「運」は努力によってもたらされるもの(サミュエル・スマイルズ)
幕末の1866年に、幕府の命令を受け、イギリスに渡った昌平校の秀才・中村正直(せいちょく)がいる。正直は、イギリスに渡り島国のイギリスが、日の沈まない国とまて言われる大国になった根源を探したが、見つけることなく、大政奉還で帰国しなければならなくなった。
帰国する直前に手に入れた本『Self-Help(セルフ・ヘルプ)』、著者はサミュエル・スマイルズでした。知る人ぞ知る名著で、明治の人々の精神的な支柱になった本です。日本名は、中村正直翻訳『西国立志編』です。
この本の抜粋を、作家の渡部昇一氏が2006年に出版したのを、リサイクルブック店で見つけた。冒頭の言葉は、30の項目の一つにテーマにある一節です。
(西国立志編より)
福運は盲人のごとくにして人を弁ぜす(見分けず)といいて、これを咎むるものあれども、けっして然(しか)らず、福運は実に眼目を備えたり。そもそも世人の生活を観るときは、福運は常に勤勉なる人の側にそうこと、あたかも順風穏波(おんぱ)の航路に巧みなるものに従うがごとし。――西国立志編・第四編の二
(現代語)
幸運は闇雲に降りるものではなく、人を選ぶ目を備えている。どのような人の生涯を見ても、幸運に恵まれる人というのは、常に勤勉な人である。ーー渡部昇一著『自分を動かせ』
西国立志編の第一節に、
「天は自ら助くるものを助く」ということわざは、たった一言に、ニンゲンノ失敗・成功ということのすべてを含んでいる。
とある。唱歌『仰げば尊し』や『故郷(ふるさと)』には、
「身を立て名を上げ、やよ励めや」
「志を果たして、いつの日にか帰らん」
の言葉がある。これこそ、自助の精神と思います。「天は自ら助くるものを助く」、 勤勉・努力無しに、生活の安定はない。と教示していると思います。慌てず、騒がず、自分のできることを、地道に着実に、実践することが大事と思います。
お盆休み前の数日、充実した日々過ごせることを願っています。