知事多選禁止条例案可決、「巧を成す者は去る」
2007年10月11日
知事多選禁止条例案可決、「巧を成す者は去る」
~<知事多選>「禁止」条例案可決 神奈川県議会の委員会~
首長の長期政権は、腐敗を招くとよく言われますが、演説の上手さ、政策実績と長くなると存在感を増す替わりに、「巧言令食鮮なし仁」のやからが周りを取り囲むようになります。耳の痛い話が入らなくなると、リーダー自身は謙虚でも重鎮たちが権力を傘に、企業との癒着、中には首長自身が選挙の対策と称し、志を下げて行くのが人間の弱さと思います。
宮崎県知事しかり、福島県知事の官製談合、贈収賄と末路が決まっています。今回の知事の多選禁止は、全国の首長に警鐘を鳴らすものと思います。Web上の新聞報道から抜粋です。
■神奈川県議会「知事多選禁止条例」可決 (毎日新聞10月10日)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=313159&media_id=2
>神奈川県議会の総務企画委員会は10日未明、知事の連続4選を禁じる多選禁止条例案を全会一致で可決した。首長多選の「自粛」ではなく、禁止する条例案の可決は全国で初めて。
>知事選のマニフェストにも掲げた松沢成文知事が昨年12月に提案したが「違憲の疑いがある」などとして賛成少数で否決された。今年5月に総務省の研究会が多選制限を「合憲」とする報告書をまとめたことを受け、9月に再提案された。
知事自らの提案と議会が一致したことは、県民も合意をしたと言う事と思います。
多選は、害有って一利なしと思います。長くやれば、実績が残ると言い訳する首長が居ますが、これは驕りを隠す言葉と思います。4年、8年では、成果の上がらないような公約を上げて、選挙に望む人も居ます。でも将来ビジョンも重要ですし、その目標に向け、4年、8年と実施公約「錦の御旗」を必ず掲げて、選挙に出て、政策の評価を、次期選挙で審判を受ける。
これこそが、リーダーの責務と思います。
この考えは、どの首長も同じですが、政権が長くなると「権力を利用しようとする不届き者が近寄ります」
このやからは、気付かないように擦り寄り、弱音を見つけだんだん力をつけて行きます。この原因に、身内の勘違い、支援者が要求者に変化する事も多々有ります。リーダー自身はもとより、親族、スタッフも含め、襟を正して行く事が重要です。
1期目、2期目の時は、緊張感もあるのですが、対抗馬が歯が立たなくなると、気の緩みが起き、スキがどうしても出てきます。ここが利権たかりの思う壺となります。
これを起こさせない仕組みとして、「知事・首長の多選禁止条例」が出来たと思います。
中国の歴史書「史記」に、次の教示が有ります。
「四時の序、巧を成す者は去る」
「四時の序」とは、春夏秋冬が移り変わるとこと。春は春の役割を終えれば夏はその地位を譲り、夏は夏でその役割を終えれば主役の座を秋に譲り渡して、自分の舞台の裏に引っ込む。
自分の役割を果たし終えたら、いさぎよく舞台から退く。これも人生の作法の一つなのかもしれません。
スポーツ選手は枠外として、人の生業の中で、リーダーとして最高に輝くのは「正味2年くらい?」ではと、考えたことがります。
・アメリカ大統領の輝く時は、一期目前半くらい?
