「孫子の兵法」の末章:最後の決め手は情報力にある! 平常時から有事を想定して。
危機管理と情報力、スポーツにしろ、企業活動にしろ、天地人の情報を集めれるだけ集め分析し、実際の行動に活かす。
北アフリカの民主化(アラブの春)の動きから、長期独裁政権に集まっていた活動家たちの動きを、日本政府は情報収集していたはずだが、その情報から北部アフリカの紛争動向を、アフリカ諸国、旧宗主国と緊密に、今後は連絡を取り合い、二度今回のような惨事を産まないためにも、情報収集に努めることが必要と思います。
外交機関の情報収集に加え、最前線で活動する民間企業の紛争地帯、テロ組織の情報収集とも緊密に情報交換できる仕組みが、これまでなかったことが、今回の情報収集力の無さを露呈しているのだと感じます。
『孫子の兵法』には、情報収集について次の注文を付けている。
「情報員には、全軍の中で最も信頼のおける人物を選び、最高の待遇を与えて、極秘裏に活動する必要がある」
また、「諜報活動は極秘主義に徹し、そのために資金を惜しんではならない。そうやってこそ効果が上がる」と。
情報収集は、現代の日本では軍事行動のためにあるのではない。グローバル化の中で、一般国民の危機管理のために、常に有事を想定し、平常時からあらゆるチャンネルを使い、危機予防の意味から情報収集に、人も資金も投じることが、大事であり、国際社会の信用も上がると考えます。
アメリカ、ヨーロッパ頼りの国際情報収集ではなく、戦前の国際外交力を支えた諜報活動力を、日本だけでなく、世界の人々のために、危機予防のために、官民一体となり、世界の情報を集め、整理する仕組みが必要と思います。
※参考資料:守屋洋訳著『「孫子の兵法」のわかる本』