〈前向きな志向〉、「奇跡」はなぜ起こるのか?

2012年04月12日

〈前向きな志向〉、「奇跡」はなぜ起こるのか?

 昨年は、東日本大震災から、日本中を国難が覆った。そんな中で、日本人に元気をくれたのが、なでしこジャパンの世界制覇だった。ミラクルな試合展開、日替わりのヒロイン、諦めず走り続ける選手たちに日本中が、一体となって応援をした。
 PK合戦の末の優勝だったが、日本人の心に希望と言う思いを持たせたと思います。身体の小さな日本女性が、大柄の海外選手とのハンディを超えて、奇跡を起こした。

 作家の菊池寛が、次の言葉を残している。

「人生のどんな溝にも、どんなつまらなそうな境遇にも、やっぱり望みはあるものだ。」

 人生には、奇跡というウルトラCがある。
 どんなに落ち込んでいても、その奇跡が起こる可能性は、ゼロではない。

 なぜ、奇跡は起こるのか。それは、「望み」をすてないからである。

 
 なでしこジャパンのキャプテン澤誉さんは、16歳からサッカー一色の人生を生きて来た。苦難苦闘の末に、世界ナンパーワンの女性プレイヤーの評価を得た。自分自身の悩みの他に、サッカーファンの評価に、日々さらされながら、4回の五輪挑戦、ワールドカップ予選に挑んで来た。その歩んで来た道から、澤選手の思いが伝わってくるように感じます。

 山本有三著『路傍の石』に、次の一節があります。

「たった一人しかいない自分を。たった一度しかない人生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか」

 この一節の解説には、「誰かの役に立つこと」、「国のためになること」、このどちらも出来ない人間が多くなると、その国は落ちぶれる、とあった。

 ゛one for all. all for one.゛

これは、ラグビーから生まれた、団体スポーツの精神「一人は全ての人のため、全ての人は一人のために」の行動指針です。サッカーもまた団体スポーツの一つです。
 澤選手は、自分をチームの中で、他の選手を活かしながら、自分も活きるステージを作り続けたから、昨年の成果を出したと思います。長くトップに立ち続けるには、自分の信念、譲れない何かを持つ必要があります。そして、その信念を通す強さも大事と思います。

 今年は、オリンピックの年。それぞれのスポーツで、様々なドラマが繰り広げられると思いますが、戦いに参加する一人ひとりが、納得の行く戦いをして欲しいと願っています。

※参考資料:里中李生著『いい言葉は、いい男をつくる』



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Posted by ノグチ(noguchi) at 08:29│Comments(0)スポーツ
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