<動物と人間はどこがちがうか?>ほんとうの人間は、テレビや新聞のニュースにならない。

2022年06月07日

<動物と人間はどこがちがうか?>ほんとうの人間は、テレビや新聞のニュースにならない。

朝読書。世の中を分析するのは小説家と思います。何人か好きな作家がいますが、私は、小説をほとんど読みませんが、作家が自ら語った講演集やエッセイ、あるいは特徴的文を集めた文集を好んで読みます。

小説家が書いた、社会分析の本を古本屋で探すのが楽しみです。その一冊、曽野綾子著『ただ一人の個性を創るために』の中に、冒頭の言葉を見つけ、読み入った。

(以下、抜粋)

 動物と人間はどこがちがうか、というと、動物は自分が得にになることしかしない。自分の欲望に従っていきる。(中略)

 しかし人間には、自分が、得になることしかしないような人間だとおもわれたくない、という気持ちがどこかにあるはずである。(中略)

 人間になるためには、利害を離れて、人のために働くことのできる存在にならなければならない。損になることのできる人にならなければならない。それが人間の資格だからだ。そしてそれは、不思議な見返りを伴っている。人の役に立つということは、金銭的、時間的、労力的な面でだけ計算すれば、損をすることになるかもしれないが、精神的には、それを補って余りある充足感が残るのが普通である。
(以上、本より)

>損になることのできる人にならなければならない。

>余りある充足感が残るのが普通である。

仏教の経典には、「骨を砕きても謝する」意味の教えがあります。

よく政治家が使う「粉骨砕身」の言葉も、人のために身体がボロボロになっても働く意味です。

動物は自分に得なことしか実行しない。

人間の資格とは、人のために尽くすと、精神的な見返りが来る。

坂本龍馬の精神「自忘他利」は、坂本龍馬を敬慕する仲間たち「全国龍馬社中」の現会長の橋本邦健氏の言葉です。坂本龍馬は、世の変革のため東奔西走し、最後は命が尽きるまで働いた人間だった。

動物と人間の違いは、やはり志を持つか持たないかに、あるのではと思います。現代の人間でも、野獣のような自らの得しか考えない輩もいる。人間には、108の煩悩(欲望)があるという。その煩悩を抑え、周りの人のために尽くすことが出来るが人間、と曽野綾子さんは語っています。

ほんとうの人間は、テレビや新聞のニュースにならないような地道な活動をしている賢者なのではないか。

本を読み、ふと思い、感想を書きました。最後までお読みいただき感謝いたします。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 06:47│Comments(0)マイライフ私の意見哲学、人生
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