年2回の大学講義「実践のまちづくり講座」初回終了
2010年01月16日
年2回の大学講義「実践のまちづくり講座」初回終了
地元の熊本大学での講座も6年目になりました。「毎年同じ話をしない」をモットーに続けてきました。
今年は、「市民参加のまちづくり」がテーマでした。
講義には、全学部が対象で、色々な学部から参加しています。初年度~3年くらいは、25~30名前後だったのですが、だんだん増え、60人、昨年120名、今年は160名になって来ました。
当初の目的の生徒の議論ができなくなり、一方通行の講義になりつつあるので、一工夫要るなと思っています。そこで、多いことを利用して今回は、一回目の講義に感想と質問を内容で整理してみた。
出席者は、149名で、添付のレジュメを見てもらうと解かると思いますが、私のやって来たことと、他に3つの事例を紹介しました。市長主導型、市民合議型。地方分権と裁判員制度から、地域対話型、等々。
何と質問が、64項目でした。正に社会の構図と同じと思います。市民の関心は多岐にわたることが、生徒の質問からも感じられました。政治は、市民の思いを整理し、実行する事と生徒には説明したのですが、まちづくりの方策を絞っていく事の難しさを感じることが出来ました。
来週は、4~6に整理し、それについて討議をしなければなりませんが、今回は全ての質問の答えてみようかと持っています。要は、少数意見に耳を傾ける実践を、授業で表現できないかと考えています。
来週は、160名のレポートが集まるようですが、そのレポートに咲いて採点を付けるのは大変だと思っていますが、反面、自分が講義した内容がどんな風に伝わっているのか、妙味あるところでもあります。
兎に角、年に90分×2回ですが、なかなか考えさせられる質問が、最近はとても楽しみになっています。私の6年目でも、毎回試行錯誤の講義準備で、悩んでいます。
<当日のレジュメ>
熊本大学 実践のまちづくり講座 2010.1.14
1.自己紹介
・建築勉強にかけた10年
①22才から、建築の専門学校へ入学
②建築のおもしろさを教えてくれた講師と学生コンペ
③熊本でいかに多くの建物の設計図を見るか(昼は勤務、夜はアルバイト+見分拡大)
・職能人(仕事人間)と、社会人の違いを学ぶ
①32才で独立、社会人として未熟を感じる
②33才から、大学の公開講座、セミナーで一般常識を勉強
③学ぶ縁から、歴史、環境分野の社会活動(まちづくり活動)に参加、
・異業種交流会の発案(11年目)
①先輩のすすめから、建築関連の技術者集めを始める
②始めは、ただの飲み会(忘年会)から、
③講師を呼び、セミナー+交流会のスタイル定着
④出あった人たち、1,200名以上
・人と語る中で、まちづくりに興味
①車椅子探検隊、
②住吉地域学教室、
③住吉サッカー育成会、
*宇土マリーナキッズサッカー大会
④(宇土市)市政を考える学習会、など
2.経済と生活(地域社会)は、密接な関係がある
~まちづくりは、気付きから始まる~
①行政の腐敗、
宮崎県:東国原氏は、「宮崎をどがんかせんば!」、政治腐敗に怒り、宮崎の活性化に挑戦中。
②閉塞感
地球温暖化、世界不況、石油高騰、・・・
③大災害
④事件、等
⑤出来事、等
*まちおこし:熊本城の本丸御殿、観光客誘致に成功
篤姫ブームで、南九州を活性化した。龍馬伝、長崎では、「さるく博」に期待。
3.国や自治体の収支バランスが崩れ、崩壊寸前の状況
①高齢化、少子化、税収の減少、国・自治体の財政赤字、
②問題解決に取り組む市民たちの活動
4.志木市の取り組み
自治体の将来を見越し、30年後に市役所職員を1/10にする計画
<事例紹介>
