里山資本主義、里海資本論は、アベノミクスに対するアンチテーゼか。
2017年07月04日




里山資本主義、里海資本論は、アベノミクスに対するアンチテーゼか。
〜藻谷浩介+広島取材班、井上恭介+NHK「里海」取材班より〜
(長文です、時間ある時にお読みください)
おはようございます。外は、雨が強くなっています。まだ、風の影響はこれからと思いますが、被害が最小限になることを願うばかりです。
大自然のなせるパワーが台風(サイクロン)ですが、その台風は、年々強さを増しているように感じる事例増えているように思います。
自然に立ち向かう人間の準備は、どこまで準備すればいいのかわかりませんが、“危ない!”と思ったらとにかく、早く安全な場所に避難することが大事と思います。
人間の営みは、自然を制御する方向が目指してきたことを歴史から学びますが、自然災害の猛威はその上を行きます。経済も同じで、でかくなるばかり、成長ばかりを目指すと、資源がない国の日本は、限界があることも知らなければならない。
その成長経済に、小さなメッセージを送ったのが『里山資本主義』なる本で、徐々に広がり再版を重ねて40万部を売っています。本日注目したのが、同じNHK取材班が中心となった『里海資本論』で、宅地化、工業化で汚れた瀬戸内の海をカキ筏(いかだ)が、再生していく話です。
西日本でカキ(牡蠣)の産地は、広島のイメージか広がり、最近の熊本で人気の牡蠣小屋の牡蠣は広島産が多いことはみなさん周知のことですが、その牡蠣が瀬戸内の海の再生に一役かっていることを、『里海資本論』で知りました。
カキ筏による牡蠣の養殖が盛んになり、それまで富栄養化した瀬戸内では、赤潮の大量発生から広がっていました。ところが、カキ筏養殖か広がり、先ず広島近海から赤潮発生が減り、瀬戸内でのカキ筏養殖が盛んになり、赤潮の大量発生が少なつくなった、とありました。貝の浄化能力の凄さを示した調査結果でした。
私の住む有明海は、二枚貝の純国産ハマグリ「ヤマトハマグリ」が生まれ育つ地域で、かつてはアサリ貝の大産地でした。その頃の干潟は、里山と自然農法の田畑農業による栄養の流入が海まで届き、二枚貝の浄化能力により、サラサラの砂浜が広がっていました。
しかし、高度成長期の終わりころから砂浜がヘドロ化して、二枚貝も減りました。しかし、若い漁師たちは、搾取する漁協から、保護育成する有明海の干潟漁協を数年前から試みるようになり、二枚貝の収量が増えてきています。
富栄養化を二枚貝が浄化能力のを発揮させることで、赤潮の発揮を抑え、干潟の再生に貢献できる「里海漁業」の考え方が、これから広がることに期待します。
また、後日紹介したい瀬戸内と綿花の歴史から、瀬戸内の地域活性化の話は、『里海資本論』で検証すると興味を持つ事例となると、これから研究してみたいと思います。瀬戸内地域の海の歴史は、これからの漁業活性化のヒントが、あるように思います。
*参考資料:『里海資本論』、『里山資本主義』