国家意識を現すユーモアとは?〜江沢民(中国・元国家主席)のハワイでのスピーチ〜

ノグチ(noguchi)

2023年03月29日 06:37

国家意識を現すユーモアとは?〜江沢民(中国・元国家主席)のハワイでのスピーチ「太平洋の西半分は中国が受け持つ?」〜

久しぶりに、作家の曽野綾子さんの夫・三浦朱門さんの本『老年の品格』を読んでいて、初対面のユーモアについて書かれている場面を読んでいたら、中国共産党の江沢民国家主席が、ハワイに出かけた時の話があった。引用文が長くなりますが、現代の中国共産党のやり方は、"ここにあるのか!"と思いました。

(以下、『老年の品格』より)

〜第十二章 愛のある笑い、毒のある笑い〜

 中国の前の国家主席の江沢民は、ハワイに行った時(2012年4月12日)、第二次世界大戦の時に、中国とアメリカが連合国として、共に日本と戦い、日本の帝国主義を壊滅させたことを述べて、太平洋はその時の同盟国である米中で二分して、守らなければならない、とスピーチした。
 彼は少年時代、日本が占領した上海に育ったから、反日感情はほとんど生理的なものがあっただろう。
 その時の連合国であったことをアメリカ人に思いださせるのは、外交礼儀としては当然としても、太平洋を二分して西半分は中国が引き受けるというのは、アメリカとしては、チョッと待ってくれ、言いたいところだろう。しかし、第二次世界大戦当時の連合国という甘いカバーをかぶせて、言いたいことを言うあたり、いかにも中国的政治家である。
 事実、その後の中国の軍の近代化、そして軍備の拡充、そして、南シナ海から、沖縄を超えて、グアム島あたりまで、艦隊を出動させる状況などを見ると、この国は確かに太平洋の西半分を自分の版図に置こうとする意図が見え隠れする。
(以上、『老年の品格』より転載)

さすが、三浦朱門さんだと思いました。ただの文化人ではなく、多様な人たちと、若い頃から交流を持ち、意見を交わして来て、さらに長命であることから、世界の潮流はどこにあるのか、よく見ているな、と思います。

ネットで、習近平国家主席の誕生に、深く関わる江沢民元国家主席との関係を調べていて、習近平国家主席は、恩人である江沢民氏が健在の間は、江沢民氏のやり方を踏襲することが、大きかったのだろうと思いました。

『老年の品格』に書かれているユーモアに関わるエピソードに、興味津々で読んでいます。小説と違い、2〜5ページが一つの話題なので、朝読書にはちょうど良いと、枕もとに置いて、時折り開いています。

今朝の文章は、中国の今の状況は、"これか!"と思いました。さて、中国の次なる国家主席は誰になるのか?、日本も大きく影響を受ける経済大国・中国の動向には、関心を持っていきたいと思います。

〜web情報〜
江沢民は習近平の最大の恩人(1)【中国問題グローバル研究所】
配信日時:2022/12/12 10:29

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