・志木市の行政財政改革の実践報告 ビデオ(7分)
市民委員会、教育委員会改革、議会の予算策定、
・市民が市役所運営に携わる(生活の質)
①市民委員会の活動
②家庭でまちづくりの話題が皆無
③日本人は「知らされない国民」
・どうして、まちづくりが必要か
①まちづくりにおける、生活の質とは
②生活の質を高めるために必要なもの
③すべて自分勝手な人たちばかりが、もし住んで居る街だったらならば、どうなか。
④まちづくりは、市民の思いを形(仕組み)にすること
⑤政治とは、市民の思いに優先順位をつけること
⑥政治とまちづくり関係
5.持続可能な地域づくりに、市民が積極的に参加する
① 地方分権(地域内分権)
②市民参加が必要不可欠
③市民参加のまちづくりの必要性
④議会は、市長の政策を承認する機関なり下がっている
<事例紹介>
・チャタヌーガ市の参加 ビデオ(7分)
・民主主義:市民の意見を募集し、選ばれたリーダーが、決断し、実行する
① 今までのまちづくりの視点は、
国→県→高校エリア→小学校エリア→地区(区):現状から遠い、時間がかかる
② これから目指すべき、持続可能なまちづくりの視点(要望、権利、主体)は、
地区(区)→小学校エリア→現エリア→県(州)→国:現状から出発、タイムリー
6.未来を見据えた、これからのまちづくりにどんなことを目的とするか
①「政治」の役目は、市民の要求を交通整理すること
②地域のことに関心が薄れて来た
③地方分権と「裁判員制度」 *ノルウエーの法学者、ニイル・クリスティ氏。
④世界の犯罪者の数が増え続けています。刑務所が足りずに困っています。
日本の犯罪者は、1600~1300人に1人。15年前に2倍だそうです。
イギリスは、約600人に1人。アメリカ、ロシアは、約100人に1人。
<事例紹介>
・ノルウエーの犯罪をうまない社会づくり ビデオ(10分)
参審員制度、紛争調停、地域との連携 → 世界一犯罪の少ない国づくり
・刑務所は、社会復帰の教育機関だった
①志木市の取り組み、市長主導型の市民参加のまちづくり
②チャタヌーガ市の取り組み、市民リーダーが学び、話合いで作るまちづくり
③一人ひとりが住みやすい地域をつくる取り組み
・地方発の先進のまちづくりが、全国に普及するような価値観
新しい仕組みを、地方が起し、政治力(国民・市民ネットワーク)で国に提言し、全国の地方活性化に普及させて行くこと → それが、国を豊かにする
・まちづくりに必要な活動方針
思い立ったら、行動し、仲間を作って、継続する + α
・まちづくりに必要な4つの理念(=政治に必要な要素)
「勇気」、「判断力(決断)」、「尊厳」、「献身」
<キーワード> レスター・ブラウン氏のメッセージ ビデオ(4分)
*未来世代への責任のもてる社会つくり
― 資料 ―
<ブログ・日記> → 「ノグチ」、「野口修一」で検索下さい。
・コモンズくまもと
・野口修一と仲間たち(環境共生施設研究所)
・SNSミクシィ(マイミクィ+コミュニテティ=4,000人のネットワーク)
<連絡先>
・Eメール aande@lime.ocn.ne.jp
・メールマガジン「コモンズ・メール」(約1,000人に、配信)
<本(88の実践報告)>
野口修一著「なかづくり まちづくり」(花書院)、平成22年1月末発刊
地元の熊本大学での講座も6年目になりました。「毎年同じ話をしない」をモットーに続けてきました。
今年は、「市民参加のまちづくり」がテーマでした。
講義には、全学部が対象で、色々な学部から参加しています。初年度~3年くらいは、25~30名前後だったのですが、だんだん増え、60人、昨年120名、今年は160名になって来ました。
