新聞人から政治家に転進し首相まで上り詰めた石橋湛山の見識

ノグチ(noguchi)

2011年07月16日 18:10

新聞人から政治家に転進し首相まで上り詰めた石橋湛山の見識

 私は、熊本の社会活動の中で、色々な方に出会い気付きを頂きました。
 また歴史が好きで幕末や戦前戦後の偉人たちの生き方にヒントをもらいました。その中で、戦前に反戦運動した2人の政治家に関心を持ちました。一人は「憲政の神様」と言われた尾崎行雄、もう一人が新聞人から戦後政治家に転進し、首相まで上り詰めた石橋湛山です。

 今日読み始めた本「歴史の読み方 人間の読み方」(谷沢永一対談録)に、湛山の終戦直の一文がありました。

(以下、抜粋転載)
「私の計算によれば日本の植民地経営の収支はまったくの赤字であり、植民地の膨張というものは単に地図上に色を塗っただけのことであって、実際は全部持ち出しだった。それに加えて、日本の国力からずれば、まことに過大な陸海軍の装備兵力を持ち、それを全部ドブに捨てるような無駄使いをした。さて、ここで眼を転じて見れば、このような殖民経営のロス、陸海軍におけるロス、この莫大なロスが全部なくなったわけである。加えて日本人の高度な近代産業の技術と生活環境を身に付けており、伝統的に勤勉である。その優秀な民族がこの四つの島に閉じこもったわけであるから、これから先の日本の前途は洋々たる未来が待っているのみである」。

 これを他の新聞社の友人が読み、度肝を抜かれた。現代の日本の成長が、証明している。

*参考資料:谷沢永一対談録「歴史の読み方 人間の読み方」

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