝いたします。

*注1:ピョートル・アレクセイヴィチ・クロポトキン(1842年12月9日〜1921年2月8日)。ロシアの革命家、政治思想家であり、地理学者、社会学者、生物学者。

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