・日本の自民党総裁の任期は、2年間。
民衆から注目を浴び続け、神経を最高に緊張し続けることは、並大抵のことではないし、日々研鑽をし続けることが出来る人だけ、2年の輝きを、4年、5年と評価を引き摺ることができるのではと、日本の首相の在位を検証して感じたいことがあります。
リーダーは、未来の方向を示し続ける事、次の人材を育成する事がもっとも大事と思います。
知事や市長、町長を、5選、6選すると、街の活性化が鈍る事が多々有ります。常に緊張感を持たせるには、首長選挙は重要ですし、選挙中の候補者の政策論議が大事と思っています。
いまでも地方の首長選挙で、名前連呼しかしない候補を見るに、将来゛たかり゛の対象になりそうな首長と感じることが有り、そんな候補が「不祥事で辞職」を沢山見てきました。
日本の首長には、夢と方向を社会へ示し、地域が動き始めたら、次のリーダーにまちづくり託して欲しいと思います。
地位力「地域間競争」は、人材力の豊富さが勝ち残る原動力と思います。これからのリーダーは、身近ら成果を求めなず、次世代の「育成力」に力を注ぐ人が増えて行くと、永続的な活性化現象を保つことが出来ると考えます。
皆様の地域の、知事、市長、町長、村長の在位は、何期でしょうか?、部下や市民の忠告は、風通し良くトップへ通じているかを、時々検証することが必要と思います。
いずれ全国の県や自治体の首長が多選禁止になって行けば、汚職も減ると思うのですが、甘いでしょうか?ご意見を頂ければ幸いです。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
<直前日記>
10月09日 法規制重視は、社会を停滞させる。モラル教育の充実を
10月09日 権力の情報統制の怖さ、隠蔽には人命もかまわず
10月08日 夫婦は会話。豊後高田市の昭和まちづくり。
10月07日「成長の限界 人類の選択」枝廣淳子氏講演会参加
10月06日「現代の戦争は、娑婆の出来事でない」他、遺訓2編
10月05日 地方の活性化を目指す。地方への移住や滞在を希望する。
10月05日「厳しさと愛」を家族生活の中に加味する
10月04日 理想は求めるもの。灯台に近づきすぎると難破する
10月03日 良識が通る社会を、市民が望むことが重要
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・心を育てる言葉
http://mixi.jp/list_bbs.pl?id=1186424&type=bbs
「一攫千金より、本来の命題を目指す」
「位なきを患えず、立つ所以を患えよ(論語)」
・ウィリアム・ジェームズの言葉
「人が失敗する原因は、ひとつしかない。
それは本当の自分にたいする信頼の欠如である。」
~<知事多選>「禁止」条例案可決 神奈川県議会の委員会~
首長の長期政権は、腐敗を招くとよく言われますが、演説の上手さ、政策実績と長くなると存在感を増す替わりに、「巧言令食鮮なし仁」のやからが周りを取り囲むようになります。耳の痛い話が入らなくなると、リーダー自身は謙虚でも重鎮たちが権力を傘に、企業との癒着、中には首長自身が選挙の対策と称し、志を下げて行くのが人間の弱さと思います。
宮崎県知事しかり、福島県知事の官製談合、贈収賄と末路が決まっています。今回の知事の多選禁止は、全国の首長に警鐘を鳴らすものと思います。Web上の新聞報道から抜粋です。
■神奈川県議会「知事多選禁止条例」可決 (毎日新聞10月10日)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=313159&media_id=2
>神奈川県議会の総務企画委員会は10日未明、知事の連続4選を禁じる多選禁止条例案を全会一致で可決した。首長多選の「自粛」ではなく、禁止する条例案の可決は全国で初めて。
>知事選のマニフェストにも掲げた松沢成文知事が昨年12月に提案したが「違憲の疑いがある」などとして賛成少数で否決された。今年5月に総務省の研究会が多選制限を「合憲」とする報告書をまとめたことを受け、9月に再提案された。
知事自らの提案と議会が一致したことは、県民も合意をしたと言う事と思います。
多選は、害有って一利なしと思います。長くやれば、実績が残ると言い訳する首長が居ますが、これは驕りを隠す言葉と思います。4年、8年では、成果の上がらないような公約を上げて、選挙に望む人も居ます。でも将来ビジョンも重要ですし、その目標に向け、4年、8年と実施公約「錦の御旗」を必ず掲げて、選挙に出て、政策の評価を、次期選挙で審判を受ける。
これこそが、リーダーの責務と思います。
この考えは、どの首長も同じですが、政権が長くなると「権力を利用しようとする不届き者が近寄ります」
このやからは、気付かないように擦り寄り、弱音を見つけだんだん力をつけて行きます。この原因に、身内の勘違い、支援者が要求者に変化する事も多々有ります。リーダー自身はもとより、親族、スタッフも含め、襟を正して行く事が重要です。
1期目、2期目の時は、緊張感もあるのですが、対抗馬が歯が立たなくなると、気の緩みが起き、スキがどうしても出てきます。ここが利権たかりの思う壺となります。
これを起こさせない仕組みとして、「知事・首長の多選禁止条例」が出来たと思います。
中国の歴史書「史記」に、次の教示が有ります。
「四時の序、巧を成す者は去る」
「四時の序」とは、春夏秋冬が移り変わるとこと。春は春の役割を終えれば夏はその地位を譲り、夏は夏でその役割を終えれば主役の座を秋に譲り渡して、自分の舞台の裏に引っ込む。
自分の役割を果たし終えたら、いさぎよく舞台から退く。これも人生の作法の一つなのかもしれません。
スポーツ選手は枠外として、人の生業の中で、リーダーとして最高に輝くのは「正味2年くらい?」ではと、考えたことがります。
・アメリカ大統領の輝く時は、一期目前半くらい?
