【都会化する田舎】都会の祭は、人間関係をつなぐために必要な方法

2014年01月31日

【都会化する田舎】都会の祭は、人間関係をつなぐために必要な方法

昨日、地元の町部の古い住宅地区を、地域活動で回った。その地域の先輩と語る中で、地域への協力が全くない家族が何軒かあることが分かった。私の住む地域(田舎)では、そういう非協力的なことはあまりないが、現実にあるのかと知った。「隣の人は、何をする人か分からない」が都会生活と思うが、こんな地方都市でもあるのですね。

曽野綾子著『仮の宿』に次の一文があります。

「他人が自分の思い通りになることを誰もがすでに絶望している場所が町、或いは都会というものです。そして絶望したかたからと言って、社会はそれほど悪くもなりません。私はその絶望こそ人間的だという気がします。人間一人一人の生活の背後には、他人のうかがい知れない事情があると思うこと、その孤立感こそ、人間を鍛える面もあるのです」(『仮の宿』より)

都会(街)は自由な大海、広大な砂漠。一人で気儘(きまま)に旅することも可能なら、こっそりとどこかへ逃げ出したり隠れたりすることもできる。勇者にも卑怯者にも都合がいい、とも言えます。

また、少人数で暮らす田舎も、車社会になり、職場も遠くなり、地域と関わりが減り、密な関係がだんだん薄れているように感じます。情報伝達が多様化し、他人と顔を合わせなくても良くなっている現代は、ますます他人を理解することが難しくなっていて、引きこもり、孤立化も広がって、田舎も多様化しています。

これからの地域づくりは、薄れ続ける地域社会の関係を、常に心ある人たちが関係改善を続けるしか維持できないのかもしれません。

先週、議員研修で宇土市を訪問していただいた岸和田市には「だんじり祭」がありますが、あの熱い市民の祭を見て、都会の祭は人間関係をつなぐために必要な方法の一つではないか、と思えてきます。

今日は、午後に建築の打ち合わせがあり、地域活動から頭を切り替えて、一日過ごしたいと思います。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 07:52│Comments(0)社会問題政治問題(地方)
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