<漫画が伝えるもの>写真より手書きのスケッチが、伝えたい本物感が伝わる。〜養老孟司〜

ノグチ(noguchi)

2021年07月09日 04:43



<漫画が伝えるもの>写真より手書きのスケッチが、伝えたい本物感が伝わる。〜養老孟司〜

夜半からのすごい雷で目が覚めた。だいたい4時前には目が覚めているので、もう寝れないな、と諦めて起きました。

さて、昨日は県南を回るのに、宇土市街地の南部から旧不知火町役場前から、県道158号を南下し八代港(外港)のコンテナヤード周りを視察し、球磨川沿を人吉へ向かいました。雨も強く、被災地の様子は写真に収めませんでしたが、1年前のボランティア活動地の場所を確認しました。

写真は確かに「モノを言う」面がありますが、やはり自らの目で見て記憶することは大切だと常々思っているので、また1年後に球磨川水害の被災地を回りたいと思います。そして整理して、まとめて語ることが大事と考えています。

さて、漫画と写真の違い何か?

養老孟司さんが、漫画家の手塚治虫さんの10代の頃のことを例にして書いています。

(以下、『養老先生のさかさま人間学』より)

養老孟司氏が、晩年の手塚治虫さんに会った時、10代のころに描いた昆虫のスケッチを見た時のこと。驚くほど忠実に緻密な虫の絵を描いていたからです。(中略)
(以上、本より)



手塚治虫さんは、奈良県立医大出身で博士でもあること、養老孟司氏も医者で、そこから交流が始まったのだろうと推測します。

漫画の写実性は、医学部の学びにある前に、子ども時代からの絵の素養にもあるのかと知らされます。

(以下、本より)

 本物を視覚的に伝えるには、必ずしも写真がベターとは限りません。むしろ写真には不要な背景、影やごみなど都合の悪い情報が結構あります。絵なら、余計なノイズを排除して見せられます。図鑑が絵で描かれるのは、そういう理由です。
(以上、『養老先生のさかさま人間学』より)

何の世界も、現場、現物、本人の"本物"を観る目が必要だし、それを踏まえて自ら考え、どう伝えるか。伝え方は、それぞれに違うので、上手い人の良い所は参考にしたいます。

私の日本語を指導してくれる国学の先生が、議員活動報告(ペーパー)の一部に漫画を入れると良い、のアドバイスがあった。

手書きの漫画ですか?

そうです。ウイットの効いたものがいいですね!

と言う話です。さすがに漫画は下手なので、それは実現していませんが、絵は何か伝えるときは、大事なのでは、と最近思っています。

養老先生は、

「漫画は、伝えたいことを誇張して描きますが、それはすなわち、伝えなくていいことは省いて構わない表現方法でもある」

漫画と言葉は、よく似ていると思います。伝えることは、言葉短く、要らないことは語らない。でしょうか。

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