共同通信の意見「日本再生への道筋争え」から思う

2012年11月17日

共同通信の意見「日本再生への道筋争え」から思う

東日本大震災から1年半が経った。最近の東北の新聞を読み、やっと復興の槌音が高くなっていると感じます。またあるかも知れない大地震と津波、住む場所を決める議論が長く続いたのだと思います。

新聞には、宅地造成の起工式で鍬入れをする市長の姿を見て、1年半も経たないと、決断が難しいほどの犠牲者が出たのだと思います。

仙台の夜を過ごした友人が、えらく仙台はにきやか、と語っていました。復興支援で、少しは人も金も、動いているのだと思います。

何故か、円高が続いています。リーマンショック、東日本大震災、ヨーロッパの金融危機、日本だけが円高?

30年近く、日本外交に携わったアメリカ政府高官が書いた本『決断できない日本』に、

・・・、まだまだ三月でも寒い東北で小さなおにぎり一個を受け取るために何時間も列に並び、深いお辞儀と「ありがとう」の言葉で感謝の気持をあらわす老人たちの姿を思い出すとき、私はいまだに涙ぐんてしまいます。この災害後に東北の人々が示した誇りは、日本人全体の気品ある性格を示す証です。(略)

これを書かれたケビン・メア氏は、「トモダチ作戦」の日本とアメリカの調整にあたった方です。この方は、震災前に、共同通信の誤報記事で、失職に追いやられた事件がありました。

新聞は、何を伝えるか。どんな未来を描くのか。どんな国、地域にしたいのか。

闇雲に、民衆の関心を呼ぶだけの記事を追って行けば、誤報で人の仕事まで奪ってしまう。記者の責任、新聞社の資質が問われる事件が起きます。

日本再生への道筋とは何か

代議士の失言、暴言の話題はもういいので、東北の方々の頑張っている姿を紹介して欲しい。「第34回あしたの日本を創る運動九州研究大会熊本大会」の参加者は、高齢の女性がほぼ100%、日々地域の困りごとを解決するために、献身的に活動を続けておられます。

おにぎりを押し戴いた東北の老人も同じ思いを持った日本人と思います。日本人には、「もったいない」の感謝の精神が培われていると思います。まだまだ、政治が東北の復興に機能していないのかもしれませんが、それは未来世代への危機回避の知恵の絞り合いが、収束していないのだと思います。

新聞は、日本再生と急がせますが、50年、100年先を見た復興には、やはり時間もかかるし、被災した方々の気持の整理にも時間がかかると考えます。ただ心配なのが、福島原発事故で避難されている方々です。

住んでいた場所に帰れない。この苛立ち、悔しさ。もともとは、戦後政策の中で、資源のない国が原子力に頼った紛れもない歴史があります。しかし、事故が起きた。日本全体で考え、エネルギー政策の見直しが必要です。そして、被災された方々の生活の再生に、力を入れることが必要です。

熊本にも多くの方々が、福島原発周辺から避難、移住されています。この方々のことに関心を持ち、支援活動をされている団体に協力をお願いしたい。共同通信等の中心的な報道会社には、国会の騒乱を報じることも必要ですが、日本人の「もったいない」の心を伝える人々の活動を世に知らせて欲しい。あまいと言われるかもしれませんが、そうすれば時間はかかりるが、日本再生は自ずと道が拓けて行く考えます。





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Posted by ノグチ(noguchi) at 09:59│Comments(0)私の意見
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