中国故事に『人間万事塞翁が馬』という教え

2011年12月15日

中国故事に『人間万事塞翁が馬』という教え

 中国故事に『人間万事塞翁が馬』という教えがあります。人生には、山もあれば、谷底にはまって動けない時もある、ですから腹を据えて耐えることも大事、出来事に一喜一憂していては、身が持たない、泰然と起こる出来事に対処したいものです。
 塞翁が馬は、古典『淮南子(えなんじ)』に載っている故事。

(以下抜粋)
 昔、北方の砦近くに、一人の老人が住んでいた。ある時、老人が飼っていた馬が、国境を越えて北へ逃げた。近所の人たちは、老人を慰めた。老人は、「いや、いや、これがいつなんどき幸に転じるともかぎらない」と。
 数ヶ月後、老人の馬が駿馬を連れて帰って来た。近所の人たちが、お祝いをしてくれた。老人は、「いや、いや、いつなんどき不幸に転じないともかぎらない」と。
 何ヶ月も経たずに、駿馬が駿馬を産んだ。毎年、駿馬が生まれ、駿馬が増えた。ところが、馬好きの息子が落馬して、足の骨を折ってしまった。近所の人が見舞いに来た。老人は、「いや、いや、これがまた幸に転じないともかぎらない」と。
 その翌年、北から国境を越えて攻めて来た。村の若者は武器を持ち戦い、その多くが戦死した。しかし、老人の息子は足が不自由だったので、戦争にかりだされず、父子ともに無事だった。

 これが塞翁が馬の故事です。人間、良い時、不調の時がある、どう対処するかが大事と思います。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 13:55│Comments(0)名言・スピーチ・訓示・他
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