国を変えるのは、門閥でなく、地方の志士
国を変えるのは、門閥でなく、地方の志士
熊日の年始の社説「明日への道標は足下にある」に、幕末の思想家・横井小楠のことが書かれていた。
(以下、内容抜粋)
・・小楠は、富国を目指したが、君主ではなく民が富むことを目指し、場合によっては民が富むためには、君主の交代も是認した。(中略)
「堯舜孔子の道を明らかにし/西洋機械の術を尽くす/何ぞ富国止まらん/何ぞ強兵に止まらん/大義を四海に布かんのみ」
堯舜は、古代中国ユートピアの治世者だが、小楠の政治思想の芯は、目標とする明確な国家像があり、その実現のために政治(家)があるというものだ。(中略)
小楠の弟子による熊本洋学校設立は1871年。近代プロテスタント源流の一つ「熊本バンド」の結成にもつながった。明治・大正・昭和を生きた医師で、教育者の福田令壽氏は、小楠の甥の渡米のときに送った送別の詩こそ「熊本バンドを生みし母校熊本洋学校の遥かなる水源、遠き背景」と語った。(中略)
横井小楠が生まれて200年、小楠が目指した国家たどる旅は、日本近代の歩んできたことを問い直すだけでなく、私たちの「これからを」を示す確かな羅針盤にともなろう。(中略)
未知の時代を前に小楠が格闘した「富国」という国家目標は、いつの時代も誰のための「富国」か問い続けている。(中略)
(以上、熊本日日新聞社説より)
横井小楠が甥の渡米に送った漢詩
堯舜孔子の道を明らかにし、
西洋機械の術を尽くす、
何ぞ富国止まらん、
何ぞ強兵に止まらん、
大義を四海に布かんのみ
現代は、小楠が生きた当時より、世界(四海)がより密接になり、大義とは何かを一人ひとりが考え、発言し、行動することが、国内でも、国外に居ても求められる時代と思います。
20日、アメリカでは第44代大統領にオバマ氏が就任します。どんなメッセージを世界へ贈るのか関心をもっています。
日本のリーダーも、世界に対し何ができるのか、何が求められているのか、党利、党略、選挙対策に終始する国会でなく、リーダーたちの議論が、世界をリードするような日本になると良いなと思います。
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