・日本の自民党総裁の任期は、2年間。
民衆から注目を浴び続け、神経を最高に緊張し続けることは、並大抵のことではないし、日々研鑽をし続けることが出来る人だけ、2年の輝きを、4年、5年と評価を引き摺ることができるのではと、日本の首相の在位を検証して感じたいことがあります。
リーダーは、未来の方向を示し続ける事、次の人材を育成する事がもっとも大事と思います。
知事や市長、町長を、5選、6選すると、街の活性化が鈍る事が多々有ります。常に緊張感を持たせるには、首長選挙は重要ですし、選挙中の候補者の政策論議が大事と思っています。
いまでも地方の首長選挙で、名前連呼しかしない候補を見るに、将来゛たかり゛の対象になりそうな首長と感じることが有り、そんな候補が「不祥事で辞職」を沢山見てきました。
日本の首長には、夢と方向を社会へ示し、地域が動き始めたら、次のリーダーにまちづくり託して欲しいと思います。
地位力「地域間競争」は、人材力の豊富さが勝ち残る原動力と思います。これからのリーダーは、身近ら成果を求めなず、次世代の「育成力」に力を注ぐ人が増えて行くと、永続的な活性化現象を保つことが出来ると考えます。
皆様の地域の、知事、市長、町長、村長の在位は、何期でしょうか?、部下や市民の忠告は、風通し良くトップへ通じているかを、時々検証することが必要と思います。
いずれ全国の県や自治体の首長が多選禁止になって行けば、汚職も減ると思うのですが、甘いでしょうか?ご意見を頂ければ幸いです。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
<直前日記>
10月09日 法規制重視は、社会を停滞させる。モラル教育の充実を
10月09日 権力の情報統制の怖さ、隠蔽には人命もかまわず
10月08日 夫婦は会話。豊後高田市の昭和まちづくり。
10月07日「成長の限界 人類の選択」枝廣淳子氏講演会参加
10月06日「現代の戦争は、娑婆の出来事でない」他、遺訓2編
10月05日 地方の活性化を目指す。地方への移住や滞在を希望する。
10月05日「厳しさと愛」を家族生活の中に加味する
10月04日 理想は求めるもの。灯台に近づきすぎると難破する
10月03日 良識が通る社会を、市民が望むことが重要
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・心を育てる言葉
http://mixi.jp/list_bbs.pl?id=1186424&type=bbs
「一攫千金より、本来の命題を目指す」
「位なきを患えず、立つ所以を患えよ(論語)」
・ウィリアム・ジェームズの言葉
「人が失敗する原因は、ひとつしかない。
それは本当の自分にたいする信頼の欠如である。」
<地方議会の活性化>多様な人々との交わり(意見交換)には、広い場所が必要となる。
宇土市で女性のリーダー育成が令和7年度から始まります。
<豊かさの条件>いつの時代にも人間社会は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。
政治家の市長と、政治家の市議との活動の比較を指摘した、素晴らしい質問と思います。
熊日宇土市局長の古東竜之介さんの選挙についての記事に、23歳の記者として、若者としての意見。
藩主が自ら思い切った贅肉落しを行う。鍋釜(官僚)を頑強に鋳る(育成する)ことが最も肝要である。〜上杉鷹山〜
宇土市で女性のリーダー育成が令和7年度から始まります。
<豊かさの条件>いつの時代にも人間社会は共同体的な部分を残さなければ、社会基盤の安定を欠く。
政治家の市長と、政治家の市議との活動の比較を指摘した、素晴らしい質問と思います。
熊日宇土市局長の古東竜之介さんの選挙についての記事に、23歳の記者として、若者としての意見。
藩主が自ら思い切った贅肉落しを行う。鍋釜(官僚)を頑強に鋳る(育成する)ことが最も肝要である。〜上杉鷹山〜
Posted by ノグチ(noguchi) at 23:13│Comments(0)
│政治問題(地方)