ボランティアがつなぐ共生社会
ボランティアがつなぐ共生社会
年始早々のニュースの背中が寒くなる事件に注目しました。「日本社会はどうなった」と心配が先に立ってしまいます。一番身近な家族を巻き込む事件が続くのがとても不安を募らせるのだと思います。
昨年はどうだったかと考えるのに、新聞の切り抜きを整理したら、18年元旦の地元紙の社説が目に留まりました。タイトルは「善意が共有できる地域社会」と言うもので、ボランティアが地域社会の中で、広範囲に役割を果たしている現実が書かれていました。
日本は、ボランティアがほとんどが無償のすが、1980年から23年で約5倍増え、2003年では779万人を越え、毎年増え続けているとデーターが出ていました。国民の約6%強が、地域社会に貢献したいと活動をしている。とても頼もしいことだと思います。
地方は、少子高齢化、過疎化、更に分権社会へ移り、地域のきびしい現実があります。でも、この地域で幸せになると踏ん張っている人たちがたくさんいます。私の住む地域で、中山間地域の自治体の町長と意見交換を交わした時に、「戦後からすると半分近くなった人口も1万人を満たない町を盛り上げようと、住民一丸となって必至に頑張っている」とを語られました。
町長室の壁に、地元出身の元小学校長が作られた俳句が額に入れられて飾ってありました。
「この谷に 河鹿のように へばりつく」
町長は、「私は、この句を眺めながら、多くが都会に憧れて都市圏へ移住する中で、高度成長期以後もしっかり地元に根付き、地域を支え続けている人材に感謝し、私自身も頑張らないとけない」と語れました。
田舎は、消防団、奉仕作業(区役)、公民館活動、防犯等、多くが無償のボランティアで支えられています。国の財政が逼迫する中で、都市もいずれきびしい財政の現実が突きつけれれます。
なぜなら超高齢化社会は、田舎より都市で急速に進む時期が来るからです。その時には、地方の共生の「智恵」が必要になると思います。今から都市の住民の人も、田舎の生活を体験しておくのも良いかもしれません。
我が家は、中山間地の地域に、三百数十年住み続けていると先祖から語り継がれています。田舎生活も現代の「ロハス」志向で、評価が上がっているような気がします。
*河鹿:渓流に棲む美声の蛙で雄は4,5cmくらいと小型で瘠せている。灰茶色に暗灰色の斑点がある。鳴くのは雄で石の上などで「ヒョロ、ヒョロ、ヒヒヒヒと・・・」と澄んだ美しい声で鳴く。そのため捕らえられ飼育されることもある。
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