若者の貧困、よく語られる5つの「若者論」の誤りとは?
2016年09月09日
若者の貧困、よく語られる5つの「若者論」の誤りとは?〜長文です〜
おはようございます。今朝は、冷え込んで目覚めました。風呂上がりで、Tシャツ1枚でベットにごろり、そのまま寝てしまい、朝のひんやりで目覚めました。慌ててタオルケットを引っ張りでしました。
さて、寒さで目覚めて、枕元の本を開くと「若者論」について書かれた意見に目が止まりました。藤田孝典著『貧困世代』から、
2014年4月7日の参議院内閣委員会の質疑で、
(山本太郎)
最近では、若者世代の貧困が、深刻な問題となっています。(中略)最近の若者は根性が足りん、とお感じになりますか?
(菅義偉・内閣官房長官)
根性が足りないということではありましたけれども、やはり自分が何をやるのかと、そういうものをやはりしっかりと持って頑張る方が少なくなっていることは、これは事実かなというふうに思っています。たた、やはり親に頼るとかそういう方が増えてきているのかなという思いは、私はしないわけじゃないです。
(以上、藤田孝典著『貧困世代』より)
筆者の藤田孝典氏は、
時代を経ても若者のマインドや性質は大きく変容するものではない。大きく変容するのはいつの時代も若者周辺の環境である。頑張る若者が減っている事実や根拠はどこにもない。(中略)
見出し『大人が貧困をわからない悲劇」の初めの文ですが、
若者たちが置かれている現状は、あまりにも「しんどい」。
の言葉から始まり、
よく語られる5つの「若者論」の誤り
1.働けば収入を得られるという神話[労働万能論)
〜ブラック企業の台頭も若者の困難に拍車をかける。
2.家族が助けてくれるという神話(家族扶養説)
〜(子どもを)搾取の対象とされる。
3.元気で健康であるという神話(青年健康説)
〜日本の若者(15〜34歳)の自殺率。先進国でダントツ1位(人口10万人中、20人)、アメリカの約2倍。
4.昔はもっと大変だったという時代錯誤的神話(時代比較説)
〜「若者はみんないつの時代も大変なものだ」と言い出す人も、特に熟年世代に多い。
*筆者の解説:「貧困」と「貧乏」の違い
昔は貧乏であり、物質的には恵まれない時代だったが、それを補い合う人間関係や連帯感が醸成されていた。
〜(現代の貧困)生まれ持った運で決まってしまう。
5.若いうちは努力すべきで、それは一時的な苦労だという神話[努力至上主義説)
〜非正規雇用でどれだけ努力をしても
正社員になれない若者がいかに多いことだろうか。
「報われる労働」と「報われない労働」の2種類があることを認識し、すべてにおいて「努力すれば報われる」と述べるのは、無責任と考える。
(以上、『貧困世代』から抜粋)
他の言葉は、
・惚れ込めない仕事
・若者支援は必要ないと思っている政府
・社会福祉も若者支援は必要ないと思っている
・支援とともに給付策の充実を
・「特別な存在」に限定されない給付を
等々ご紹介しました。「若者支援に理解のない大人たち」とは、誰のことか、どの世代か、この本を読みながら、考えてみたいと思います。
おはようございます。今朝は、冷え込んで目覚めました。風呂上がりで、Tシャツ1枚でベットにごろり、そのまま寝てしまい、朝のひんやりで目覚めました。慌ててタオルケットを引っ張りでしました。
さて、寒さで目覚めて、枕元の本を開くと「若者論」について書かれた意見に目が止まりました。藤田孝典著『貧困世代』から、
2014年4月7日の参議院内閣委員会の質疑で、
(山本太郎)
最近では、若者世代の貧困が、深刻な問題となっています。(中略)最近の若者は根性が足りん、とお感じになりますか?
(菅義偉・内閣官房長官)
根性が足りないということではありましたけれども、やはり自分が何をやるのかと、そういうものをやはりしっかりと持って頑張る方が少なくなっていることは、これは事実かなというふうに思っています。たた、やはり親に頼るとかそういう方が増えてきているのかなという思いは、私はしないわけじゃないです。
(以上、藤田孝典著『貧困世代』より)
筆者の藤田孝典氏は、
時代を経ても若者のマインドや性質は大きく変容するものではない。大きく変容するのはいつの時代も若者周辺の環境である。頑張る若者が減っている事実や根拠はどこにもない。(中略)
見出し『大人が貧困をわからない悲劇」の初めの文ですが、
若者たちが置かれている現状は、あまりにも「しんどい」。
の言葉から始まり、
よく語られる5つの「若者論」の誤り
1.働けば収入を得られるという神話[労働万能論)
〜ブラック企業の台頭も若者の困難に拍車をかける。
2.家族が助けてくれるという神話(家族扶養説)
〜(子どもを)搾取の対象とされる。
3.元気で健康であるという神話(青年健康説)
〜日本の若者(15〜34歳)の自殺率。先進国でダントツ1位(人口10万人中、20人)、アメリカの約2倍。
4.昔はもっと大変だったという時代錯誤的神話(時代比較説)
〜「若者はみんないつの時代も大変なものだ」と言い出す人も、特に熟年世代に多い。
*筆者の解説:「貧困」と「貧乏」の違い
昔は貧乏であり、物質的には恵まれない時代だったが、それを補い合う人間関係や連帯感が醸成されていた。
〜(現代の貧困)生まれ持った運で決まってしまう。
5.若いうちは努力すべきで、それは一時的な苦労だという神話[努力至上主義説)
〜非正規雇用でどれだけ努力をしても
正社員になれない若者がいかに多いことだろうか。
「報われる労働」と「報われない労働」の2種類があることを認識し、すべてにおいて「努力すれば報われる」と述べるのは、無責任と考える。
(以上、『貧困世代』から抜粋)
他の言葉は、
・惚れ込めない仕事
・若者支援は必要ないと思っている政府
・社会福祉も若者支援は必要ないと思っている
・支援とともに給付策の充実を
・「特別な存在」に限定されない給付を
等々ご紹介しました。「若者支援に理解のない大人たち」とは、誰のことか、どの世代か、この本を読みながら、考えてみたいと思います。
Posted by ノグチ(noguchi) at 07:30│Comments(0)
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