<郷土史を学ぶ意味>>心の潔白さが、百代後まで人の心を輝かし伝える。〜菜根譚〜

2021年12月03日

<郷土史を学ぶ意味>>心の潔白さが、百代後まで人の心を輝かし伝える。〜菜根譚〜

スポーツや活動で活躍する人たちは、いつも憧れるものですが、毎年、更なる記録が塗り替えられ、以前の名前は記憶から消えてしまう。

しかし、一生記憶に残る出来事や人物は、誰しもあると思います。それは、どんな出来事か、どんな人物か。

子ども時、優しくしてくれたおばあさん。

道で転んで膝を擦りむいた時、通りかかった人が、ハンカチで拭き、さらに絆創膏を貼ってくれた知らない大人。

記憶に残っていること、とは日常のほんの些細なことを覚えているものです。

これは、地域の歴史もそうだと思います。

私の住む地域は、江戸時代に2度大きな干拓事業が行われた。2度目は幕末の干拓で、この干拓地は広大だったので、水が足りないことが分かり、ある集落を移転させ、その後に大きなため池を造った。なんとこのため池の水は、隣り町の干拓地へ引いたことを、地域学の学びの中で知った。

それから180年が過ぎたが、ある一軒の元敷地後に土地の神様を祀った小さな祠がある。この祠には、今でも水と榊が手向けたあります。

先祖が、地域社会のために、自らの土地を退き、干拓地のため池の建設のために差し出した誇りの伝承であると気づきます。

今、そのため池の堤防には、桜が植えられ、地域の桜の名所となっている。近々、高齢者対象の歴史講話をするのですが、このため池建設のこと、同時期に、ため池の水を隣り町の干拓地に引くために掘られ手掘りの導水トンネルなどのことを語ってみようかと考えています。

学校では、関東や関西の歴史を学ばせますが、身近な地域の歴史を教えません。私たちも学んで来なかった。郷土愛とは、身近な歴史、かつて生きていた地域の前人たちの足跡を知ることから始まるのではないかと思います。


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Posted by ノグチ(noguchi) at 06:42│Comments(0)熊本の出来事宇土市哲学、人生
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