当初の目的の生徒の議論ができなくなり、一方通行の講義になりつつあるので、一工夫要るなと思っています。そこで、多いことを利用して今回は、一回目の講義に感想と質問を内容で整理してみた。
出席者は、149名で、添付のレジュメを見てもらうと解かると思いますが、私のやって来たことと、他に3つの事例を紹介しました。市長主導型、市民合議型。地方分権と裁判員制度から、地域対話型、等々。
何と質問が、64項目でした。正に社会の構図と同じと思います。市民の関心は多岐にわたることが、生徒の質問からも感じられました。政治は、市民の思いを整理し、実行する事と生徒には説明したのですが、まちづくりの方策を絞っていく事の難しさを感じることが出来ました。
来週は、4~6に整理し、それについて討議をしなければなりませんが、今回は全ての質問の答えてみようかと持っています。要は、少数意見に耳を傾ける実践を、授業で表現できないかと考えています。
来週は、160名のレポートが集まるようですが、そのレポートに咲いて採点を付けるのは大変だと思っていますが、反面、自分が講義した内容がどんな風に伝わっているのか、妙味あるところでもあります。
兎に角、年に90分×2回ですが、なかなか考えさせられる質問が、最近はとても楽しみになっています。私の6年目でも、毎回試行錯誤の講義準備で、悩んでいます。
<当日のレジュメ>
熊本大学 実践のまちづくり講座 2010.1.14
1.自己紹介
・建築勉強にかけた10年
①22才から、建築の専門学校へ入学
②建築のおもしろさを教えてくれた講師と学生コンペ
③熊本でいかに多くの建物の設計図を見るか(昼は勤務、夜はアルバイト+見分拡大)
・職能人(仕事人間)と、社会人の違いを学ぶ
①32才で独立、社会人として未熟を感じる
②33才から、大学の公開講座、セミナーで一般常識を勉強
③学ぶ縁から、歴史、環境分野の社会活動(まちづくり活動)に参加、
・異業種交流会の発案(11年目)
①先輩のすすめから、建築関連の技術者集めを始める
②始めは、ただの飲み会(忘年会)から、
③講師を呼び、セミナー+交流会のスタイル定着
④出あった人たち、1,200名以上
・人と語る中で、まちづくりに興味
①車椅子探検隊、
②住吉地域学教室、
③住吉サッカー育成会、
*宇土マリーナキッズサッカー大会
④(宇土市)市政を考える学習会、など
2.経済と生活(地域社会)は、密接な関係がある
~まちづくりは、気付きから始まる~
①行政の腐敗、
宮崎県:東国原氏は、「宮崎をどがんかせんば!」、政治腐敗に怒り、宮崎の活性化に挑戦中。
②閉塞感
地球温暖化、世界不況、石油高騰、・・・
③大災害
④事件、等
⑤出来事、等
*まちおこし:熊本城の本丸御殿、観光客誘致に成功
篤姫ブームで、南九州を活性化した。龍馬伝、長崎では、「さるく博」に期待。
3.国や自治体の収支バランスが崩れ、崩壊寸前の状況
①高齢化、少子化、税収の減少、国・自治体の財政赤字、
②問題解決に取り組む市民たちの活動
4.志木市の取り組み
自治体の将来を見越し、30年後に市役所職員を1/10にする計画
<事例紹介>
・志木市の行政財政改革の実践報告 ビデオ(7分)
市民委員会、教育委員会改革、議会の予算策定、
・市民が市役所運営に携わる(生活の質)
①市民委員会の活動
②家庭でまちづくりの話題が皆無
③日本人は「知らされない国民」
・どうして、まちづくりが必要か
①まちづくりにおける、生活の質とは
②生活の質を高めるために必要なもの
③すべて自分勝手な人たちばかりが、もし住んで居る街だったらならば、どうなか。
④まちづくりは、市民の思いを形(仕組み)にすること
⑤政治とは、市民の思いに優先順位をつけること
⑥政治とまちづくり関係
5.持続可能な地域づくりに、市民が積極的に参加する
① 地方分権(地域内分権)
②市民参加が必要不可欠
③市民参加のまちづくりの必要性
④議会は、市長の政策を承認する機関なり下がっている
<事例紹介>
・チャタヌーガ市の参加 ビデオ(7分)
・民主主義:市民の意見を募集し、選ばれたリーダーが、決断し、実行する
① 今までのまちづくりの視点は、
国→県→高校エリア→小学校エリア→地区(区):現状から遠い、時間がかかる
② これから目指すべき、持続可能なまちづくりの視点(要望、権利、主体)は、
地区(区)→小学校エリア→現エリア→県(州)→国:現状から出発、タイムリー
6.未来を見据えた、これからのまちづくりにどんなことを目的とするか
①「政治」の役目は、市民の要求を交通整理すること
②地域のことに関心が薄れて来た
③地方分権と「裁判員制度」 *ノルウエーの法学者、ニイル・クリスティ氏。
④世界の犯罪者の数が増え続けています。刑務所が足りずに困っています。
日本の犯罪者は、1600~1300人に1人。15年前に2倍だそうです。
イギリスは、約600人に1人。アメリカ、ロシアは、約100人に1人。
<事例紹介>
・ノルウエーの犯罪をうまない社会づくり ビデオ(10分)
参審員制度、紛争調停、地域との連携 → 世界一犯罪の少ない国づくり
・刑務所は、社会復帰の教育機関だった
①志木市の取り組み、市長主導型の市民参加のまちづくり
②チャタヌーガ市の取り組み、市民リーダーが学び、話合いで作るまちづくり
③一人ひとりが住みやすい地域をつくる取り組み
・地方発の先進のまちづくりが、全国に普及するような価値観
新しい仕組みを、地方が起し、政治力(国民・市民ネットワーク)で国に提言し、全国の地方活性化に普及させて行くこと → それが、国を豊かにする
・まちづくりに必要な活動方針
思い立ったら、行動し、仲間を作って、継続する + α
・まちづくりに必要な4つの理念(=政治に必要な要素)
「勇気」、「判断力(決断)」、「尊厳」、「献身」
<キーワード> レスター・ブラウン氏のメッセージ ビデオ(4分)
*未来世代への責任のもてる社会つくり
― 資料 ―
<ブログ・日記> → 「ノグチ」、「野口修一」で検索下さい。
・コモンズくまもと
・野口修一と仲間たち(環境共生施設研究所)
・SNSミクシィ(マイミクィ+コミュニテティ=4,000人のネットワーク)
<連絡先>
・Eメール aande@lime.ocn.ne.jp
・メールマガジン「コモンズ・メール」(約1,000人に、配信)
<本(88の実践報告)>
野口修一著「なかづくり まちづくり」(花書院)、平成22年1月末発刊
5月6日は、宇土市のサッカーのスーパースター、鹿島アントラーズの植田直通選手の応援ツアーに参加します。
<遊び上手>飽かないから遊びなのであって、飽くのは単なるヒマ(暇)つぶしである。〜田辺聖子著『ダンスと空想』〜
<消費税3%→5%直前の激務>乗り越えれない試練を天は与えない。
<前途多難、日々新たに>算数(計算)通りにならない人生。〜曽野綾子著『中年以後』〜
1月1日の記事
議長活動報告(11月前半)
<遊び上手>飽かないから遊びなのであって、飽くのは単なるヒマ(暇)つぶしである。〜田辺聖子著『ダンスと空想』〜
<消費税3%→5%直前の激務>乗り越えれない試練を天は与えない。
<前途多難、日々新たに>算数(計算)通りにならない人生。〜曽野綾子著『中年以後』〜
1月1日の記事
議長活動報告(11月前半)
Posted by ノグチ(noguchi) at 13:40│Comments(0)
│マイライフ